2024年05月20日

霜月りつ「神様の子守はじめました。10」

03221925_5c94b82035324.jpg

 霜月りつ 著
 「神様の子守はじめました。10」
 (コスミック文庫α)


「なんと愛らしいのだ、子供たち〜!」サンシャイン通りのコスプレ祭りに参加するため、大張り切りで四神子の仮装衣裳を作成した水の精・翡翠は子供たちの可愛さにメロメロになっている。もちろん四神子のお世話係・羽鳥梓や火の精・紅玉も大絶賛。うちの子が世界で一番カワイイ!状態だ。子供たちもお祭りに大はしゃぎで―。だが、パレードの山車が通りすぎた後、気がつくと白花の頭がかぼちゃにすりかわっていた!なんでも西洋の悪魔の仕業らしい。みんなの力を合わせて、白花の頭を取り戻そうとするが・・!?−裏表紙より−


よく頑張った!白花ちゃん。の巻。色々巻き込まれましたが、優しい白花ちゃんが健在で良かったです。そして、いつも寝てばかりの玄輝も珍しく活躍しました。彼らが大人(?)になったら人間想いの素敵な神様になってくれそうです。



1話目では四神の子たちが、水の精・翡翠と火の精紅玉と共に神有月に出雲へ行きます。珍しく梓は留守番。人間は入ることが出来ないところへ行くという緊張感あふれる展開でした。

それぞれが、同じ神様に会って色々と教えてもらうわけですが、玄輝のことは驚かされました。だからいつも寝ているのかもしれないと思いますし、彼がポロっと言うことや行動することに重みがあるのはそういうわけか、と納得もしました。

秘密が明かされたからか、その後の話でも玄輝はいつも以上の活躍を見せます。

寝てばかりいる彼ですが、自覚すると頼りになる存在になるのかもしれません。

今後が楽しみになりました。


そして、白花。ずっと念話しか出来なかった彼女が話せるようになり、どんどん成長しています。

元々大人しい彼女ですが、大人しさの中にも冷静でしっかりと物事を考える部分があり、そこが成長して頼もしくもなりました。何より優しいのが彼女の良い所。


自分の頭がかぼちゃにすり替わっても怒らず、また貸してあげるから、と約束までしてしまうところが素敵です。


毎回大きな成長を見せてくれますが、今のところ見た目はあまり育っていない様子。でも着実に梓との別れは近づいているわけで。

どんな状態で終わるのか、今から楽しみでもあります。


<神様の子守シリーズ>
「神様の子守はじめました。1」
「神様の子守はじめました。2」
「神様の子守はじめました。3」
「神様の子守はじめました。4」
「神様の子守はじめました。5」
「神様の子守はじめました。6」
「神様の子守はじめました。7」
「神様の子守はじめました。8」
「神様の子守はじめました。9」


↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

タグ:霜月りつ

2024年05月13日

近藤史恵「幽霊絵師火狂 筆のみが知る」

71j4DRMwJGL._SY466_.jpg

 近藤史恵 著
 「幽霊絵師火狂 筆のみが知る」
 (角川文庫)


料理屋のひとり娘である真阿は、病弱で部屋にこもりがちだ。そんな中、有名な幽霊絵師・火狂が店に居候することになり、真阿は彼を訪ねて話をするようになる。大柄で悠然とした火狂は、人には見えないものが見えるようだ。彼のもとには、絵に関する奇妙な悩みが集まってくる。犬の悪夢に怯える男、「帰りたい」という声に悩む巡礼者、手放しても戻ってくる絵―2人は、その謎を解き明かしていく。熱く静かな感動を誘う絵画ミステリ。−裏表紙より−


お気に入りの作家さんの作品なので買ってみました。が、内容的にはあまり好みではありませんでした。


幽霊絵師というジャンルがあるのを知らなかったですし、怖いのが嫌いな私には縁のない世界ではあるのですが、そこまで怖く感じることなく読み切ることができました。


真阿という料理屋の娘と絵師の交流を描いているのですが、一番ゾッとしたのは、最初の話だったかも。

真阿が病弱でずっと部屋にこもってなかなか健康にならないというのにも理由があったんです。ただの病弱ではなく・・・。それはちょっと怖かったかも。でも1話目で元気になった真阿の存在は、この話を怖くしすぎないためには大事だったと思います。

好奇心旺盛な真阿が絵師・火狂に色々質問してくれるお陰で、謎が解明されたり、彼女が優しく(?)寄り添うことで癒されたりすることがたくさんありましたし、話自体も明るくなる感じがしました。


世界が変わったばかりの時代の話なので、流行っている店だといってもこの先どうなるか?と不安になってもおかしくないのですが、さすがに箱入り娘だけあってそういう危機感はなさそう。

火狂とどこかに行けたら・・ばかりを夢見ています。


火狂も真阿に対しては憎からず思っているようですが、どちらかというと兄のような気持ちに近そう。2人が恋愛関係に発展しない方が読みやすい気がしますが、どうなるやら。

火狂にも色々問題がありそうですし、過去も明かされていませんから、今後どうするのか気になります。


霊的な物が好きでは無いので、続編を読むかどうか微妙ですが、火狂の秘密は知りたいですし、真阿がどんな人生を歩むのかも気にはなっています。

もし発売されたら、その時の気分で読むかどうか考えようか?


