2016年03月30日

柴田よしき「愛より優しい旅の空 鉄道旅ミステリ2」

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 柴田よしき 著
 「愛より優しい旅の空 鉄道旅ミステリ2」
 (角川文庫)


鉄道の旅を愛し、突然姿を消した叔父。そのゆくえを探し、一心に列車に乗り続ける香澄だが、いつしか各駅停車旅の醍醐味を味わっていた。京急の歌う電車に秘めた技術者の願い、南阿蘇鉄道で出会った美しい蝶、小海線の大カーブをめぐる考察・・・・やがて、新たな情報に導かれ、今なお震災の爪痕が残る東北へ向かうことになるのだが―線路がつなぐ人々の想いが心揺さぶる、鉄道旅ミステリ第二弾!−裏表紙より―


前作からの続きで、早めに読んだつもりだったのですが、人の名前なんかは忘れてしまっていて、何度か「誰だっけ?」となってしまいました・・。でもまあ、登場人物自体が少ないので、問題なく読めます。


今回で完結っぽいので、前作から探していた香澄の想い人が見つかるのか?というのが、結末に描かれていると思いつつもそれまでの旅の様子も楽しむことができました。

若干、恋愛事情が絡んできて、私の苦手部分は増えたのですが、それほどくどくは無かったので、何とかスルーできました。しかし、香澄が想い人の現状がわからないまま誰かと付き合うなんて思ってもみませんでしたが。しかも「へえ、この人と」って感じですし。でもある意味お似合いな気はしますけど。

想い人を探すためだけに大学を決めて、好きでもない鉄道旅同好会に入った、強い意志をもつ香澄のことを、周りの人は「おとなしくて繊細な女性」と思っているのはちょっと違和感がありました。行動力はあるけど、おとなしいのでしょうね。あまり清楚なイメージをもっていなかったので、2作目で急にお嬢さまっぽいイメージに脳内を変更しました・・。


想い人が急に消えた理由は、想像通りでした。でも彼の現状は驚きました。なるほど、こういう結末になったか、という感じ。とても悲しいですが、それだけではないある意味彼らしい状況で、妙に納得できました。

震災後の東北の様子が出てくるので、泣きそうになる場面が多くなりました。今は時間がありませんが、いつか自由な時間がとれたら、ゆっくり東北にも旅してみたいと思います。できるだけ早く。


さ、次は何を読もうかな?


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2016年03月26日

買った本

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 伊吹有喜 著
 「オムライス日和 BAR追分」
 (ハルキ文庫)


BAR追分の続編です。表紙の雰囲気が変わっていますが、今回も美味しい料理が出てきそうです。


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 かたやま和華 著
 「猫の手、貸します 猫の手屋繁盛記」
 (集英社文庫)


ファンタジーかと思えば、時代小説だったなんて・・。今、読んでいるのですがびっくりしています。


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 富樫倫太郎 著
 「SRO episode0 房子という女」
 (中公文庫)


SROシリーズのスピンオフって感じでしょうか。房子おばさんの過去がわかる! 知りたいような知りたくないような・・。精神状態の良いときに読みます。

2016年03月15日

畠中恵「ちょちょら」

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 畠中恵 著
 「ちょちょら」
 (新潮文庫)


間野新之介は、兄の自刃を受けて、多々良木藩の江戸留守居役を引き継いだ。先輩の留守居役たちにしごかれながら、幕府と藩の橋渡し役として、接待や付け届け、情報戦に明け暮れる日々。そんなとき新之介は、多大な負担を強いる「お手伝い普請」の情報を得る。困窮する藩のため、何としてでもこれを逃れたい―。兄の死の謎や思い人の運命に悩みつつ奔走する、若き藩士の痛快奮闘記。−裏表紙より−


「しゃばけ」シリーズをずっと読んでいる作家さんですが、久しぶりに違う作品を読んでみました。結果から言うと、私はどうも「しゃばけ」以外は合わない感じです・・。

この作品は、設定が面白くて、始まり方も楽しくて、主人公の新之介にも好感が持てたので、ワクワクしながら読み進めたのですが、途中でどうにもスピードが上がらずダウン・・。

途中はサラッと読み飛ばすようにして、何とか読み切りました。


優秀な兄が自刃したため、出来の悪い弟・新之介が兄の跡を継ぐようにして江戸留守居役になりました。重要な役目を出来の悪い男にさせていいのか?と心配になる展開。でもこの新之介、意外とやってくれる人物のようで、出来が悪いという評判がどこから出たのか?と不思議に思うくらい勘も働く人でした。

ぼ〜っとしているように見えて実は出来る奴、という設定はよくありますが、結構好きな展開なんですよね。なのに、それがうまく効いてこないというか、話の展開が遅すぎて飽きてしまいました。


江戸留守居役には、主君の登場時に、主君が恥をかかないように気配りをするのが重要な役目なのですが、それよりも重要な問題が新之介の藩にはありました。それは、大がかりな普請をどこかの藩が引き受けないといけない!という大問題。

幕府が決めた普請(工事)を指名された藩が行ったり、実際には工事に立ち会わなくても、資金を出さないといけない場合もあり、どちらにしても藩にとって死活問題となりかねないほどの大金が必要になるのです。

どこの藩も財政は苦しい上に、あまり関わりのない土地での工事代金を払いたくないのは同じで、留守居役は幕府に対して賄賂を渡して、何とか逃れなければなりません。

新之介の兄はどうやらその役目に疲れて自刃したようなのですが、その兄よりも出来の悪い弟がどうやって逃れるのか??

