2016年05月10日

遠藤彩見「給食のおにいさん 卒業」

8027.jpg

 遠藤彩見 著
 「給食のおにいさん 卒業」
 (幻冬舎文庫)



「自分の店をもつ!」という夢に向かって再び歩き始めた宗は、ホテルでのアルバイトを掛け持ちし大忙し。だが、そんな彼にまたまたトラブルが。栄養士の毛利は、怪我をして病院に。さらには、空気の読めない新入職員の出現で、調理場の雰囲気は最悪に・・。給食のおにいさんは、調理場の大ピンチを救うことができるのか。大人気シリーズ第三弾!
−裏表紙より−


“卒業”というタイトルが付いているので最終巻だと思ってなかなか読めなかったのですが、実はまだ続いているようで、安心して読みました。


「給食のおにいさんを辞める!」と決意したささめですが、具体的な方向性がなかなか決まらずにもがいています。

何とか出した結論は、給食作りをした期間を活かせない内容で、なぜそんなつまらない方向に行こうとしているんだ!?と悲しくなりました。周りの人たちもそう思ったようで、喝を入れてくれて考えを改めたささめ。

自分の中にある本当の気持ちを知ろうと更にもがくことになります。

最終的に彼が選んだ道は、もしかしたらまた元に戻ってしまうかもしれないような険しくて、ちょっと回り道なような気はしますが、給食作りで培った経験や料理に対する思いがきっと支えてくれるだろうと思えました。


今回は給食費未払い問題が出てきます。なぜ払わないのか、報道されるのを見る度に理解できませんが、親の勝手な思いで子どもが苦しめられているのは本当に辛かったです。

作ってくれている人の苦労を思えば「払わない」という選択肢はありえないと思うのですが・・。

今回も若干うまく展開しすぎな感じはありましたが、笑顔の子どもたちの姿には和まされました。

そして、新しい道へ進んだささめのために送られた一通の手紙には大いに泣かされました。まさかこのシリーズで号泣させられるとは!


次はどんな展開が待っているんでしょう??給食作りの様子が読めないのは寂しいですけど、ささめの雄姿が見られるまで読むことにします。


↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

タグ:遠藤彩見
posted by DONA at 14:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:その他
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/175241861
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック