2018年08月06日

レイ・ペリー「ガイコツは眠らずに捜査する」

28223.jpg

 レイ・ペリー 著
  木下淳子 訳
 「ガイコツは眠らずに捜査する」
 (創元推理文庫)


大学講師の母と高校生の娘、お喋りな骸骨シドの三名が愉快に暮らすサッカリー家。娘マディソンが出演する劇に、シドも頭蓋骨だけ参加することとなった。ところがある日の練習後、頭だけ学校で一夜を過ごす羽目に。翌日回収されたシドは、“殺人”の音を聞いたと言う。そんな事件は報道されていないが、母ジョージアは親友を信じ調べはじめる。真相をあばくのは母娘と骸骨の絆?―裏表紙より―


前作を読んで気に入ったので、再び献本になっていたのを見つけて「本が好き!」で申し込みました。


前作では娘・マディソンはシドの存在を知らなかったのですが、今作ではばれてしまっているのでシドの行動が大胆に。ばれないようにコソコソするのも面白かったですが、行動範囲が広がっても面白かったです。

今回はなんと、マディソンの通う高校にまで出かけて行きます。しかも頭だけ。劇の小道具に使われるために登校するなんて・・。家に頭蓋骨がある高校生って何なんだ??怪しすぎます! でもそこは誰も突っ込まずサラッと流されて受け入れられているようです。

毎日当然持って帰るつもりだったシドの頭を、色々な偶然によって忘れて帰ったマディソン。翌日あわてて回収したら、シドが殺人を目撃、いや耳撃?聴撃?したと言うのです。声がしても頭だけだと動けないシドは、殺人と思われる物音と話声だけを聞いたわけです。

でも殺人ということは死体があるはずなのに、発見されたというニュースは無く、なかなか事件が発覚しません。

事件が発覚するまでにも紆余曲折あり、発覚後もその遺体が本当にシドが聞いたときの物なのかも不明で、調査は難航します。


今回は事件と共に、ジョージアが働く環境、特に非常勤講師の待遇の悪さ、そしてアメリカの大学受験の裏側なんかが描かれていて興味深く読めました。

アメリカって大学に入るのは簡単だけど卒業するのが難しいというイメージだったのですが、それなりに大変なようです。

ジョージアは授業もうまくて、頭も良いようですが、非常勤講師に留まっているのはなぜなのか?その辺りの事情もわかりました。

そして、シドがどんな思いを抱えながら一家の中で暮らしているのかもわかり、ちょっと切なくなりました。人間誰しも誰かの役に立ちたいといつも願っているんですよね・・骸骨も同じだそうです。


次作では、シドにも新たな目標や生きる(?)意味が見つかりそうで、ますます読むのが楽しみになりました。訳されるのを待つことにします。


↓ ランキングに参加中 お帰りの際にポチッ×2と押して行って下さると嬉しいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