
山口幸三郎 著
「探偵・日暮旅人の笑い物」
(メディアワークス文庫)
視覚以外の感覚を持たない青年・日暮旅人は、それらと引き替えに、目に見えないモノ―音、匂い、味、感触、温度、重さ、痛みを“視る”ことができる。しかしその能力を酷使すると、旅人の視力は低下していくという。 旅人が気になる保育士の山川陽子は、旅人からの誘いで、クリスマスを共に過ごすことになる。ついに自分の気持ちを伝える決心をする陽子だったが、その時すでに、旅人の目には異変が起きていた。 果たして探偵・日暮旅人の目に映る『愛』の行方は―?−裏表紙より−
「家の灯り」「組織の礎」「最良の一日」「微笑みの代償」「魔の手」の5編収録
クリスマスに一緒に過ごすことになった陽子と旅人の様子が「家の灯り」で描かれています。この話では、亀吉という雪路の手下のことも描かれていて、彼の部分ではホロリとさせられました。
陽子と旅人は、告白してくっついて・・というわけにはいかず、まあ予想通りお別れになってしまうのですが、この2人の場面では、怒りがわいただけで感動はせず。
旅人の気持ちはわかる気はしますけど、陽子の気持ちを考えるとイライラします。
「微笑みの代償」では、旅人と陽子に似た状況の男女の話が描かれています。旅人が彼らと関わったことで、自分たちの問題を客観視することができたようです。最後にやっと、自分の弱さをさらけ出すことができた旅人。陽子とうまくいきそうだね・・・と思ったのですが。
最終話の「魔の手」で、また怪しい展開に。あとがきで、作者が「次で終わり」と書いていますから、次で終わるようですがどんな決着をつけるのか? 不安もありつつ、最終巻まで付き合うことにします。
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音、匂い、味、重さ等を視ることができるというのは、すごいと思いました。
この能力を使って、事件を解決していくのでしょうか?
日暮旅人の愛の行方を読みたいとおもいました。
どのような結末を迎えるのでしょうか。
面白そうな小説ですね。
シリーズ物なのでしょうか?
返事が遅くなってすみません。
能力を使って解決・・まあそうなんですけど、そこまで活かしきれていない気もします。結末は私も楽しみにしています。これはシリーズ物で、この「笑い物」は最新刊です。