2020年07月28日

柴田よしき「お勝手のあん」

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 柴田よしき 著
 「お勝手のあん」
 (ハルキ文庫)


品川宿の老舗宿屋「紅屋」を営む吉次郎は、二年ぶりの長旅から、見知らぬ女童を連れ帰ってきた。吉次郎は、女童・おやすの類まれな嗅覚の才に気づき、「紅屋」のお勝手女中見習いとして引き取ることに―。拾って貰った幸運をかみしめ、ゆるされるなら一生ここにいたいと、懸命に働くおやす。研究熱心な料理人・政一と、厳しくとも優しい女中頭・おしげのもと、年下の奉公人・勘平、「百足屋」のお嬢さま・お小夜とともに日々を過ごすなかで、人間として、女性として、料理人として成長していく。柴田よしき、初の時代小説シリーズ第一弾!−裏表紙より−


意外なことに、この作家さんは初めての時代小説だそうで。大好きな作家さんの大好きな時代小説となると読まないわけにはいきません!

話の雰囲気は「みをつくし料理帖」と似ていました。ただ、こちらはまだ女中見習いという、料理人にもなっていない少女が主人公ですが。

料理を通して、人々とどう関わっていき、どんな人生を送っていくのか?というところは似ています。


身寄りのない孤独なおやすですが、人一倍鋭い嗅覚と、持って生まれた料理の才能、そして素直で真面目な人柄のお陰で、店の人たちからも可愛がられていきます。

おやすのふとした発言によって、お客が救われたり、料理人の良いヒントになったりして、どんどん重宝されていきます。

とはいえ、まだ幼い子どもですから何かを任されるようなことはなかなか無いのですが、与えられた仕事をしっかりこなしていくおやすの様子は読んでいても好感もてました。

友だちになったお小夜ちゃんも可愛いですし、出てくる人たちもみんな良い人ばかり。

昔ならではの男女差や、つまらないシガラミなんかがとてもややこしいですし、悲しいことも多いですが、泣くほどに悲しくならないのはこの作家さんの描き方と、おやすの言動のお陰でしょう。


今後、おやすがどんな人生を送るのか、料理人になれるのか、淡い恋の行方は??などなど気になることがたくさんあるので、続きも追いかけていきます!


題名は、「赤毛のアン」シリーズに沿っているようですよ。昔、全巻持っていたくらい好きなシリーズなので、その題名が使われるのも嬉しいです。次は「アンの青春」です。「アンの愛情」「アンの幸福」・・・この題名からすると、おやすの恋は2作後に実るのか??


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2020年07月16日

買った本

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 西條奈加 著
 「猫の傀儡」
 (光文社文庫)



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 矢崎存美 著
 「出張料理人ぶたぶた」
 (光文社文庫)


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 高田郁 著
 「あきない世傳金と銀 八 瀑布篇」
 (ハルキ文庫)



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 柚月裕子 著
 「合理的にあり得ない 上水流涼子の解明」
 (講談社文庫)



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 薬丸岳 著
 「刑事の怒り」
 (講談社文庫)



もう全て読んでしまっていますが・・。

適度に間引きつつ、早く感想書いていきます!

2020年07月14日

シャンナ・スウェンドソン「(株)魔法製作所 2nd season4 魔法使いのウェディング・ベル」

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 シャンナ・スウェンドソン 著
  今泉敦子 訳
 「(株)魔法製作所 2nd season4 魔法使いのウェディング・ベル」
 (創元推理文庫)


入社以来さまざまな任務を全うしてきたが、このミッションほど緊張したことはない。オーウェンとの結婚式のため、セールで最高のウエディングドレスを手に入れるのだ。ところが会場で魔法を使ったいざこざが発生し、大勢に目撃されてしまう。誰かが魔法を人目にさらそうとしている? ケイティはオーウェンの反対を押し切り調査を始めるが……。大人気シリーズついにフィナーレ。−裏表紙より−


お気に入りのシリーズがいよいよ最終巻になってしまいました。

残念すぎて、なかなか読み始めずに温めていました。


読み始めたらやっぱり面白い!

