2016年02月29日

近藤史恵「カナリヤは眠れない」

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 近藤史恵 著
 「カナリヤは眠れない」
 (祥伝社文庫)


変わり者の整体師合田力は“身体の声を聞く”能力に長けている。助手を務める屈託のない美人姉妹も、一皮剥くと何がしかの依存症に罹っていた。新婚七ヵ月目の墨田茜を初めて診たとき、力は底知れぬ暗い影を感じた。彼を驚愕させたその影とは?やがて不安が現実に茜を襲うとき、力は決死の救出作戦に出た! 蔓延する現代病理をミステリアスに描く傑作、誕生。−裏表紙より―


あらすじを読まずに買って読んだので、読み終わった後でシリーズ物だと知り、しかも主人公がこの人だったなんて!という驚きもありました。整体師が主役だとわかっていれば、話の展開にもついていけたかもしれませんが、知らなかったので思わぬ方向に転がっていく話についていけない感じがしました。

そっか、ミステリだったんだね!って感じです。


話は、新婚生活を満喫している墨田茜という女性が、次々と買い物をしていくようすから始まります。“買い物依存症”というのでしょうが、彼女の気持ちは全く共感できず。私は彼女とは真逆で、ストレスが溜まるとどこにも出かけたくなくなるので。元々買い物は嫌いですし。

でも、ストレスで何かに頼りたいと思う気持ちはわからなくもないですが。新婚で幸せそうでも夫婦には色々あります・・。

茜の病状を心配しながら読み進めていると、突然別の男性の話に。短編だったのか・・と読んでいると、どうやら彼女と接点ができそうな展開に。買い物依存症の茜と、それを取材する記者の2人が出会って、どうやって依存症を解消していくのか?と、また読み進めると、今度は整体師・合田力が登場し、診察以外の所で活躍していきます。

茜の買い物依存症には、思わぬ事情が隠されていた! となるわけですが、展開の早さに驚いている間に読み終わる感じでした。


最終的には収まる所に収まって、ある意味ハッピーエンドのようになっていたので、良かった良かったという感じでしょうか?

まあ、茜の取った行動には理解しがたいことも多かったですが・・。あの男性の話は特にわからなかったな〜(読んでいない人にはわからないことですね、すみません)。


シリーズ物だということで、続きもあるのでとりあえず読んでみるつもりです


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2016年02月26日

買った本

買いに行くことも減り、紹介する時間もなくて、後手後手になっていますが・・。


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 近藤史恵 著
 「カナリアは眠れない」
 (祥伝社文庫)


もう読み終わっています。感想はまた後日。


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 柴田よしき 著
 「鉄道旅ミステリ2 愛より優しい旅の空」
 (角川文庫)


続編です。読んでいる途中ですが、面白いです。

2016年02月23日

岡本さとる「居酒屋お夏」

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 岡本さとる 著
 「居酒屋お夏」
 (幻冬舎時代小説文庫)


目黒不動で居酒屋を営むお夏。化粧っ気はなく毒舌で、くそ婆ァと煙たがられているが、懐かしい味のする料理は評判だ。ある日、客の一人だった遊女が殺され、お夏は静かな怒りに駆られる。実は彼女には、妖艶な美女に変貌し、夜の街に情けの花を咲かすもう一つの顔があった―。孤独を抱えた人々とお夏との交流が胸に響く人情小説シリーズ第一弾。−裏表紙より−


けちな飯」「おちゃけ」「朝粥」「二人で二合」の4話の連作短編集です。

初めましての作家さんです。時代小説を久々に読みたくなっていたので読んでみました。時代小説ではありますが、武士の話ではなく、題名の通り居酒屋を営むお夏というおばあさん(とはいっても、きっと今の私より若いのでしょう・・)が主人公の話です。

居酒屋にやってくるお客が巻き込まれた事件をお夏がさらっと解決する、痛快な物語。人情も絡んでほろりともさせられる、なかなか面白い話でした。

主人公のお夏が良い味を出しています。「くそ婆ァ」なんてひどい呼ばれ方をするような、毒舌で客を客とも思わないような女性ですが、実は人情に厚く、人知れず助け出してくれます。口では「知ったことか」とか「巻き込まないでくれ」とか言っているのですが、放ってはおけない性格で、料理人の清次と共にさり気なく正体を明かさずに助けるのです。

