2024年04月30日

買った本

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 アミの会 著
 「おいしい旅 しあわせ編(3)」
 (角川文庫)※電子書籍


お気に入りの作家さんが多いアミの会。読みやすかったです。


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 ジャナ・デリオン 著
  島村浩子 訳
 「ミスコン女王が殺された」
 (創元推理文庫)※電子書籍


このシリーズはドタバタがすごい!そしてツッコミどころも多い!わーい(嬉しい顔)


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 今野敏 著
 「アンカー」
 (集英社文庫)


シリーズが多すぎて忘れがちなやつ。やっと見つけて買いました。


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 近藤史恵 著
 「幽霊絵師火狂 筆のみが知る」
 (角川文庫)


珍しい話でした。怖そうな題名ですけどそこまででもなく読みやすくはありました。

2024年04月24日

今村翔吾「玉麒麟 羽州ぼろ鳶組」

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 今村翔吾 著
 「玉麒麟 羽州ぼろ鳶組」
 (祥伝社文庫)※電子書籍


侍火消にして府下十傑に数えられる鳥越新之助。新庄の麒麟児と謳われたぼろ鳶組”頭取並は、闇に堕ちたのか?豪商一家惨殺及び火付けの下手人として手配された新之助は、一家の娘を人質に逃亡を続け、火盗改、江戸の全火消の包囲を次々と打ち破っていく。一方、幕府の命で動きを封じられたぼろ鳶組頭取松永源吾は、仲間のため、己のため、決意を胸に立ち上がる。書下ろし長編時代小説。−出版社HPより−


このシリーズ、すっかりはまっています。ただ・・・巻数を書いてほしい! 毎回「次に読むのはどれだ??」と悩まないといけないのがややこしいです。

今回の主役(ヒーロー)は、新之助。普段はヘラヘラ笑っていて、ほとんど怒らず温厚な性格で、頼りない面ばかりが目立つ彼ですが、実は剣の腕は超一流なので、剣が必要な事態になった時はかなり頼れる存在でもあります。


ムードメーカー的な役割もあり、常に笑顔でみんなからいじられる存在。特にお頭である源吾の妻・深雪からは常に厳しく当たられています。でもそれは愛のあるいじりという感じで、2人の掛け合いは微笑ましい場面です。


そんな彼が今回、豪商の一家を惨殺して更には火付けまで行った犯人として江戸中の火消や火盗改などから追われることに。しかも、その家の娘を攫って逃げているという最悪な状況。

いきなり彼が逃げている場面から始まるので驚かされます。もちろん、絶対に何か事情があったのだろうことは読者にはわかりますが、そこからハラハラドキドキの展開が続きます。

仲間たちは彼を助けようと動き出そうとしますが、なぜか軟禁状態にされてしまうぼろ鳶たち。明らかに何らかの大きな力が働いているのがわかります。


動けないぼろ鳶たちに代わって動いてくれたのは長谷川平蔵。ありがたい存在です。そして、他の組の火消たちも新之助がそんなことをするはずがないと信じてしっかり守ってくれます。


真相が明らかになると、なるほど彼らしいという感じで、何だか笑顔になってしまいました。ハメた人物には怒りしかありませんが。


彼の人柄の良さが存分に味わえる作品で、最後まで面白かったです。


<羽州ぼろ鳶組シリーズ>
「火喰鳥」
「夜哭鳥」
「九紋龍」
「鬼煙管」
「菩薩花」
「夢胡蝶」
「狐花火」


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2024年04月17日

高田郁「幾世の鈴 あきない世傳 金と銀 特別巻(下)」

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 高田郁 著
 「幾世の鈴 あきない世傳 金と銀 特別巻(下)」
 (ハルキ文庫)


明和九年(一七七二年)、「行人坂の大火」の後の五鈴屋ゆかりのひとびとの物語。八代目店主周助の暖簾を巡る迷いと決断を描く「暖簾」。江戸に留まり、小間物商「菊栄」店主として新たな流行りを生みだすべく精進を重ねる菊栄の「菊日和」。姉への嫉妬や憎しみに囚われ続ける結が、苦悩の果てに漸く辿り着く「行合の空」。還暦を迎えた幸が、九代目店主で夫の賢輔とともに、五鈴屋の暖簾をどう守り、その商道を後世にどう残すのかを熟考し、決意する「幾世の鈴」。初代徳兵衛の創業から百年を越え、いざ、次の百年へ──。−裏表紙より−


いよいよシリーズ最終巻。読み終わるのが寂しすぎて、ゆっくり丁寧に読もうとしたのに、1話毎の結末が気になって次々と読んでしまいました。


ずっと気になっていた、妹・結のこともしっかり描いてくれて嬉しかったです。読み始めると、彼女はそこまで姉・幸のことを恨んでいたのか・・と胸が痛くなるほどでした。そして、そうやって恨みを抱いて生きていてもしんどいだけだということに気づいていないことも辛かったです。

