2019年07月18日

買った本

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 柚月麻子 著
 「慈雨」
 (集英社文庫)


お気に入りの作家さんです。綺麗な色の表紙にも惹かれました。


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 霜島けい 著
 「のっぺら あやかし同心捕物控」
 (光文社文庫)


読書メーターでお気に入りの読者さんが書いていた感想を読んだらとても面白そうだったので。のっぺらぼうの同心が活躍する物語です。


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 ヒロモト 著
 「猫探偵はタマネギをかじる ニャーロック・ニャームズの名推理」
 (宝島社文庫)


今読んでいます。こちらも読書メーターでの感想を読んで読みたくなりました。ちょっと読みにくい部分はありますが、それなりに面白いです。

2019年07月12日

アミの会(仮)「毒殺協奏曲」

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 アミの会(仮) 著
 「毒殺協奏曲」
 (PHP文庫)


合唱部の女性顧問の「毒殺未遂事件」。学校側は事故と主張するが、生徒たちは犯人捜しを始めて・・(「伴奏者」)、作家が開いた鍋パーティーで、ある書店員の様子が急変して・・(「猫は毒殺に関与しない」)、ネットで知り合いm意気投合した自殺志願の男女。服毒自殺を図るも、事態は思わぬ展開に―(「劇的な幕切れ」)。サスペンス、心理戦、謎解き、どんでん返し。人気作家8人による「毒殺」縛りの多彩な傑作アンソロジー。−裏表紙より−


永嶋恵美「伴奏者」柴田よしき「猫は毒殺に関与しない」新津きよみ「罪を認めてください」有栖川有栖「劇的な幕切れ」松村比呂美「ナザル」小林泰三「吹雪の朝」篠田真由美「完璧な蒐集」光原百合「三人の女の物語」の8編収録されています。

好きな作家さんがたくさん参加しているアミの会(仮)。今回は永嶋恵美、柴田よしきしか読んだことがありませんでした。もしかしたら他のアンソロジーではあるかもしれませんが・・


柴田よしきの作品は読んだことがありました。柴田よしきで「猫」といえば「正太郎!」 これは、猫探偵正太郎シリーズに入っていた作品です。クスリと笑えて、ちょっとゾクッとする面白い展開です。


印象に残ったのは、「劇的な幕切れ」「罪を認めてください」「吹雪の朝」です。


劇的な幕切れ」は、初対面の男女が一緒に服毒自殺しようと、森の奥深くへ入っていくのですが、いざ毒を飲むぞ!というときになって、思いがけない出来事が。 だいたい、自殺を一人で出来ないから誰か一緒にお願いします、というのが納得いきません。その呼びかけに手を挙げる人がいるのもどうなんだ!? 今回はこういう幕切れで良かったですけど。


罪を認めてください」は、愛猫を亡くした婦人が起こした事件の話です。始めの方はどういう展開になるのかよくわからず、ぼんやりと読み進めていたのですが、後半どんどん引き込まれました。猫一匹で・・と思わなくもないですけど、ペットってそれだけ大事な存在になるんですね・・。ちょっと切なかったです。


吹雪の朝」は、話の展開はともかく、毒に対する蘊蓄が勉強になったな〜と思いました。毒を使う予定も無ければ、入手方法もないですけど、普通にサスペンスとか見るのが好きなので、そういうときに役に立ちそう! なるほど「致死量」ってそういうことなのね〜でした。物語としては愛するが故に・・という切ない内容でした。



アミの会(仮)のアンソロジーは他にもあるようなのでまた探して読もうと思います。


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2019年07月10日

近藤史恵「スティグマータ」

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 近藤史恵 著
 「スティグマータ」
 (新潮文庫)


あの男が戻ってきた。三度の優勝を誇ったもののドーピングで全てを失った、ドミトリー・メネンコが。ざわめきの中、ツール・ド・フランスが開幕。堕ちた英雄を含む集団が動き始める。メネンコの真意。選手を狙う影。密約。暗雲を切り裂くように白石誓は力を込めペダルを踏む。彼は若きエースを勝利に導くことができるのか。ゴールまで一気に駆け抜ける興奮と感動の長篇エンタテインメント。−裏表紙より−


