2017年09月25日

上橋菜穂子「鹿の王4」

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 上橋菜穂子 著
 「鹿の王4」
 (角川文庫)


岩塩鉱を生き残った男・ヴァンと、ついに対面したホッサル。人はなぜ病み、なぜ治る者と治らぬ者がいるのか―投げかけられた問いに答えようとする中で、ホッサルは黒狼熱の秘密に気づく。その頃仲間を失った<火馬の民>のオーファンは、故郷をとり戻すべく最後の勝負を仕掛けていた。病む者の哀しみを見過ごせなかったヴァンが、愛する者たちが活きる世界のために下した決断とは―!? 上橋菜穂子の傑作長編、堂々完結!−裏表紙より−


ついに、ついに2人が出会いました!

どんな雰囲気になるのか?と思ったら、何とも静かに会話していました。どちらも達観した感じなので、言い争いになるわけはないんですけど。

彼らの会話はなかなか重くて、難しい問題についてだったので、読み応えがありました。時間が無い中での会話なのはわかっていましたが、もっと長く話して欲しいとさえ思いました。

どうして人は病むのか、病んでも治る人と治らない人がいるのはなぜなのか、病まない人がいるのもなぜなのか。本当に難しい問題です。簡単に答えが出ないから、人は神など目に見えない大きな力が関係していると考えてしまうんでしょうね。

伝染病なら、誰かからうつったんだと思えますが、それ以外の腫瘍が出来たり、心臓に欠陥があったりするような病気ってどうして罹るんでしょう?罹る人と罹らない人の差はなんでしょう?

医学が発達した現代でも原因不明の病気っていっぱいあります。それを、まだまだ未発達な医学を使っているらしいこの時代で答えを見つけるのは至難の業です。

それでも懸命に説明して、ヴァンも何とか理解しようとします。2人にとって有意義な会話となって良かったのですが、そこからまた怒涛の展開が待っていました。


とうとう黒狼熱の秘密に気づいたホッサル。黒幕と思われる人物にも行き当たり、何とかして止めようとします。

黒幕やその手下たちの気持ちも何となくわかるだけに、悲しい結末になりました。

そして、ヴァンが選んだ道が・・。

この場面は涙無しでは読めない状態に。彼の決断もわかりますし、彼についていくと決めた人たちの決断もわかります。

でも悲しい・・。でもなぜか明るい未来も見えるような素敵な決断にも思えて、泣けて仕方ありませんでした。

きっと、彼らはどこかで幸せに暮らしてくれているだろうと信じて、本を閉じました。


長かった物語も終了。読み終わって大きなため息をついてしまいました。それくらい壮大で素敵な物語でした。読んで良かったです。


<鹿の王>
「鹿の王1」
「鹿の王2」
「鹿の王3」


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posted by DONA at 15:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:上橋菜穂子
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