夫はすっかり別人のようになってのんびりと暮らしているのに、結だけがカリカリイライラ。そういう世界から出たはずなのになかなか気持ちを変えられない彼女の様子は目を背けたくなりました。

でも最後にはちゃんとハッピーエンドが用意されていて、本当にうれしかったですし、良かったと思えました。幸と再会する日もいつか訪れるのかもしれません。その場面が描かれることは無いでしょうが、そういう想像が出来るようになったことが嬉しいです。


そして、菊栄の店も実家の商売も、更には元夫との関係も、全てが先を見据えて良い感じに展開したのも良かったです。彼女の商売の工夫は最後まで感心させられました。


最後に幸。彼女の人生は結婚と別れのくり返しではありましたが、大好きな店のために役に立てたことは素晴らしいことだと思います。ただ、これが現代ならここまで結婚しないで済んだだろうとは思いますが。

とにかく、最後の結婚は自ら望んで出来たのが本当に良かった。子どもには恵まれませんでしたが、それでも次に託すことが出来る物が遺せたのは素敵です。幸たちが育てた店は、これからもきっと繁盛していくことでしょう。着物という物が着られなくなったとしても、みんなで知恵を出し合って繁盛できそうです。


あ〜、読み終わってしまった・・・。でも良かった・・・・。


この作家さんはまだまだ書きたい題材があるそうで、また新たなシリーズが始まってくれるだろうと思うので、それを気長に楽しみに待ちたいです。そしていつかまた「五鈴屋」の物語も読んでみたいです。もちろん「みをつくし料理帖」も。


<あきない世傳金と銀>
「源流篇」
「早瀬篇」
「奔流篇」
「貫流篇」
「転流篇」
「本流篇」
「碧流篇」
「瀑布篇」
「淵泉篇」
「合流篇」
「風待ち篇」
「出帆篇」
「大海篇」
「契り橋」


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2024年04月10日

柚月裕子「月下のサクラ」

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 柚月裕子 著
 「月下のサクラ」
 (徳間文庫)


念願かない警察広報職員から刑事となった森口泉。記憶力や語学力を買われ、希望していた機動分析係へ配属された。自分の能力を最大限に発揮し、事件を解決に導く―。だが配属当日、会計課の金庫から約一億円が盗まれていることが発覚。メンバー総出で捜査を開始するが、内部の者の犯行である線が濃厚だった。混乱する中、さらに殺人事件が発生して・・・。組織の闇に泉の正義が揺れる。−裏表紙より−

前作「朽ちないサクラ」が映画化されるようですね。あまりしっかりは覚えていなかったのですが、展開が早かった覚えがあるので内容的には面白いかもしれません。でも多分、今作の方がより楽しめそうではあります。

主役の泉を誰が演じるか?はここには書きませんが、珍しくイメージに近い感じの役者さんだと思いました。演技をしているのを見たことは無いのでわかりませんが、見た感じは確かにこんなイメージだと思います。


前作では警察で働いてはいましたが、警察官ではなく広報課の職員だった泉が、今作では警察官になっています。しかもなかなかハードな部署に配属されています。

前作からそんなに時間が経っていない雰囲気ですが、そんな短時間でここまで有能な感じになるのか?という疑問はわきます。きっと、もともとの潜在能力が高かったのでしょう。

こんなにすごい能力があるのなら、もっと早くスカウトされそうですし、自分でももっと早く警察官になれば良かったのに。


一癖も二癖もある上司と同僚たちに囲まれながら、日々鍛えられていく泉。事件の内容も題名にある「サクラ」が裏にチラチラ見えてきますし、誰がどういう理由で事件を起こしたのか気になり、展開がハラハラするので読むのが止まらない感じでした。


ただ・・・・最後が気に入りませんでした。これって日本の話だよね?と疑いたくなる状態。海外ドラマではありがちな展開ですけど、こうなると現実的ではないというか、ちょっと興ざめします。

日本らしくしっかりと証拠を突き付けて、犯人に「まいりました」と言わせてもらいたかったです。


それにしても、1作目と2作目でここまで主人公の境遇がかわるのは珍しいかも。こうなると、3作目も期待してしまいます。


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タグ:柚月裕子

2024年04月03日

椹野道流「最後の晩ごはん 後輩とあんかけ焼きそば」

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 椹野道流 著
 「最後の晩ごはん 後輩とあんかけ焼きそば」
 (角川文庫)


芦屋の定食屋「ばんめし屋」の看板店員、五十嵐海里のもとに後輩で俳優の李英がやってきた。関西で役者修行をしていたが、正式に所属事務所が決まり、東京に戻るという。海里は苦楽を共にした後輩の新たな出発に喜び、店長の夏神らとささやかな送別会を計画する。しかし送別会の当日に李英は現れず、海里は彼が滞在先で意識を失っているのを発見。しかし入院した筈の彼が思わぬ姿で現れて・・!?泣けて元気がもらえる第16弾!!−裏表紙より−