↓ ランキングに参加中 お帰りの際にポチッ×2と押して行って下さると嬉しいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

posted by DONA at 14:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:近藤史恵

2024年05月08日

ジャナ・デリオン「ミスコン女王が殺された」

19605.jpg

 ジャナ・デリオン 著
  島村浩子 訳
 「ミスコン女王が殺された」
 (創元推理文庫)※電子書籍


今度こそ計画どおり静かに暮らそうとしたCIA秘密工作員フォーチュンの決意は、あっさりくじかれる。ハリウッドに行った元ミスコン女王パンジーが町に帰還したのだ。札つきのお騒がせ女と対面するなり、フォーチュンは大衝突してしまう。その後、パンジーが殺され、疑われたフォーチュンは地元婦人会の老婦人コンビと真犯人捜しに乗り出すが、そのせいで町には再び大混乱が!―出版社HPより―


シリーズ2作目。前作でもかなり目立ってしまったフォーチュンですが、今回も大暴れで悪目立ち状態に。

命を狙われているはずの彼女ですが、ここまで目立っても見つからないなんて、狙っている組織の能力が低すぎる気がします。


以前、この町に住んでいたという元ミスコン女王・パンジーが戻って来たことで、殺人事件に発展します。かなり嫌なタイプの女性であるパンジーにはたくさん敵がいそうですが、殺される直前に揉めていたのがフォーチュンだったため、第一容疑者になってしまいます。

だいたい、フォーチュンもCIAの秘密工作員なのに、修行が足りないんじゃない?と呆れるほど短気。大したこと言われていないのにすぐに頭に血が上って、相手に対して言いたい放題。

まずそこを治さないと静かになんて暮らせないでしょう。どんなに田舎に行ったとしても、どこかに人がいる限り、もめ事は起こるもの。いかに聞き流すか、いかに関わらずに過ごすかが大事なのに、どんどん町の人たちと関わって行くし、もめ事も多発していたら仕方ないですね。


そういう部分を始め、老婦人コンビとの関係性、彼女らの言動などなど、ツッコミどころ満載。

問題は、老婦人コンビがどっちがどっちかわからなくなる所。これは偏に私の理解力の無さの問題なのでしょうけど、彼女らが登場する度にどっちだっけ?となってしまいます。

性格はかなり違うのですが。


そして、地元の警察官とも何だか親密になっていきそうな雰囲気なのも心配です。親密になってどうするんだ! しっかりしろ!と喝を入れたくなります。

フォーチュンは本当にCIA工作員なのでしょうか?そこから疑いたくなります。


<ワニ町シリーズ>
「ワニの町へ来たスパイ」


↓ ランキングに参加中 お帰りの際にポチッ×2と押して行って下さると嬉しいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

2024年05月01日

4月のまとめ

神様の子守はじめました。 10 (コスミック文庫α)神様の子守はじめました。 10 (コスミック文庫α)
よく頑張った!白花ちゃん。の巻。色々巻き込まれましたが、優しい白花ちゃんが健在で良かったです。そして、いつも寝てばかりの玄輝も珍しく活躍しました。彼らが大人(?)になったら人間想いの素敵な神様になってくれそうです。
読了日:04月02日 著者:霜月りつ


おいしい旅 しあわせ編 (角川文庫)おいしい旅 しあわせ編 (角川文庫)
アンソロジーで1つずつの話が短くて読みやすいです。旅についての物語ばかりで、どれも面白かったです。特に印象に残ったのは、大崎梢さんと柴田よしきさん、松村比呂美さんです。
読了日:04月08日 著者:大崎 梢,近藤 史恵,篠田 真由美,柴田 よしき,新津 きよみ,松村 比呂美,三上 延


アンカー (集英社文庫)アンカー (集英社文庫)
やる気がなさそうに見える記者・布施が新たな事件に興味をもつところから始まるいつもの展開。今回は「ニュースイレブン」の存続危機?みたいな展開もあって、読み応えがありました。
読了日:04月15日 著者:今野 敏


砂の城 風の姫 (講談社X文庫)砂の城 風の姫 (講談社X文庫)
シリーズ2作目。色んな国があって面白いですけど、結末はどうもイマイチ好きではなかったな。このままハッピーエンドが待っていれば良いですけど、何となくどうでも良いような気もしてしまいます。
読了日:04月22日 著者:中村 ふみ,六七質



全部で4冊。読み終わるのに時間がかかる本を今読んでいるので少なくなってしまいました。まだまだ読み終わらなさそう・・・1週間以上かかっていることになるな。

posted by DONA at 15:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:まとめ