2014年06月18日

遠藤彩見「給食のおにいさん」

給食のおにいさん

 遠藤彩見 著
 「給食のおにいさん」
 (幻冬舎文庫)


コンクールで優勝するほどの腕をもちながら、給食調理員として働くことになった宗。子ども嫌いな彼を待っていたのは、保健室登校生や太ってしまった人気子役など問題を抱える生徒ばかり。さらにモンスターペアレントまで現れて。大人になりきれない料理人は給食で子供達を救えるか?笑いと感動そしてスパイスも効いた食育&青春小説。−裏表紙より−


初めましての作家さんです。

読み終わってあらすじを読んで、「宗って誰?」と思ってしまいました。子どもたちが「ささめ〜」と呼ぶので、下の名前なんてすっかり忘れていました・・。

小学校の時の給食なんて、ほとんど記憶に残っていないくらい印象が薄いです。この中に出てくるような給食だったり、栄養士さんがいればもっと違う印象だったのでしょうが。給食のおばちゃんのことも全く覚えていません。“おにいさん”はいなかった気はしますけど。

給食当番のとき以外、給食室に行くこと無かったですしね。調理している場面を見ることも無かったかも。


この物語の主人公は「ささめ〜」と呼ばれている調理員。一流レストランで働いていて、コンクールでも優勝するほどの腕を持つシェフなのですが、自分の店の経営に失敗したことで、仕方なく募集されていた給食の世界へ。

子どもも好きではないし、今まで全く関わることも無かった存在なので、初めのうちは戸惑うことばかりでした。何百人の分量を作ることも初めてで、味付けや盛りつけなど、今までにない経験を積むことになりました。

でも、シェフのプライドが邪魔をしてしまい、新たな経験を喜ぶ余裕もなく「何で給食なんか作らないといけないんだ」という思いが捨てられずにいます。

そんな彼の心をほぐしてくれたのは、子どもたち。毎日美味しく悩みも無く給食を食べている子どもばかりではないことを知り、何とかして料理の力で解決できないか?と奮闘します。

熱血栄養士や熱血教師もいて、素敵な学校だと思いました。子どもの問題にもきちんと向き合ってくれますし、こんな学校ばかりなら子どもも幸せだろうに・・と思いますね。


毎日プライドと闘いながら仕事を続けたささめの今後が楽しみな話になりました。続編も発売されているので、早く手に入れようと思います。


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タグ:遠藤彩見
posted by DONA at 15:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:その他
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