
椹野道流 著
「最後の晩ごはん 黒猫とドーナツ」
(角川文庫)
兵庫県芦屋市。夜から朝まで開店の定食屋「ばんめし屋」は、元俳優の海里と店長の夏神、英国紳士(本体は眼鏡)のロイドで営業中。急に「京都に行きたい」と言い出したロイドに、夏神は3人での京都旅行を提案する。京都では、海里の俳優時代の後輩・李英も合流。彼は社会勉強のため、便利屋でバイト中らしい。後日、海里は李英に頼まれ、事故死した青年の遺品整理を手伝うことになり・・。じんわり泣けるお料理青春小説第7弾!−裏表紙より−
何だかんだで7作目になったんですね〜。1冊ずつが薄いので、あまり進んだ感じがありませんけど。
前回がゾクッとする内容だっただけに、恐る恐る読み始めました。どうやら黒猫の霊みたいなので、怖かったんですけど、今回は可愛い感じで進みました。
それよりも、師匠が亡くなってからの夏神の態度が変すぎて、そちらが気になって仕方ありませんでした。かなり気弱になっていて、海里でなくても心配になります。
今回も急に社員旅行だと言って京都に行き、やたらと思い出の品を手に入れようとする始末。
このシリーズの終わりが近づいているのかな?と思ってさみしくなりました。と同時に「しっかりしろ!」と夏神を揺さぶりたくもなります。
そんな夏神を気遣いつつ、でもあまり手を焼きすぎない程度に手を差し伸べて支える海里は健気でした。
霊についても、あらすじのようにじんわりと泣けて、でもほっこりと暖かい気持ちにもなれる内容で良かったです。
何よりもドーナツ! ドーナツ好きな私としては、作る工程の記述からよだれが出そうなくらいでした。今回は手作りドーナツなので、買ってくるわけにもいかず、しばらくモヤモヤしました。
手作りドーナツ、また作ろうかな?? ちょっと焦げ気味で、グラニュー糖まぶして・・。私も穴を開けた方の球状のドーナツ大好き!です。
また新作も出るようなので、次も読んで追いつきたいです。
<最後の晩ごはん>
「ふるさとだし巻き卵」
「小説家と冷やし中華」
「お兄さんとホットケーキ」
「刑事さんとハンバーグ」
「師匠と弟子のオムライス」
「旧友とおにぎり」
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