
碧野圭 著
「書店ガール4 パンと就活」
(PHP文芸文庫)
「書店に就職したいと思ってるの?」新興堂書店アルバイトの高梨愛奈は就職活動を控え、友人たちの言葉に迷いを吹っ切れないでいた。一方、駅ビルの書店の契約社員・宮崎彩加は、正社員登用の通知とともに思いがけない打診を受ける・・・。理子と亜紀に憧れる新たな世代の書店ガールたちが悩み抜いた末に見出した「働くことの意味」とは。書店を舞台としたお仕事エンタテインメント第四弾。文庫書き下ろし。−裏表紙より−
このシリーズも4作目になり、前作の所で「終わりそうな雰囲気」と書いたように、理子と亜紀の物語は終了し、今回から新しい2人が主役となりました。
前作にもちらりと顔を出していたアルバイトの愛奈と、他の書店で契約社員として働く彩加。2人とも若いので、“ガール”も違和感なくなりました・・。
憧れの存在であり、ちょっとした伝説の書店員となった理子と亜紀はほとんど登場しません。理子はカッコいい登場をみせますが、亜紀は名前くらいしか出てきません。それでも2人にとっては大きな存在となっています。
アルバイトの愛奈は、そろそろ就活を始める時期。周りの人たちはどんどん動き始めているのに、愛奈はまだどんな職業に就きたいか?も、どんな環境で働きたいか?など細かい所も一切決まっていない状況。かなり焦ってきています。心の隅では書店員という選択肢を捨てられずにいて、でもそれを他の人には言えないでいます。「周りにどう思われても気にしなければいいのに!」とちょっとイライラしながら愛奈の葛藤を読んでいましたが、まだまだ狭い世界で生きているわけですから、友人の意見って大きいのかな?とも思います。
契約社員の彩加は、正社員の打診を受けます。今の店で社員になるわけではなく、転勤にもなるので、迷いが捨てきれません。更には親戚の営む書店にブックカフェの話が来て、その相談も受けて忙しくもなります。思い入れのある書店なので、できれば変わってほしくない気持ちもあり、ここでもまた悩んでしまいます。
色々悩みの多い2人ですが、少しずづ前向きになり、それぞれ目標も見つけたようなので、次の成長も楽しみにしつつ読んで行こうと思います。
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