
ローナ・バレット 著
大友香奈子 訳
「本を隠すなら本の中に」本の町の殺人3
(創元推理文庫)
「いますぐわたしの家から出ていって!」大学時代のルームメイト、パミーが家に転がり込んで二週間、家を占領するだけでなく、書店で客に迷惑をかけるにいたって、ついにトリシアの堪忍袋の緒が切れた。なのに追い出したその日のうちに、隣の書店の店主でトリシアの姉が、彼女を雇ってしまったのだ。そのパミーが店の裏で殺された。古書と専門書の町、読書家の聖地ストーナムで起こる事件を描く、ライトミステリ。アガサ賞候補作。−裏表紙より―
面白そうだったので、「本が好き!」で献本申し込みしました。
シリーズの第3作目から読んだので、いきなり主人公・トリシアがパミーという友人を追い出すところから始まり、その展開に驚いてしまいました。
たぶん、前作にも登場し、色々と迷惑をかけていたのでしょうが、登場してすぐに追い出されてしかも殺されてしまったパミーに同情する暇もありませんでした。
事件の調査をするときに聞こえてくる話によると、どうやらパミーは良い人とは言え無さそう。彼女はフリーガンだった!という事実が判明するのですが、フリーガンって何?と思ってしまいました。どうやらゴミ箱を漁って、ごみの中から賞味期限切れの食品や使えそうな食器や電化製品などを拾ってきて生活する人たちのことのようです。
調べた所、Freegansと綴るそうです。自由とか無料という意味の「free」と菜食主義者の「vegan」を合わせた言葉のようです。フーリガンではないんですよ。
一瞬、ホームレス的なことかな?と思ったのですが、家はあって仕事もあって、でもごみを減らしたいとか、生活費を減らすためとか色々な思想をもって、ごみを漁っているそうです。
パミーは同じフリーガンからも疎まれていたようで、彼女の貪欲さが気に食わないと思う人も多かったわけです。彼女の新たな一面を見せられて戸惑うトリシア。容疑者も多くてなかなか解決できそうにもありません。
そのうち、トリシアにも脅迫めいた電話がかかってきて・・・。
今までの2作では警察関係者と険悪なムードだったようですが、今回は新たな警察官が事件を捜査していて、トリシアはちょっと恋をしそうな雰囲気です。この2人の関係もこれから楽しめそうです。
トリシアを含め、彼女の姉や恋人、従業員など、面白そうな人物がたくさん登場していたのですが、やはり3作目から読んでもキャラクターが把握できませんでした。
これは、1作目から読むべきでしょう! 何しろ、ミステリー専門店や料理本専門店など、本屋さんがたくさんある小さな町の物語なんですから、楽しいことが次々起こりそうで読みたくなってしまいますよね。
次は1作目に戻って読み始めることにします。
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本国では既に8作も出版されているようで、こういうのに手を出すとドンドン積読が増えてしまうので危険なのですが、「本の町」にひかれて読み始めてしまいました。
海外物は日本で映像化されることがまずないので、そういう意味では自分のイメージで安心して読めるのですが、途中で翻訳打ち切りになることが多いので、それが心配です。
1作目を読まれたんですね??私は3作目から読んだので混乱というか、あまり理解できずに終わってしまいました・・。「本の町」って良いですよね!
確かに映像化はされにくいですが、私の大好きな「主婦探偵ジェーンシリーズ」は日本の役者さんで映像化されたので、油断はできませんよ!!
翻訳打ち切りもありえますよね〜。ただ、このシリーズは続いているようで、別に1作で終わっても気になる出来事もないので諦められそうですよね?
そ、それは最悪。
外国で映像化されても、眼にする機会が少ないので、イメージが違っていてもさほど気にならないんですが、外国のイメージで読んでいる時に日本人がチラつくのはかなり迷惑ですね。
私もまだ1作目だけなのですが、このシリーズは確かに、「大きな謎が背後に」という感じはなさそうなので、打ち切りのショックは少ないかも。
ともあれ、今、最も打ち切るべきは、某検屍官シリーズだと思いますが…。
フリーガンって始めて知りました。
ごみ箱をあさる菜食主義者の方ですか。
私が読むのは純文学とエッセーで、ミステリーは
あまり読まないのですが(読むのは東野圭吾ぐらいかな)、この本は面白そうですね。
また、ブログをUPされたら、コメントさせていただきます。
日本の役者さんで映像化。とはいっても、外人の役名だったわけではなく、日本の設定に変更されての映像化だったので、見ていてしばらく気づかないくらいでした。途中で「あれ?この設定なんか知ってるな・・」と思ったのですが、何だったか思い出せず、エンドロールで原作「ゴミと罰」と書いてあって初めて「あ〜!」となりました。
そんな感じなので、その後に原作を読んでも別に役者さんがちらつくこともありませんでしたから、まあ良かったですけどね。
検屍官シリーズ・・・本当にいつまで続けるつもりでしょうか?私はすっかり見捨てたのでどうでも良いですけど。
ブログを拝見すると、確かにミステリーが少ないですよね。私はミステリーが多いので逆に新鮮です。またお越しください。