2014年07月19日

今野敏「STエピソード0 化合」

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 今野敏 著
 「ST警視庁科学捜査班エピソード0 化合」
 (講談社文庫)


現場は検察の暴走を止められるのか? エリート検事は殺人事件を異例の陣頭指揮と鑑識結果の強引な解釈で早期解決を強行する。疑念を抱く捜査一課の若手・菊川と所轄のベテラン・滝下は独断で動き始める。拘束された被疑者が“落ちる”までに二人は証拠を捜し出せるのか!? 「ST警視庁科学特捜班」シリーズ、序章。

STが結成される十年くらい前の、ある意味STが結成されるきっかけとなった出来事の話です。なので、当然ですがSTメンバーは出て来ません。

STと捜査一課の橋渡しというか連絡係をしている菊川が若い頃に担当した事件が描かれています。


公園で刺殺された男性。「逃げていく黒っぽい服を着た男を見た」と第一発見者が証言したことで、他に有力な証拠も無いのにある男性が容疑者として取り調べを受ける事になってしまいました。

慎重に捜査するべきだと主張する捜査員と、早期解決を強く望むエリート検事が、捜査方針を巡って対立していきます。表立って対立することはあまりないのですが、お互いに駆け引きしていく様子がとても面白かったです。

裁判に持ち込んだら90%以上の確率で有罪になるとか。それだけ検事の力が大きいということで、検事が決めた捜査方針に逆らうことはかなり難しいです。

まだまだ青臭さの残る、真面目で正直な若手刑事である菊川が、ベテランの滝下と組んで、検事の方針に疑問を持って何とかして暴走を止めようと画策します。

滝下という刑事は、勤務中パチンコに行ったり食事やお茶までのんびりしてしまう、一見怠け癖のあるような刑事なのですが、実は色々と考えて行動している優秀な刑事だということが少しずつわかってきます。


STシリーズでは、すっかりベテランになり、世慣れた雰囲気の漂う菊川ですが、この作品ではベテラン刑事に振り回される様子が見られてニヤニヤしてしまいました。

「STが結成されるきっかけの話でした」という雰囲気のある結末は強引だと思ったのですが、それ以外は面白かったですし、警察小説が好きな方ならSTシリーズを読んだことが無くても楽しめる作品だと思います。


STはドラマ化されることになって、どんどん新装版が発売されていますね。これをきっかけに人気が出て、どんどん書いてほしいものです。


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posted by DONA at 15:51| Comment(2) | TrackBack(0) | 読書:今野敏
この記事へのコメント
ドラマかされたようですね。
藤原竜也とか岡田某、原作ファンのかたには
どう思われているんでしょう?
読んでから見るか、見てから読むか。
一昔前のキャッチフレーズを思い出す昨今です。
ではでは。
Posted by かまちゃん at 2014年07月20日 10:30
>かまちゃん、こちらも返事が遅くなってすみません。
ドラマは見ていません。あまりにもイメージと違うので・・。もっと渋い感じの俳優、いなかったのかな?と不思議です。読んでから見るのはイメージが違いすぎて無理ですけど、見てから読んだらどうなのかな??藤原竜也で脳内変換されるだろうか??どちらにしても微妙です。
Posted by DONA at 2014年07月30日 14:43
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