2016年02月02日

柚木麻子「私にふさわしいホテル」

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 柚木麻子 著
 「私にふさわしいホテル」
 (新潮文庫)


文学新人賞を受賞した加代子は、憧れの<小説家>になれる・・はずだったが、同時受賞者は元・人気アイドル。すべての注目をかっさらわれて二年半、依頼もないのに「山の上ホテル」に自腹でカンヅメになった加代子を、大学時代の先輩・遠藤が訪ねてくる。大手出版社に勤める遠藤から、上の階で大御所作家・東十条宗典が執筆中と聞き―。文学史上最も不遇な新人作家の激闘開始!−裏表紙より−


この作家さんの「あまからカルテット」が面白かったので、何冊か読んでいます。なかなか「あまから」越えしませんが・・。


この作品もネットで評判がよく、面白そうだったので読んでみました。小説家とは?どんな職業で、どんな苦労があるのか?など細かい部分まで描かれていて、お仕事小説として読むと楽しめました。実在の作家さんの名前も出てきて面白かったですよ。


でも、ページ数が少ない割に時間がかかってしまったんですよね。結局、主人公・加代子のことがあまり好きになれなかったせいだと思いますが、頭の回転がよくて、演技力も明るさもあって、様々なピンチを自力で乗り越えていく所はかっこいいと思えたのですが、妙に暗く落ち込んだり、いつまでも恨み言を引きずる所は読んでいてつらかったです。

全編、明るい人だったらそれはそれでリアリティがないでしょうが・・。


文学新人賞を取ったとき、元アイドルと一緒だったなんて、いつだかの芥川賞みたいに、芸人と共に受賞したあの作家さんを思い出すような設定。加代子も彼のように逆境(?)を逆手にとって、どんどん世間にアピールすれば良かったのに! まあ、そうなるとこの小説は成り立たなくなるわけですが。

いつまでも恨みを抱いたまま過ごして、改名したり人を陥れたりしなくても・・と何度も思ってしまいました。

そう思いつつ、最後の話ではちょっとスカッとした部分もあったのですが。ここでスカッとできた自分もかなり根性悪いな、と改めて知って落ち込んでしまった作品でした。


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タグ:柚木麻子
posted by DONA at 15:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:その他
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