お夏という人もかなり謎な女性ですが、料理人の清次も謎な人で、癖の強いお夏と共に働けるというだけでもすごい人ですが、言葉や態度からきっと今まで色んな修羅場を潜り抜けて来たんだろうと思えます。底知れない深い懐を持った男性です。

彼の過去は今後少しは明かされるのかな??お夏共々気になる存在です。


居酒屋にやってくる客も個性的。お夏と対等に言い合えるのを自慢にしている親分もいれば、良い育ちをした女性がお夏を慕って来たり、次はどんな客がどんな事件を巻き起こすのか?というのも楽しみになりました。

4編、どれも面白かったですが、特に「二人で二合」が気に入りました。遊女と大道芸の男性との関係がほのぼのとしていて優しい気持ちにもなれました。事件は陰湿で最低な物なのですが。


このシリーズはたくさん出ているようなので、次々読み進めるつもりです。


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タグ:岡本さとる

2016年02月15日

原田マハ「生きるぼくら」

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 原田マハ 著
 「生きるぼくら」
 (徳間文庫)


いじめから、ひきこもりとなった二十四歳の麻生人生。頼りだった母が突然いなくなった。残されていたのは、年賀状の束。その中に一枚だけ記憶にある名前があった。「もう一度会えますように。私の命が、あるうちに」マーサおばあちゃんから? 人生は四年ぶりに外へ! 祖母のいる蓼科へ向かうと、予想を覆す状況が待っていた―。人の温もりにふれ、米づくりから、大きく人生が変わっていく。−裏表紙より−


表紙の絵が東山魁夷で、ちょっとお得感がありました。この人の絵ってちょっと好きです。碧っぽい色の木々と白い馬が特徴ですね。この絵も物語の中で重要な役目をはたしています。


麻生人生という24歳の男の子が主人公。ずっとひきこもりで過ごしていた彼が、母親から見放された所から話は始まります。置手紙を残して去った母親の気持ちは、始めはびっくりしましたが、だんだん共感に近い感情が湧いてきて、苦しくなってしまいました。母親が子どもを置いて行くなんて、どれだけ辛かっただろう?と思うと、人生に対して怒りまでわいてきました。

母親から年賀状の人を頼りなさいと言われた人生は、中から祖母のはがきを見つけて、会いに行くことにしました。いきなり行くのはかなりの勇気が要りましたがはがきに「余命数か月」と書いてあっては飛んで行かずにはいられません。携帯で調べつつたどりついたら、家には見知らぬ若い女性がいて、更におばあちゃんから「誰ですか?」と言われてしまいます。

軽い認知症が始まったのだと近所の人に教えられて、驚きつつも共に生活することに。つぼみという若い女性もおばあちゃんや人生と関わりがありそうで、3人の不思議な共同生活が始まります。


おばあちゃんの家で、今までのようにひきこもるわけにはいかず、紹介してもらった仕事をすることになり、それなりにまじめにやっていましたが、おばあちゃんに異変が・・。そして、おばあちゃんが毎年やっていた昔ながらの製法でのコメ作りにも挑戦することになり、人生はひきこもる暇も、悩む時間もないままがむしゃらに働きます。

自然に触れつつ、つぼみと共におばあちゃんを介護しつつ、近所の人たちに支えられながら生活しているうちに、人生は大きく成長します。


結末は予想がつきますし、そんなに物事うまくいかないでしょ!という突っ込みもいれたくなるのですが、この物語はこれで良いと思いますし、この展開だからこその感動もありました。

人生とつぼみを支えてくれる志乃さんという女性がかっこよくて素敵でした。特におばあちゃんの状態が良くないことを知らされて落ち込む2人に掛けた「あのね、あんたたち。いろいろ、ショックなのはわかる。わかるけど、うつむくのはいま、この瞬間で終わりにしなさい。まず、とにかく顔を上げなさい」という言葉には感動しました。こんな風にピシッと叱って見守ることができる大人になりたいと今更ながら思わされました。


次は何を読もうかな?まだ読んでいない作品があるので楽しみです。


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2016年02月02日

柚木麻子「私にふさわしいホテル」

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 柚木麻子 著
 「私にふさわしいホテル」
 (新潮文庫)


