
椹野道流 著
「時をかける眼鏡 王の覚悟と女神の狗」
(集英社文庫)
過去の世界のマーキス島でしばらく暮らす決意をした遊馬のもとに、宰相フランシスから“『女神の狗』が現れた”との知らせが届く。城下で変死体が発見され、王の治世に不満を持った女神が国を滅ぼすために遣わすという伝説の狗の仕業だとの噂が広がっているのだ。ロデリック王の善政を信じる遊馬たちは急ぎ帰国し、死体を検分するが、そこに隠されていた真実とは・・!?−裏表紙より−
今回も厄介なことが起きたな〜と思っていたら、これまたあっさりと解決。これって遊馬いる??っていう展開でした。
まあ一応、検死はしましたけど、これは遊馬じゃなくても見たらわかるんじゃない?と思ってしまいました。
テレビやネットなどの映像が無い世界ならではの出来事でしたね。とりあえず「伝説」という奴は大抵見間違いや適当な噂話から大げさに発展するパターンなわけで、「女神の狗」なんて恐ろしい名前の化け物でも、蓋を開ければこんなもの・・。
昔の日本だって、天狗や鬼なんかが本当にいるかのように語られていたわけですから、どんな怪物が出てきても「まあ、あるだろうね」という感じではあります。
今回も王様って大変だね〜という展開。ロデリック王のかっこよさが際立った回でした。なるほど、王族に生まれて王になる人というのはこういう覚悟をもって生きているんだと感心しました。
私には出来ない職業だな・・(王様を職業と呼ぶのは違う気がしますけど)。
そして、誰よりもかわいそうだったのが、遊馬の師匠でもあり、ロデリック王の忠実なる家臣でもあるクリストファー。誰よりも王の事を考え、心の底から心配していた彼が一番翻弄された回でした。
同情しかない状況・・。でもまあそれだけ愛されてるってことかな?
うん、今回もサラッと軽く終了。遊馬の存在意義もよくわかりませんが、この世界のことは気に入っているので続きも読みますよ!
<時をかける眼鏡>
「医学生と、王の死の謎」
「新王と謎の暗殺者」
「眼鏡の帰還と姫王子の結婚」
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