よくまあ毎回ドタバタ起こるもんだ・・と感心です。


最終巻は、オーウェンとケイティの結婚式が行われる予定なのですが、準備しようにも友人たちのアドバイスに振り回され、挙句にいつものような事件が発生して大騒ぎ。なかなか結婚式までたどり着きません。

最終巻なので、絶対に結婚式はあるはず・・なのですが。


今回は、ケイティというより、オーウェンが巻き込まれていく事件を解決していく展開。過去にも色んな疑いを掛けられてきた彼なので、魔法絡みの何かが起こると真っ先に疑われてしまいます。

犯人が彼に容疑の目を向けようと画策しているから余計に大変。


イミューンと呼ばれる、魔法が効かない人たちもたくさん出てきて、大活躍します。イミューンって実は魔法が効く人たちから見れば変な人になるってことにやっと気づいた私。そうか、実は生きにくいんだなと改めて苦労を知ることが出来ました。


気になったのは、ケイティが重要な秘密であるはずの魔法の存在について、友人たちにあっさり話してしまうところ。気づけば、友人たちのほとんどは魔法界の人たちと付き合ってるんですよね・・。

友人の中で全く存在を知らないはずの人にもいよいよ話してしまうことに・・。

これって何とかごまかせたんじゃないの??と思いつつ、彼女だけ知らないでいくのも限界かな?とも思いますし、もし自分が彼女の立場なら何だか寂しい気持ちになりそうです。


ということで、ケイティの友人たちはみんな魔法の存在を知ることになり、しっかりと受け入れ、巻き込まれ、無事に結婚式の準備を進めていきます。

最後の最後まで目が離せない展開になっていて、飽きずに読み切ることが出来ました。

やっと夫婦になった2人ですが、今後どんな結婚生活を送るのか、もし子どもが生まれたらどうなるのか?など、気になることがたくさん!


これが最終巻ということですが、ぜひいつか続編を書いてもらいたいと熱望します。


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2020年07月01日

6月のまとめ

雷神 風の市兵衛 (祥伝社文庫)雷神 風の市兵衛 (祥伝社文庫)
シリーズ2作目。前作を読んでからかなり間があいたので、細かい設定は忘れていましたけど、それでも十分楽しめました。自分の欲望のためなら人殺しも厭わないなんて本当に理解に苦しみます。最後に正義が勝つ!という爽快なストーリーが良い感じです。
読了日:06月01日 著者:辻堂 魁


両刃の斧 (中公文庫)両刃の斧 (中公文庫)
序盤で「あの人がきっと関係あるぞ!」と思った人が違った・・。まあ私の推理なんてそんなもの。最後の最後まで犯人がわからず、かなり意外な人物でした。そして、悲しい・・。
読了日:06月09日 著者:大門 剛明


猫の傀儡(くぐつ) (光文社文庫)猫の傀儡(くぐつ) (光文社文庫)
面白かった!猫の傀儡か〜。そういう人いるかもしれないな・・。私は絶対に選ばれないだろうけど、そういう人と出会ってみたい。「あなた、猫の傀儡じゃありません?」って聞きたい!ミスジもユキも可愛かったです。続編があるなら読みたいですがどうでしょう??
読了日:06月17日 著者:西條 奈加


あきない世傳 金と銀(八) 瀑布篇 (時代小説文庫)あきない世傳 金と銀(八) 瀑布篇 (時代小説文庫)
本当に浮き沈みの多い物語です。色んなことが解決していって、良い方向に転がりそうになったら・・。でもきっと幸はうまく事を収めてくれることでしょう。店の人たちと一緒に。
読了日:06月23日 著者:高田郁


出張料理人ぶたぶた (光文社文庫)出張料理人ぶたぶた (光文社文庫)
サラッと読みやすかったです。こんなに可愛らしくてテキパキと作ってくれる料理人、最高でしょう! うちにもぜひ来てほしいな〜。ってその前に家を片づけなくては!
読了日:06月26日 著者:矢崎 存美



全部で5冊。ページ数の少ない本も多かったのに少ないです。

まあこれが平均になったんでしょう・・。

特に印象に残ったのは「猫の傀儡」「あきない世傳金と銀」です。

posted by DONA at 14:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:まとめ