突然、お役目に就くことになったので、留守居役の役目がどんなものかさえわからない新之介に、他の藩の先輩留守居役たちが色々と教えてくれます。中でも岩崎という人は口は悪いですが、美男で頭も切れる出来る男で、新之介をいじめているように見せかけて、何かと面倒をみています。

そんな彼との関係も微笑ましかったのですが・・。


新之介の視点で話が進んでいるのに、途中で新之介が秘密の行動を取ってしまったりして、読んでいて置いて行かれる感じになってしまったのも、中だるみになった原因かもしれません。いつの間にそんな根回ししたの?と驚くこともありました。


最後はそれなりにスッキリと解決しましたし、私のように単純ではなく、深く読みこめる人なら楽しめるのかもしれません。


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2016年03月08日

宮下奈都「よろこびの歌」

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 宮下奈都 著
 「よろこびの歌」
 (実業之日本社文庫)


著名なヴァイオリニストの娘で、声楽を志す御木元玲は、音大付属高校の受験に失敗、新設女子高の普通科に進む。挫折感から同級生との交わりを拒み、母親へのコンプレックスからも抜け出せない玲。しかし、校内合唱コンクールを機に、頑なだった玲の心に変化が生まれる―。見えない未来に惑う少女たちが、歌をきっかけに心を通わせ、成長する姿を美しく紡ぎ出した傑作。−裏表紙より−


初めましての作家さんです。

連作短編になっていて、それぞれの題名の頭には数字ではなく音階のド〜シの音が書かれています。つまり、7話で成り立っています。

話の中心となるのは、あらすじにも出てくる御木元玲という、同級生からはちょっとはみ出した存在の少女。彼女のクラスメイトたちに1話ずつスポットを当てて、話が描かれていきます。


1話目は、玲本人が主役となっています。偉大な母親がいる子どもは、同じ道に進もうとすると失敗したときの痛みも他の子どもより大きくなるわけで、玲も当然受かるだろうと思われていた音大付属高校の受験に失敗し、逃げるようにして女子高の普通科へと進みます。

同級生から何か言われるのではないか?という恐れから、彼女は周りと大きな壁を築いてできるだけ目立たないように、関わらないようにして日々を過ごしていました。そんな彼女を同級生たちも特に話しかけることも、いじめることもなく、何となく遠巻きにしていました。

ところが、校内合唱コンクールをきっかけにして、突然彼女に注目が集まります。そこから彼女がどんな風に変化していくのか?

1話目では、もしかして同級生たちとも関わるようになるかも?くらいの状態で終わります。


そして、2話目以降は彼女の同級生たちを1人ずつ主役にして描かれていきます。つまり、同級生から見た玲の姿がわかるようになります。時系列も戻ったり進んだりするので「1話目のあのとき、この子はこんなことを考えていたのか」と確認できて、より深く彼女たちの気持ちに近づける感じがしました。

とはいえ、私にとっては高校生の頃なんて数十年前のことで、なかなか共感するまでには至りませんでしたが・・。

それでも同じ女性として、友達との関係や将来についてどう考えていたか?など、思い当たる部分は多く、懐かしいような痛いような気持ちになりました。

女同士の友情って、大人になってもややこしいんですよね。そんなときに、みんなで同じ目標に向かって進むことでスムーズにいくのは良いなと思えました。こういう青春!って感じの体験ってある意味面倒ですけど、大事なことなのかも。私には無かった気がするな〜。


初めて読んだ作家さんですが、読みやすかったので他の作品も探して読んでみようと思います。青春ものばかりでは辛いですが。


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タグ:宮下奈都
posted by DONA at 15:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:その他

2016年03月01日

2月のまとめ

ちょちょら (新潮文庫)ちょちょら (新潮文庫)
何だろう?なぜか中だるみしてしまって、自分の体調の悪さもあってなかなか進まず・・。面白い策を企てる新之介のことは見返しました・・が、色々私の期待通りにならない部分が多かったです。
読了日:2月9日 著者:畠中恵


カナリヤは眠れない (ノン・ポシェット)カナリヤは眠れない (ノン・ポシェット)
色々な依存症があるんですね…。悩みすぎて頑張りすぎている女性たちの気持ちになると何だか胸が痛くなりました。最後の展開にびっくりしてしまい、急に終わった感じがしましたが、それぞれ前を向いて進んでいけそうで安心しました。
読了日:2月12日 著者:近藤史恵


鉄道旅ミステリ (2) 愛より優しい旅の空 (角川文庫)鉄道旅ミステリ (2) 愛より優しい旅の空 (角川文庫)
時間の経過が早く、バタバタした感じはありましたが、最後まで楽しめました。香澄とタカ兄ちゃんの気持ちが痛くて、読みにくい部分もありましたが。これで完結ですが、また鉄道ミステリが読みたいです。
読了日:2月27日 著者:柴田よしき


まさかの3冊でした。まあ、1冊目に時間がかかりましたし、体調が悪くて読む時間も気力もなかった日が続きましたからね・・。

3月はもう少し読みたいな。

posted by DONA at 15:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:まとめ