久しぶりにチカの活躍が読める巻ということで、ワクワクしながら読み進めました。

やっぱりチカは良いな〜と読み進む度にかみしめてしまいました。エースでもなく、カッコいい容姿というわけでもなく、人気のある選手でもないのですが、日本人らしい真面目さと内に秘めた感情の豊かさにプラスして、アスリートらしい貪欲さもあって、他人を羨むこともあって、その人間臭さが良いのかもしれません。

フランスにすっかり馴染んでいるチカ。フランス語を操って、チームの仲間にも溶け込んでいます。

以前同じチームでアシストしていたミッコとの関係も良い感じで続いているようで、それも素敵でした。家族ぐるみの関係を外国の人と結べるなんてそれだけで尊敬します。

ヨーロッパをあちこち移動しながら、今回は大きな舞台“ツール・ド・フランス”に参加することになったチカ。チームのエースはニコラです。

以前の作品で、まだ若手選手だったニコラが、すっかりチームのエースとして君臨しているようで、チカとのコンビネーションも良い感じみたいです。


今回の大会では、どのチームが優勝するかというよりも注目を集めていることがありました。それは、ドーピング検査に引っ掛かり引退していたメネンコ選手が戻ってきたということ。彼をエースとして迎えるのチームはどこなのか? 自転車競技の世界を汚した彼のことを選手たちはどう感じて、どのように対応していくのか?気になることがいっぱいです。

それぞれ、彼に対して思うところがあるようで、何か仕掛けるのではないか?といううわさも流れてくるほど。色んな思惑が交差するレースはいつも以上にハラハラさせられました。


また、チカ個人としては、次の契約を結べるかどうかという大変な問題を抱えていて、本人も「このレースが終わるまでは考えないように」と何度も思いつつ、やっぱり他の日本人が契約を取ったと聞くと嫉妬したり、素直に喜べなかったりしています。

チカのアシストとしての走りも相変わらずかっこよくて、周りにすごく気を配れる彼の走りに感動させられました。


またチカの活躍が読みたいです。


<サクリファイスシリーズ>
「サクリファイス」
「エデン」
「サヴァイヴ」
「キアズマ」



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2019年07月08日

伊坂幸犬郎・犬崎梢・木下半犬・横関犬・貫井ドッグ郎「Wonderful Story」

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 伊坂幸犬郎・犬崎梢・木下半犬・横関犬・貫井ドッグ郎 著
 「Wonderful Story」
 (PHP文庫)


伊坂幸太郎・大崎梢・木下半太・横関大・貫井徳郎―当代きっての人気作家5人が、「犬」にちなんだペンネームに改名(?)して夢の競演。昔話でおなじみの犬の思わぬ裏話や、「犬吠埼」で繰り広げられる物語、悪人が連れてきた犬や、人のために働く盲導犬の抱える秘密、そしてやたらと見つけてくる犬の謎とは・・。個性豊かな犬たちが踊る、感動ありサプライズありの全体未聞の小説“ワンソロジー”、ここに登場!−裏表紙より−


イヌゲンソーゴ」「海に吠える」「バター好きのヘミングウェイ」「パピーウォーカー」「犬は見ている」の5編収録。

アンソロジーじゃなくて、ワンソロジーだそうです。

5人の作家がそれぞれ、名前の漢字の一字を犬に変えて、犬にちなんだ話を描いています。若干、強引な改名をされている方もおられますが・・。

多分、全員読んだことがある作家さんだと思いますが、木下さんと貫井さんはほとんど読んだことがありません。


よく読むというか、お気に入りの作家さんたち3人の作品は、やっぱり好みでした。

伊坂さんの「イヌゲンソーゴ」は、どんな展開を見せるのか楽しみで次々読みました。昔話や童話などなどの中で犬が出てくる有名なお話をモチーフに描かれています。これは何の話?と考えながら読むのも面白かったです。最後にすべてがきれいにまとまる所がスッキリ出来て良いです。

