2017年10月23日

奥田英朗「マドンナ」

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 奥田英朗 著
 「マドンナ」
 (講談社文庫)


人事異動で新しい部下がやってきた。入社四年目の彼女は、素直で有能、その上、まずいことに好みのタイプ。苦しい片思いが始まってしまった(表題作)ほか四十代・課長達の毎日をユーモアとペーソス溢れる筆致で描く短編5編を収録。上司の事、お父さんの事、夫の事を知りたいあなたにもぴったりの一冊です。−裏表紙より−


「マドンナ」「ダンス」「総務は女房」「ボス」「パティオ」が収録されています。

「ガール」が面白かったので読んでみました。

「ガール」は、30代を中心とした女性の話だったのですが、この「マドンナ」は、40代男性、しかも課長たちの話になっています。男性目線で語られるので、女性としては共感は全くできません。

ただ、男性っていつまでも子どもというか、幼い考えを持っているんだな〜と妙に感心。というか軽く呆れてしまいました。


表題作「マドンナ」は特に情けなくて、笑ってしまいました。良い年齢したおじさんが部下の女性に惚れてしまうなんて・・。しかも一線は超えない物の、公私混同甚だしい態度を見せますから呆れてしまいます。女性の部下全員にこういう態度ならともかく、美人だからといって態度が違うのは腹が立ちます。

まあ、女性もイケメンが周りにいたらテンションが上がるんですから、男性だって美人な部下にクラクラしても仕方ないんですけど。


どの話も面白かったですが、特に気に入ったのは「ボス」です。女性の上司ってやりにくいんだろうなと改めて思わされました。女性である上に、今までと違うやり方をされたら余計に大変です。

これも男性目線で書かれてはいるのですが、私的には女性ボスの気持ちになって読んでしまいました。現実にもこんな風に働き方を改革できるような女性が活躍できる社会になれば良いと思いました。

今の男性社会の中では女性は働きにくいです。独身でも大変ですが、家庭を持つと余計に大変。保育園を増やすとかそういうことだけではない改革が必要ですね。


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タグ:奥田英朗
posted by DONA at 15:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:その他
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