
今野敏 著
「アキハバラ 警視庁捜査一課・碓氷弘一」
(中公文庫)
大学入学のため上京したパソコン・オタクの六郷史郎は、憧れの街・秋葉原に向かった。だが彼が街に足を踏み入れると、店で万引き扱い、さらにヤクザに睨まれてしまう。パニックに陥った史郎は、思わず逃げ出したが、その瞬間、すべての歯車が狂い始めた。爆破予告、銃撃戦、警視庁とマフィア、中近東のスパイまでが入り乱れ、アキハバラが暴走する!−裏表紙より−
碓氷弘一シリーズの2作目です。とはいえ、1作目を読んだのは2017年なので、5年くらい前!? 覚えているわけないですが、それでも新たな気持ちで楽しく読めました。改めて1作目の感想を読んでみると「碓氷の人格がまだわからない」と書いていますが、2作目を読んでもわかりません。今回も半分くらいまで登場しませんからね・・。
このシリーズは警察内部、外部を問わず色んなスペシャリストと碓氷がどう協力して事件を解決するか?ということのようです。
今回の舞台は秋葉原。と言っても関西人の私にはピンときません。とりあえず「オタクの聖地」という言葉と、電気屋さんが多いイメージがあります。メイドカフェとか地下アイドルのようなイメージもあるかな?それ以外は特に何の印象もありません。
この話に登場する史郎はパソコンオタクなので、彼にとっては憧れの街になるようです。上京して初めて秋葉原に行った所、どんどん事件に巻き込まれていきます。万引きしたと疑われ、店でもめているうちにヤクザにも睨まれ、逃げだしたら当然追われるはめに。
逃げ込んだ先がまた悪かった・・・。別のグループによる窃盗爆破予告が出されてしまいます。ここまで悪い方に転がることあるんだろうか?と呆れるくらいゴロゴロと悪い方へ。
ストーカーにも間違われ、銃撃まで始まり、命がけの一日になってしまいました。かなり不幸な人だと可哀そうになりました。
碓氷の活躍で解決するわけですが、彼だけではなく外国のスパイまで巻き込んで(というか事件の発端でもある人たちですが)日本の警察では何ともし難い大事件になりました。
「日本人は平和ボケしている」とよくバカにするように言われますが、平和ボケしているのはある意味幸せなことな気がします。銃声がしてサッとしゃがむ人は日常的に銃声が聞こえる所で生活しているわけで、即座に対応できないと命が危ないのはわかりますが、そういう状況にならない日本はやはり良いなと思わされます。
でも、秋葉原という場所は怖いイメージになってしまったので、なるべく近づきたくないと思ってしまいました。本当は賑やかで楽しい場所なのでしょうが、私の脳内では路地裏のような暗い場所がイメージされてしまいました。
このシリーズもまだまだ出ているので、早く追わないと忘れる〜!
<警視庁捜査一課・碓氷弘一>
「触発」
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