2018年02月02日

池井戸潤「銀翼のイカロス」

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 池井戸潤 著
 「銀翼のイカロス」
 (文春文庫)


出向先から銀行に復帰した半沢直樹は、破産寸前の巨大航空会社を担当することに。ところが政府主導の再建期間がつきつけてきたのは、なんと500億円もの借金の棒引き!? とても飲めない無茶な話だが、なぜか銀行上層部も敵に回る。銀行内部の大きな闇に直面した半沢の運命やいかに? 無敵の痛快エンタメ第4弾。−裏表紙より−


半沢直樹のシリーズも4作目になりました。花咲舞のシリーズとほぼ同時に発売されて両方手に入れたのですが、一気に両方読んだら混乱しそうなので、こちらは後回しにしました。


今回の半沢は、出向から銀行に戻って来ています。

そしていきなり担当することになったのが、ある航空会社。赤字続きで、どうすれば経営が上向くのか色々案を出すことになります。でも、古い体質が抜けない会社なので、なかなか思い切った改革もできず、悩みはつきません。

そんなとき、今度は政府までが口を出してきます。

数年前にあった“仕分け”っぽい話が出てきます。女性議員が改革に乗り出す感じで話は進むのですが、その部分もあの女性議員が頭に浮かびます。

経営破綻寸前の航空会社も実在のあの会社かな?と浮かびますし、現実に近い形で話が進むのは面白かったです。もちろん、現実とは展開が違うのでしょうが。


銀行を目の敵にしている政治家もいて、しかも政治家の思惑通りに進めようとする動きが強くて、銀行としては言いなりにならざるを得ない状況。

だからこその半沢なんですよね。彼が登場してスカッと解決させてくれるので、読んでいてスッキリしました。

政府に言われたら500億円も諦めるなんてこと、絶対に出来ませんから!


このシリーズを読む度に「銀行って・・」と思わされるのですが、今回はそれに加えて「政治家って・・」更には「大会社って・・」とあきれ果てました。

人間の欲とかプライドって面倒臭いですね。改めてしみじみ思いました。


<バブル入行組シリーズ>
「オレたちバブル入行組」
「オレたち花のバブル組」
「ロスジェネの逆襲」



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posted by DONA at 15:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:池井戸潤
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