
似鳥航一 著
「東京バルがゆく 会社をやめて相棒と店やってます」
(メディアワークス文庫)
大手メーカー正社員の座を捨て、独立を決意した貝原。始めたのはカフェ兼酒場、つまりスペイン風のバル。それも移動屋台という意外なものだった。 怪しげな風体の青年を相棒に、都内を流す。大都会東京は24時間眠らない。そこで暮らす人々は多種多様、思いがけぬ出来事に遭遇することもある。でも、出会いは一期一会。貝原は青年ならではの純朴さで客に振る舞うのだ。料理と酒とちょっとだけおせっかいを添えて。 なんとかなるし、明日は変わらずやってくる。そんな気持ちにさせてくれる、大都会のささやかな出会いの物語。−裏表紙より−
「和菓子シリーズ」の作家さん。文章は嫌いじゃないのですが、人物像が掴みにくいと思っていました。この作品でもやはりそんな感想になってしまいました・・・。
大手メーカーで給料もそれなりに高く、安定した生活を送っていた貝原は、急に会社を辞めて店を開くことにしました。題名によると相棒とやるために辞めたかのようですが、実際には一人で店をやるつもりで会社を辞めたようです。
それも、スペイン風のバル。どんな店だろう?イマイチ想像しにくい店です。「スペイン料理食べに行こうか!」って言ったことないな〜なんて思いながら読み進めました。
ピンチョスは聞いたことありますが、なんか前菜っぽい物かな?という程度の知識。なので、色々料理が出てきても映像が浮かばず魅力を感じませんでした。
説明を読んでも想像できず。やはり少しでも知識が無いと想像しにくいのでしょうね。
題名に出てくる“相棒”ですが、読んでいると“相棒”というより、居候とか厄介者といった感じ。ただ店に入り浸っているだけの邪魔奴。小学生からの幼馴染の阿南という彼は、時々鋭いことを言っているので、今後も貝原を助けてうまくやっていくのかな?と思っていたら、本気で邪魔な奴みたいな記述もあって、よくわからない存在でした。彼っている?って思ってしまったんですよね。
でも最後にはなるほど、必要だねとも思えて、結局彼の人柄もわからず魅力を感じませんでした。
これはシリーズ化しているようで、続きもあるのですがもう読まないかな??
↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。


タグ:似鳥航一