高田郁 著
「天の梯 みをつくし料理帖」
(ハルキ文庫)
『食は、人の天なり』―医師・源斉の言葉に触れ、料理人として自らの行く末に決意を固めた澪。どのような料理人を目指し、どんな料理を作り続けることを願うのか。澪の心星は、揺らぐことなく頭上に瞬いていた。その一方で、吉原のあさひ太夫こと幼馴染の野江の身請けについて懊悩する日々。四千両を捻出し、野江を身請けすることは叶うのか!? 厚い雲を抜け、仰ぎ見る蒼天の美しさとは!?「みをつくし料理帖」シリーズ、堂々の完結。−裏表紙より−
とうとう最終巻。本当に寂しくて、読み終わるのが勿体無くて、1日1話ずつ丁寧に読みました。毎晩涙でボロボロになってから眠っていました・・。
「結び草」「張出大関」「明日香風」「天の梯」の4編が収録されています。
前半は、今までと変わりない感じで、つる家での様子が描かれていて、これで本当に終われるのか?と不安になるくらいでした。特に野江ちゃんの身請けがどうやって行われるのか、澪はどうするつもりなのかが気になって、でもその問題はほぼ進まないままページだけが過ぎていきます。
この作家さんなら絶対にキレイに終わらせてくれるはず、と信じていましたが、だんだん不安になりました。
澪は、つる家にべったりではなく、少し離れて時々手伝う感じでつる家の料理人を続けながら、自分でも商売をしていきます。でもこれでは身請けに必要な四千両なんてなかなか貯まるはずもなく、貯めたお金を見てはため息をつく日々が続きます。
野江ちゃんの身請けという大きな問題もありますが、他にも芳の息子が料理人として復活できるのか?という問題もありました。その話でも芳の気持ちが辛くて、澪の芳を想う気持ちも辛くて、涙が止まりませんでした。
もちろん、この問題もキレイに解決させてくれ、最後には晴々した涙を流して終わりました。
野江ちゃんのことはどうやって解決したのか?や、澪自身の人生はどうなっていくのか?については書きませんが、これもキレイに解決して、これからも苦難は続くでしょうけどきっと乗り越えて幸せになってくれると信じられる終わり方をしました。
今回も嬉しい涙がたくさん流れました。
読み終わったとたん「ありがとうございました!」と言いたくなりました。このシリーズに出会えたこと、最後まで読めたことに感謝感謝です。
今回は、澪の親友・美緒さんが言った言葉に涙しました。「澪さん、周りのひとの気持ちばかり考えずに、澪さん自身の幸せを考えて」本当にそうです。澪は今まで自分を後回しにして生きてきたのですから、これからは自分の幸せも考えて生きてもらいたいものです。
どうやら、続編というか番外編のような物を書いて下さるそうなので、それを楽しみにしながら、もう一度1作目から読みなおそうと思います。
<みをつくし料理帖>
「八朔の雪」
「花散らしの雨」
「想い雲」
「今朝の春」
「小夜しぐれ」
「心星ひとつ」
「夏天の虹」
「残月」
「美雪晴れ」
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