
椹野道流 著
「最後の晩ごはん 師匠と弟子のオムライス」
(角川文庫)
兵庫県芦屋市にある、夜だけ営業の定食屋「ばんめし屋」。元イケメン俳優の海里もすっかり店に馴染み、美食について勉強中。そんな中、店長の夏神に、師匠の船倉から一本の電話が。なんと自ら営む洋食屋を、近々閉店するという。すぐに皆で店を訪ね、船倉が作る洋食を堪能するが、その直後、彼が急死したという報せが届いて・・。若き日の夏神に、料理という希望を与えたシェフの想いとは。涙溢れる、お料理青春小説第5弾。−裏表紙より−
今回は店長・夏神の話になっていて、彼が師匠についていた頃の話から、現在の師匠との関係までが描かれています。
急に師匠から店を閉めるという連絡を受け、あわてて駆けつけます。そんな彼らに師匠は静かにでも力強く店への想いを語ります。イガも初めて会った師匠から洋食を振舞われ、感動して帰ったのですが、師匠が急死したという報せが。
落ち込んでしまう夏神と、それを支えるイガとロイド。
店の片づけに行ったところ、そこには当然ながら師匠の霊が・・。ここまではあらすじには書かれていませんが、このシリーズを読んでいる人なら当然現れるだろうことはわかりますよね?
何もしゃべらない師匠の霊を間近に見ながら、師匠のお客さんのために料理を振舞う夏神。なかなかかっこよかったです。
そして、今回何よりも感動したのは、イガの言葉の数々。落ち込む夏神を叱咤激励するために言った言葉がとても感動的で、何度も泣かされてしまいました。
家で読むとダメですね・・ボロボロに泣いて疲れてしまいました。
どうやら夏神にはまだ悩んでいることがあるようで、次はそれを解決していくことになるんだろうと思います。イガも何やら将来について考えているようですし、今後の展開も楽しみです。
<最後の晩ごはん>
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