2019年04月08日

近藤史恵「昨日の海と彼女の記憶」

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 近藤史恵 著
 「昨日の海と彼女の記憶」
 (PHP文庫)


どちらかがどちらかを殺した?―。夏休みのある日、海辺の小さな町の高校生・光介の家に、母の姉・芹とその娘の双葉がしばらく一緒に暮らすことになった。光介は芹から、二十五年前の祖父母の死が、実は無理心中事件であったと聞かされる。カメラマンであった祖父とそのモデルを務めていた祖母。二人の間に何が起こったのか。切ない真相に辿り着いたとき、少年はひとつ大人になる。『昨日の海は』を改題。−裏表紙より−


大好きな作家さんの作品なので、とりあえずなんでも読んでみようと思っています。でも、時々「?」と思う作品があります・・。


高校生・光介の家に、母の姉がしばらく一緒に暮らすことになります。彼女(伯母)の「ことは全く知らされていなかった光介は、かなり戸惑います。東京からやって来た伯母は、祖父のやっていた写真店を再開させようとしている様子。

伯母が張り切るほど、母が元気がなくなる気がして心配になる光介。どうやら姉妹の両親(祖父と祖母)の死に何か隠されていることがありそうです。

そして、伯母から2人の死の謎を告げられます。光介は伯母の悩みを解決すべく、思いつくかぎり手伝っていきます。

昔のことなので、苦労させられますが、何とか真実にたどり着きます。でもそれを知って誰が得するのか?という気がしました。多少、スッキリは出来るのかな? でも誰にとっても嬉しいことではないので・・・。


出てくる人たちみんな、心に何か抱えている感じがしたのもあまり好きになれなかった原因かもしれません。もう少し明るく爽快な人がいても良いのに。まあ、内容が内容だけに変に明るい人がいてもおかしいかもしれませんが。光介も高校生らしくない落ち着きぶりでした。

とにかく切ない物語でした。


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posted by DONA at 14:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:近藤史恵
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