大崎さんの「海に吠える」は、ちょっと切ない物語でした。離婚しそうな両親の間に挟まれる形になってしまった小学生の男の子。田舎に引っ越すことになった父親と彼の生活は、都会に住む母親からは同情されるような環境。でも、彼は胸を張って生きていきます。もちろん、犬も彼を大きく助けることになります。

横関さんの「パピーウォーカー」は、題名の通り介助犬とそれを世話する家族や犬と家族を繋げる職員が登場します。介助犬に起こる出来事と、パピーウォーカーの関係性がちょっと切ない物語でした。介助犬の賢さとカッコよさを改めて感じさせられました。


ほとんど読んだことのない2人の作品は、やはりちょっと合わない部分も・・。

木下さんの「バター好きのヘミングウェイ」は、途中まで何を言っているのかわからない状態でした。最後の最後で、なるほどとスッキリはしたのですが、そこまでがガラも悪くて好みではなかったです・・。

貫井さんの「犬は見ている」は、ちょっとゾクッとしました。とはいえ、見られているのが犬ですから、まあそこまで怖くはないのですが、不気味な雰囲気に感じられました。


私は犬が苦手なのですが、物語としては読んでいても嫌ではなく、面白い話も多くて最後まで楽しめました。

きっと犬好きさんにはたまらない作品集だと思います。


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2019年07月04日

五十嵐貴久「セカンドステージ」

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 五十嵐貴久 著
 「セカンドステージ」
 (幻冬舎文庫)


二人の子持ちの杏子は、疲れてるママ向けにマッサージと家事代行をする会社を起業した。従業員はお年寄り限定。夫の無理解、姑との確執、アルコール依存など、顧客のまま達にはいろんな悩みがあって、いちいち首を突っ込む老人達に杏子は右往左往。けれど、夫の浮気疑惑、息子の不登校など、自分の家庭にこそ問題が・・!? 元気が出る長編小説。−裏表紙より−


初めましての作家さんです。

主人公は、39歳、2人の子を持つ主婦の杏子。一見どこにでもいそうな女性です。そんな彼女の家庭のある朝の様子から始まります。小学生と幼稚園の子どもがいる家庭にとっては、いつもの光景ともいえるような朝のバタバタ。そして、夫と子どもたちが出て行った後の静けさ。普通の主婦ならホッと一息つく所ですが。

実は杏子はある事業を起こしていました。夫にも子どもにも内緒で。夫には反対されるのが目に見えているから・・。自分の辛かった経験を活かして、ママたちのためにマッサージと家事代行をする仕事です。従業員はお年寄りばかり。


素晴らしいアイディアですし、素敵な仕事だと感心しつつ読み進めました。疲れているママたちは、一瞬でも子どもをみてもらえたり、家事をやってもらったりしたらかなりラクできますし、更にマッサージまでしてもらえるなんて。頼んだママたちはみんな元気になっています。しかも、来てくれるのがお年寄りばかりだと、安心できるでしょう。そして、働く側のお年寄りたちも、生き甲斐が出来て元気になれますし、一石二鳥です。


杏子とお年寄りたちは、依頼されたお宅へ出かけて行っては、色々なママたちと出会い仕事をこなします。中には問題を抱えているママもいて、そんな人にはみんなで相談して解決していきます。そこまでやる必要はあるか?とも思いますが・・。


子育てって本当に孤独。“ママ友”なんてよく言いますが、同じ“ママ”だからこそ言えない悩みもあるでしょう。やはり人間には見栄ってものがありますしね。「こんなこと言ったら変に思われるかも?」とか「みんなは出来ているのに出来ない私はおかしいのか?」とか思ってしまいそうです。悩みすぎて虐待してしまうこともある・・。そんな辛い状況に手を差し伸べられるのは良いことですね。

でもまあ、こんなにすべてうまくいくとも思えませんが、こういう事業が現実にもあって、気軽に利用できるようになると良いと強く思いました。夫や周りの人たちの理解が何よりも大事!


