池井戸潤 著
「ロスジェネの逆襲」
(文春文庫)
子会社・東京セントラル証券に出向した半沢直樹に、IT企業買収の案件が転がり込んだ。巨額の収益が見込まれたが、親会社・東京中央銀行が卑劣な手段で横取り。社内での立場を失った半沢は、バブル世代に反発する若い部下・森山とともに「倍返し」を狙う。一発逆転の策はあるか? 大人気シリーズ第3弾!−裏表紙より−
半沢直樹シリーズ第3弾です。ドラマがヒットしすぎて、ちょっと距離を置きたいような気持ちになっていましたが、読み始めるとさすがに面白くて一気読みでした。
前作を読んだのが4年以上前のことなのであまり覚えていませんでしたが、この巻から読み始めても大丈夫な感じでもあったので、スムーズに読めました。
前作までは「バブル」という名前が題名に付いていて、バブル世代の半沢たちが、その上の世代に対して文句を並べる、という展開でしたが、今作は「ロスジェネ世代」の人たちがバブル世代に対して文句を並べています。
私は両方の世代の間になるのかな?よくわかりませんが、バブルでもなければロスジェネでもない気がします。どちらに迷惑をかけられた覚えもありませんし。なので、2つの世代の人たちが言っている文句の意味が本当の意味で理解できていないと思います。会社内で理不尽な目にあったら、何かに理由を付けたくなる気持ちはよくわかります。自分のせいではない、世代のせいなんだと。
文句を言っているロスジェネ世代の部下・森山に対して半沢は「お前たちが虐げられた世代なら、どうすればそういう世代が二度と出てこないようになるのか、その答えを探すべきなんじゃないか」と諭します。
今回の半沢は、子会社の証券会社に出向しています。そこに持ち込まれた買収案件を親会社の銀行に横取りされたことで、怒りが爆発!親会社に盾突くような方法で立ち向かっていきます。出向しただけなのですから、いつかは銀行に戻ろうとして保身に走りがちですが、そこは半沢らしく、間違っている物は間違っている!と強気の姿勢で立ち向かいます。
前半はどういう問題があるのかの説明に費やされていきますが、後半どうやって半沢が事態をひっくり返して、すっきりと終わらせてくれるのか、楽しみで読むスピードもますます上がりました。
その半沢の姿を部下の森山が、顧客を優先し、自らの地位さえ顧みない肝のすわった仕事ぶり。知恵と努力で相手を上回り、僅かな糸口から事態を逆転に導く手腕。と評します。銀行員としてここまでの褒め言葉があるでしょうか?私の中でどんどん男前になっていきます・・。
最後まですっきり爽快、そして落ち着くべき所に全て落ち着いて、半沢にも変化があり、次も楽しみになりました。文庫化はまだまだ先でしょうが、じっくり待つことにします。
<半沢直樹シリーズ>
「オレたちバブル入行組」
「オレたち花のバブル組」
↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。
