
今野敏 著
「キンモクセイ」
(朝日文庫)
法務官僚殺害の容疑者として、アメリカ人の殺し屋の可能性が浮上。警察庁警備局警備企画課のキャリア・隼瀬順平へ、専任チームでの対処を上司から命じられるが・・。「キンモクセイ」とは何か?誰が味方で敵なのか?警察インテリジェンス小説の傑作。−裏表紙より−
インテリジェンスか〜。確かに小難しい内容でした。なので、細かい所は理解出来ていたか疑問ではありますが、エンタメ性もあったので最後まで飽きずに読めました。
アメリカ人の殺し屋なんてものが出てくる時点で、これはスピード感のある小説だろうと予想できますね。そんな予想をしていたら、意外と殺し屋に狙われるようなことはありませんからちょっと肩透かし状態になります。
でも、誰が味方で誰が敵なのか、どうしてこんな展開になってしまうのか、など疑問が次々と出てきて、主人公と一緒に逃げ回っているような気持ちになりました。
謎の言葉「キンモクセイ」も気になりますし。
読み終わってみたら、何でそんなことで殺し屋なんかが出て来るのか理解できませんし、そこまで重要な秘密なのか?と思ってしまいました。
国家機密というにはあまりにもお粗末というか、そんなこと国民は何となく起きるんじゃないかと感じているし、今更殺人を犯してまで隠すことだろうか?と思います。
実行するとなったら確かに国民には知られたくないでしょうが、まだまだ計画の始めの段階で、もしバレてもいくらでも言い訳が出来そうなのに、事を大きくしてどうする?という感じでした。
そう思うのは、私の理解力が低いせいかもしれませんが。
ものすごく盛り上げた割には、最終的にあっさり終わってしまった感じもあり、そこも残念でした。必死で逃げ回っていたのは何だったんだ?
最後にもう一度どんでん返しが欲しかったです。
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