
椹野道流 著
「最後の晩ごはん 旧友とおにぎり」
(角川文庫)
疲れた心が元気になる、夜だけ営業の定食屋「ばんめし屋」。芸能界を追われ、故郷の芦屋にあるこの店に駆け込んだ元俳優の海里にも、新たな春が訪れた。海里の師匠で店長の夏神は、辛い過去から踏み出すためにリハビリ中。海里自身は、料理への興味と、俳優という職業への複雑な感情を持て余し気味。そんな時、隣の警察署の刑事、仁木から、ある木版画家の悩みについて相談され・・。笑って泣けるお料理青春小説、新章開店!−裏表紙より−
6作目になりました。・・で、「新章」って何? よくわかりませんが、とりあえずまだまだ続くようですね。
前作で思いっきり落ち込んでしまった夏神を支えつつ、店もがんばる海里。本当に成長しました。
夏神に対するさり気ない心配りも、大人の対応でかっこいいです。これだけの心配りの出来る人が、なぜ芸能界で生き残れなかったのか・・。ある意味、図太い性格の方が残りやすい世界なのかもしれませんね(知りませんけど)。
今回は、知り合いになった刑事から持ち込まれた厄介なことを解決することになった海里。夏神が不安定なので、巻き込めないと、ロイドと2人(?)で刑事に付き合うことにします。
そして、今回の厄介なこととは・・・・・これが怖かった〜!
私、基本的にホラー系は苦手で、出来るだけ関わらないように生きているので、きっと他の人にとっては怖くないようなことなんでしょうが、ゾクッとしました。
付喪神みたいなことなわけで、ロイドで慣れているはずなのに、何だろう?・・怖すぎます。
物を大切にするのは良いことですけど、そのせいで魂が宿るなら、私は物を大切にしたくないです。大切にしている物が急にしゃべり出したら放り投げそう・・。
それが人形やぬいぐるみだったら余計に怖いです。まあ、眼鏡でも怖いですけどね・・。
海里も今後の人生について色々考え始めたようで、彼がどんな人生を歩んでいくのか、次は怖くなかったら良いけど、読んでいくことにします。
<最後の晩ごはん>
「ふるさとだし巻き卵」
「小説家と冷やし中華」
「お兄さんとホットケーキ」
「刑事さんとハンバーグ」
「師匠と弟子のオムライス」
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