
高田郁 著
「あきない世傳金と銀<八> 瀑布篇」
(ハルキ文庫)
遠目には無地、近づけば小さな紋様が浮かび上がる「小紋染め」。裃に用いられ、武士のものとされてきた小紋染めを、何とかして町人のものにしたい──そう願い、幸たちは町人向けの小紋染めを手掛けるようになった。思いは通じ、江戸っ子たちの支持を集めて、五鈴屋は順調に商いを育てていく。だが「禍福は糾える縄の如し」、思いがけない禍が江戸の街を、そして幸たちを襲う。足掛け三年の「女名前」の猶予期限が迫る中、五鈴屋の主従は、この難局をどう乗り越えるのか。話題沸騰の大人気シリーズ第八弾!!−裏表紙より−
幸たちが町人のものにしようと頑張っている「小紋染め」も少しずつ受け入れられてきて、腕のいい職人に支えられながらどんどん枚数を増やしていきました。
そうなると今度はデザインを増やさなければ飽きられてしまう・・ということで、新たなデザインを考えるのに四苦八苦しています。
そして、いくら小紋染めで人気が出ても、女名前で商いが出来ない以上、幸の後継者を決めなければ店は続けられません。
誰を次の店主にするのか?という大きな問題にも頭を悩ませることになります。
そこへ更に、妹・結の恋愛、そして嫁入りという問題も浮上。お年頃ですから仕方ないのですが、彼女の想いを知っているだけに一筋縄ではいかない状況・・。
幸は、商売を長年やっていてるだけあってしっかりした女性ですが、妹はまだまだ幼い所があり、危うい所もたくさんあるので、「いつかわかってくれる」とか「そのうち何とかしよう」なんて思っていたらだめだぞ・・と心配していたらやはりやってくれました!
それをすることで、五鈴屋にどれだけの迷惑、損害を与えるのか、姉の幸に泥を塗ってしまうということもわからずに行動してしまうあたりが、彼女の幼さを物語っています。
色んなことが落ち着いて、これから商売をどう大きく発展させていくか?を考えれば良いだけだったのに、また大問題発生で終了。今後どうなっていくのか・・・。
次の巻はもうすぐ発売のようです。早く手に入れて早く読むことにします。
<あきない世傳金と銀>
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