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タグ:五十嵐貴久
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2019年07月03日

買った本

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 乃南アサ 著
 「家族趣味」
 (廣済堂文庫)


なかなかブラックな短編集です。大好きな作家さんの作品なので購入しました。


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 今野敏 著
 「流行作家は伊達じゃない」
 (ハルキ文庫)


こちらも大好きな作家さん。でもエッセイとか自伝とかは好きではないのですが、これは安積班の短編が収録されているということで購入しました。


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 吉永南央 著
「花ひいらぎの街角 紅雲町珈琲屋こよみ」
(文春文庫)


お気に入りのシリーズ。新刊が出ていることに気付いて急いで購入しました。

2019年07月01日

6月のまとめ

ファンム・アレース 2 (講談社文庫)ファンム・アレース 2 (講談社文庫)
ページ数が少ないですが、色々な出来事が詰め込まれていて読みごたえがある1冊です。彼らの旅がこれからどうなっていくのか、彼らの関係はどうなるのか、色々気になることがあります。まだまだ続くようなので読み進めたいです。
読了日:06月01日 著者:香月 日輪


象牙色の眠り: 京都洛東連続死の謎 (徳間文庫)象牙色の眠り: 京都洛東連続死の謎 (徳間文庫)
何とも後味の悪い話でした。後味だけではなく、途中もなんなんだ!?と気持ち悪い感じで読み進めました。とにかく、話がどう展開するのか気になってほぼ一気読み。後で題名をよく見たら「連続殺人」じゃなく「連続死」になっていたのが納得です。連続殺人ではないな、確かに。最終的に動機が納得いかない!
読了日:06月05日 著者:柴田 よしき


神様の子守はじめました。〈3〉 (コスミック文庫α)神様の子守はじめました。〈3〉 (コスミック文庫α)
神子たちが、どんどん成長して、ものすごく可愛くなっています!メロメロになりながら読みました。梓が親らしくなっていますが、若者らしさは無くなっていく…。
読了日:06月07日 著者:霜月 りつ


がんこスーパー (ハルキ文庫)がんこスーパー (ハルキ文庫)
そんなに簡単にスーパーが立ち直るなら苦労は無いよ!と思う反面、爽快で良いな〜とも思えて、気軽に読むにはぴったりな話でした。もっと問題が発生しても面白かったかもしれませんが・・。とりあえずハッピーエンドで良かったです。
読了日:06月13日 著者:山本甲士


精霊の木 (新潮文庫)精霊の木 (新潮文庫)
デビュー作だそうです。これまでの作品と雰囲気が違って新鮮でした。だんだん誰が誰だかわからなくなるのが困りましたけど、デビュー当時から面白かったんですね。
読了日:06月18日 著者:上橋 菜穂子


([お]15-1)あずかりやさん (ポプラ文庫)あずかりやさん (ポプラ文庫)
ほのぼのとした空気の流れる物語。特に大きな盛り上がりもないけど、面白くないわけではない。物が語る進み方はあまり好みではないので、その語る物が1話毎に代わるのが余計に気になってしまいました。初めから猫で良かったのでは??
読了日:06月24日 著者:大山 淳子


時をかける眼鏡 兄弟と運命の杯 (集英社オレンジ文庫)時をかける眼鏡 兄弟と運命の杯 (集英社オレンジ文庫)
やっと自分の国に戻ったと思ったら、今度は自然災害に見舞われて・・。でも遊馬の機転で無事に乗り越えます。このまま死体が出ないのか?と思ったら意外な死体が。やっと遊馬の能力も発揮できてハッピーエンド。安定のほのぼの感でした。
読了日:06月29日 著者:椹野 道流



ちょっと多めの7冊。

でも、ページ数の少ないものが多いので・・。

posted by DONA at 14:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:まとめ