今回も霊的な物はなく、魂?でした。

しかも、海里の可愛い後輩・李英の・・・。


海里が芸能界を引退というか、追い出されてからも、地道に頑張っていた李英。関西で舞台を中心に活動し、いよいよ所属する事務所が決まり、東京に戻ることになっていました。

これから!という時に、思わぬ苦難が。


いつも穏やかで微笑みを絶やさないイメージの彼ですが、ここまでの困難が訪れるとさすがに心が折れてしまいます。そして海里の元にやって来るのですが・・・。


今回は久しぶりに号泣する場面がいくつもあり、読んでいて疲れてしまいました。

海里の言葉もですが、ロイドの叱咤激励にも泣かされ、李英の葛藤にも泣かされました。

そして、何より夏神さん。彼の言葉はずっしりと重かったです。


海里が夏神さんに、昔自分が死にそうになっていたのを助けてくれたのは自分のことを想ってのことだろう?と聞いたら、返って来た返事がこうでした。


「俺が、お前を、生かしときたかった。そんだけの話や。目の前で死なれたら気ぃ悪いやろが。まあ言うたら、俺の我が儘やな」
「誰かのためを思うて、とか言い出すと、話がややこしゅうなる。思われたほうが、重とう鬱陶しゅう感じるやろ」
「そやから、自分の我が儘でええんや。ほんで、自分の我が儘には、己が責任を持つんや。俺は我が儘を通して、その結果、今、お前が笑って生きとるんが嬉しいで?それでええやないか」



これは良い! 「我が儘」ってマイナスなイメージでしたが、この「我が儘」は良いな。

相手に生きていて欲しい、死なないでくれ!と思うのは自分の我が儘。そう言ってもらえたら、開いても少しは気が楽になりそうです。そしてその我が儘には責任を持つ。簡単にはいかないことでしょうけど。

そういう言葉掛けが出来たら素敵ですね。


今回のことで、海里だけでなく、李英の今後も気になってきました。彼がしっかり立ち直って、立ち上がってくれるのを見守りたいです。


<最後の晩ごはん>
「ふるさとだし巻き卵」
「小説家と冷やし中華」
「お兄さんとホットケーキ」
「刑事さんとハンバーグ」
「師匠と弟子のオムライス」
「旧友とおにぎり」
「黒猫とドーナツ」
「忘れた夢とマカロニサラダ」
「海の花火とかき氷」
「聖なる夜のロールキャベツ」
「秘された花とシフォンケーキ」
「閉ざされた瞳とクリームソーダ」
「地下アイドルと筑前煮」
「初恋と鮭の包み焼き」


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2024年04月02日

3月のまとめ

月下のサクラ (徳間文庫)月下のサクラ (徳間文庫)
1作目と雰囲気が違う気がしました。まああまり覚えていなかったですけど。警察の職員だった泉の成長ぶりに驚かされました。展開は面白かったですが、事件の解決方法は納得できませんでした。海外ドラマじゃあるまいし、こんな展開はないでしょう??
読了日:03月06日 著者:柚月裕子


幾世の鈴 あきない世傳 金と銀 特別巻(下) (ハルキ文庫 た 19-32)幾世の鈴 あきない世傳 金と銀 特別巻(下) (ハルキ文庫)
読み終わるのが勿体なくてじっくりと読みました。菊栄さんの話も、結の話も良かった! 結とは会うこともないのでしょうけど、ほんのり繋がったのが嬉しいです。これで終わりは悲しいのでぜひまたいつか描いてもらいたいです。幸が伝えたかったことは後世まで残るのか。どんな店になるのかこれからも楽しみです。
読了日:03月11日 著者:田 郁


玉麒麟 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)玉麒麟 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)
いつもはへらっと笑っている新之助の男気溢れる性格が浮き彫りになって惚れ直しました。火消たちはライバルでありながらお互い尊敬しあっていて素敵な関係で羨ましくなりました。この恋がうまくいくと良いのですが。そして深雪はやはりカッコいい!
読了日:03月18日 著者:今村翔吾


ミスコン女王が殺された (創元推理文庫)ミスコン女王が殺された (創元推理文庫)
シリーズ2作目。こんなに目立ちまくっているフォーチュンが見つかっていないのが不思議です。彼女を狙っている組織は能無しなのか??それにしてもパワフルな老人たちが最高過ぎです。ツッコミどころも多いですが爽快な展開が癖になります。
読了日:03月25日 著者:ジャナ・デリオン


幽霊絵師火狂 筆のみが知る (角川文庫)幽霊絵師火狂 筆のみが知る (角川文庫)
サクサクと読み切れる物語。ちょっと不気味な雰囲気がありつつ、それほど怖くも無いので読みやすいです。でもまあ好きかと言われるとう〜ん・・。2人の関係がどうなっていくのか?はちょっと興味があります。
読了日:03月28日 著者:近藤 史恵



全部で5冊。相変わらずののんびり読書です。

特に印象に残ったのは「あきない世傳金と銀 特別巻(下)」です。



posted by DONA at 14:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:まとめ