
遠藤彩見 著
「給食のおにいさん 受験」
(幻冬舎文庫)
夢を叶えるためホテルで働き始めた宗だったが、一流の味を学校に提供する「ホテル給食」課に配属される。渋々向かった女子高で彼を待っていたのは、舌の肥えた我がままなお嬢様ばかり。豪華な給食にも「太る!」と全く手をつけない。元給食のお兄さんのプライドに懸けて、宗は彼女達のお腹と心を満たすことができるのか。大人気シリーズ、第四弾!−裏表紙より−
前作の感想の最後で「給食作りをしている様子が読めないのがさみしい」と書きましたが、今回も給食作っていました!でも、その学校というのがお嬢様学校で、しかも中学生。かわいくない生徒が多かった・・。
結局また給食作りするなら、前のままで良かったのに、と思えるくらい変化がない感じがしました。毛利も出てきて活躍しますしね〜。
前作までいた小学校では教師たちも協力的でしたが、今回の学校ではなかなか厳しい状況。「ホテル給食」を売りにしているはずなのに、残食が多くてこのままだったら打ち切り!という展開になっていました。「ホテル給食」をやめるのではなく、作っているホテルを変更するぞ!という状況。
その割には、教師は手伝ってくれないどころか、1人のシスターが校長よりも幅を利かせていて、何をやってもダメ出しされてしまいます。
閉鎖的な女子校、しかもお嬢様学校となると、生徒たちの感じる世界が狭くなるのも当然で、みんな人間関係に悩み苦しんでいます。中学生なのにかわいげのない感じなのはそのせいかもしれませんが、お金持ちに対する僻みなのか、同情できませんでした。
高級食材を使って、ホテルのシェフに作ってもらって「太るから」と食べないなんて、我がままが過ぎるでしょ!と腹の立つ場面が多かったですし、ささめや毛利がどうすれば食べてもらえるか?と心を砕くのが空しくて見ていられない感じでした。
で?結局ささめは今後どうするの?? 店を持つつもりはあるの? 彼の今後は気になりますが、次回もこんな感じで同じ学校の給食作りをするなら読むのはどうしようかな?と思ってしまいます。
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