今野敏 著
「廉恥 警視庁強行犯係・樋口顕」
(幻冬舎文庫)
警視庁強行犯係・樋口顕のもとに殺人事件の一報が入る。被害者は、キャバクラ嬢の南田麻里。彼女は、警察にストーカー被害の相談をしていた。ストーカーによる犯行だとしたら、警察の責任は免れない。被疑者の身柄確保に奔走する中、樋口の娘・照美にある事件の疑惑が・・。警察組織と家庭の間で揺れ動く刑事の奮闘をリアルに描く、傑作警察小説。−裏表紙より−
もう続きは書かないのかとあきらめかけていたシリーズに新作が出ました! 調べたら前作を読んだのは2010年3月でした。もう6年半経ちます・・。
シリーズ4作目となる今作ですが、登場人物のほとんどを忘れていても十分楽しめる作品になっています。まあ、樋口については知っておいた方がより楽しめるでしょうが。
前作では思春期の真っただ中にありながらも、普通に父親とも会話できていた娘が、大学生となった今回になって反抗期が出てきています。ほとんど父親と口を利かなくなった彼女。それなのに、樋口の元に娘が事件にかかわっているかもしれないという情報がもたらされます。
樋口が担当する事件ではないので、気がかりではありながらもどうしようもなくて地味に悩んでしまいます。・・が、持ち前のまじめさと頑固さでうまく乗り越えていくわけです。
樋口が担当する事件は、ストーカー殺人と思われる事件。ストーカー被害にあっていると警察に相談もしていたので、また警察が非難されると上層部は焦っています。ストーカーを止めるのはなかなか難しいとは思いますが、殺される前に何とか出来なかったのか?と思ってしまいますよね。
マスコミ対策も兼ねてやって来たのは、女性キャリアの小泉。彼女のお世話係として樋口が指名され、戸惑いながらも彼女と捜査本部の間を取り持とうとします。
キャリアとか官僚とかって、嫌なイメージしかないですけど、この小泉はなかなか鋭い指摘もしてくれて、役に立っていました。特に、女性全般の意見を求められたときに、返した答えが的確で、読みながら思わずうなずいてしまいました。
彼女はまた登場しそうで楽しみです。
この樋口顕シリーズは、隠蔽捜査シリーズと似ているとよく言われています。結局、この作家さんが描く刑事像が似ているからでしょうね。確かに似ていますが、頑固さと真面目さでは、竜崎に勝てるものはいません。樋口はかなりマイルドですし、竜崎ほどの自信はもっていないので、おどおどした感じが多いです。そこが好感持てるんですよね。
新作が出たからには、また続きも書いてくれるのかな?楽しみに待つことにします。
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