
今野敏 著
「触発 警視庁捜査一課・碓氷弘一」
(中公文庫)
朝のラッシュで混雑する地下鉄駅構内で爆弾テロが発生、死傷者三百名を超える大惨事となった。威信にかけ、捜査を開始する警視庁。そんな中、政府上層部から一人の男が捜査本部に送り込まれてきた。岸辺和也陸上自衛隊三等陸曹―自衛隊随一の爆弾処理のスペシャリストだ。特殊な過去を持つ彼の前に、第二の犯行予告が届く!!犯人の目的は、いったい何なのか!?−裏表紙より−
今野敏作品は9月以来なので、約半年ぶり?でもやっぱり私に合うな〜と再認識しました。読みやすいんですよね。
これはかなり以前から発売されていた「碓氷弘一シリーズ」です。新たなシリーズに手を出すのをためらっていた間にもう何冊も発売されています・・。シリーズの多い作家さんですからね〜。
読んだらまたはまってしまいました。・・ということで、これもまた追いかけることになりそうです。
地下鉄の駅構内で爆弾が爆発する事件が発生し、多くの犠牲者が出ました。地下鉄の構造って規模の小さい爆発でも被害がかなり大きくなるそうで、描かれている内容が詳細すぎて読むのが辛いくらいでした。
目撃者もいない中、捜査は難航します。そんなとき、政府の上の方の人が密かに動いて、自衛隊の爆弾処理のスペシャリストが捜査本部に送り込まれてきます。
独特な雰囲気を持つ人ですが、さすがにプロだけあって、犯人のミスリードに騙されることなく淡々と捜査を進めていきます。
何とも言えない動機で起こされた事件で、やりきれない気分になりました。まあ殺人事件なんて、納得いく動機があるわけないんですけど・・。
「碓氷弘一」シリーズというわりには、碓氷はあまり活躍しなかったな・・。結局このシリーズは彼がどんなスペシャリストと組んで事件を解決していくか?という内容のようで、彼はある意味脇役的な存在みたいです。
捜査一課に所属しながらも、外から来た人間をうまく立てて事件を解決していくのは珍しいかもしれませんね。
2作目以降になったらもう少し彼の人格もわかってきそうですし、これはやはり読み進めるしかなさそうです。
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