文学新人賞を受賞した加代子は、憧れの<小説家>になれる・・はずだったが、同時受賞者は元・人気アイドル。すべての注目をかっさらわれて二年半、依頼もないのに「山の上ホテル」に自腹でカンヅメになった加代子を、大学時代の先輩・遠藤が訪ねてくる。大手出版社に勤める遠藤から、上の階で大御所作家・東十条宗典が執筆中と聞き―。文学史上最も不遇な新人作家の激闘開始!−裏表紙より−


この作家さんの「あまからカルテット」が面白かったので、何冊か読んでいます。なかなか「あまから」越えしませんが・・。


この作品もネットで評判がよく、面白そうだったので読んでみました。小説家とは?どんな職業で、どんな苦労があるのか?など細かい部分まで描かれていて、お仕事小説として読むと楽しめました。実在の作家さんの名前も出てきて面白かったですよ。


でも、ページ数が少ない割に時間がかかってしまったんですよね。結局、主人公・加代子のことがあまり好きになれなかったせいだと思いますが、頭の回転がよくて、演技力も明るさもあって、様々なピンチを自力で乗り越えていく所はかっこいいと思えたのですが、妙に暗く落ち込んだり、いつまでも恨み言を引きずる所は読んでいてつらかったです。

全編、明るい人だったらそれはそれでリアリティがないでしょうが・・。


文学新人賞を取ったとき、元アイドルと一緒だったなんて、いつだかの芥川賞みたいに、芸人と共に受賞したあの作家さんを思い出すような設定。加代子も彼のように逆境(?)を逆手にとって、どんどん世間にアピールすれば良かったのに! まあ、そうなるとこの小説は成り立たなくなるわけですが。

いつまでも恨みを抱いたまま過ごして、改名したり人を陥れたりしなくても・・と何度も思ってしまいました。

そう思いつつ、最後の話ではちょっとスカッとした部分もあったのですが。ここでスカッとできた自分もかなり根性悪いな、と改めて知って落ち込んでしまった作品でした。


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タグ:柚木麻子
posted by DONA at 15:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:その他

2016年02月01日

1月のまとめ

心霊探偵八雲 ANOTHER FILES  いつわりの樹 (角川文庫)心霊探偵八雲 ANOTHER FILES いつわりの樹 (角川文庫)
何冊も読んでいると、八雲と後藤刑事のやりとりがうっとおしく思えてきます・・。これが八雲らしさとも言えるのですが、このやりとりが話を中断している気がして仕方ありません。でもなぜかこのシリーズは読みたくなるんですよね・・。とにかくいじめはダメです、絶対に。いつまでも心の傷となって残りますから。
読了日:1月3日 著者:神永学


私にふさわしいホテル (新潮文庫)私にふさわしいホテル (新潮文庫)
ページ数の少ない本なのでもう少しサラッと読めるかと思っていたのですが、意外と時間がかかりました。面白かったのですが、主人公に感情移入できない所が多かったせいかもしれません。最後の1話が特に気に入りました。爽快!でした。
読了日:1月7日 著者:柚木麻子


生きるぼくら (徳間文庫)生きるぼくら (徳間文庫)
表紙の絵、東山魁夷っぽい!と思ったらやっぱりそうでした。この作家さんらしく絵画も入れつつ、ほのぼのする内容でした。でも、ほのぼのだけではない、「生きる」ということを再確認できる話で、今更ながら食べ物に対する感謝の気持ちを強く持たないと!と思いました。
読了日:1月17日 著者:原田マハ


居酒屋お夏 ((幻冬舎時代小説文庫))居酒屋お夏 ((幻冬舎時代小説文庫))
表紙の女性がお夏さんなら、ちょっとイメージが違うかも!?こんなに色気は感じられません(店にいるときは)。色気は無くてもキップの良いかっこいい女性で、一気に惚れてしまいました!通いたくはないですが・・。シリーズになっているので、次も読みます!
読了日:1月24日 著者:岡本さとる


よろこびの歌 (実業之日本社文庫)よろこびの歌 (実業之日本社文庫)
ある高校の同じクラスの生徒たちの物語を、短編として描いているので、本人の気持ちと周りから見た姿と両方わかるようになっていて、より話に入り易かったです。初めて読んだ作家さんでしたが、読みやすくて面白かったです。私にとっては昔すぎて思い出せないくらい前の話ではありますが、彼女たちと一緒に痛みや喜びを共感しつつ読めました。
読了日:1月26日 著者:宮下奈都



1月は5冊でした。もっと読んだつもりでいたのですが・・。感想が遅れているせいかな??

posted by DONA at 15:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:まとめ