2015年10月31日

池井戸潤「ロスジェネの逆襲」

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 池井戸潤 著
 「ロスジェネの逆襲」
 (文春文庫)


子会社・東京セントラル証券に出向した半沢直樹に、IT企業買収の案件が転がり込んだ。巨額の収益が見込まれたが、親会社・東京中央銀行が卑劣な手段で横取り。社内での立場を失った半沢は、バブル世代に反発する若い部下・森山とともに「倍返し」を狙う。一発逆転の策はあるか? 大人気シリーズ第3弾!−裏表紙より−


半沢直樹シリーズ第3弾です。ドラマがヒットしすぎて、ちょっと距離を置きたいような気持ちになっていましたが、読み始めるとさすがに面白くて一気読みでした。

前作を読んだのが4年以上前のことなのであまり覚えていませんでしたが、この巻から読み始めても大丈夫な感じでもあったので、スムーズに読めました。

前作までは「バブル」という名前が題名に付いていて、バブル世代の半沢たちが、その上の世代に対して文句を並べる、という展開でしたが、今作は「ロスジェネ世代」の人たちがバブル世代に対して文句を並べています。

私は両方の世代の間になるのかな?よくわかりませんが、バブルでもなければロスジェネでもない気がします。どちらに迷惑をかけられた覚えもありませんし。なので、2つの世代の人たちが言っている文句の意味が本当の意味で理解できていないと思います。会社内で理不尽な目にあったら、何かに理由を付けたくなる気持ちはよくわかります。自分のせいではない、世代のせいなんだと。

文句を言っているロスジェネ世代の部下・森山に対して半沢は「お前たちが虐げられた世代なら、どうすればそういう世代が二度と出てこないようになるのか、その答えを探すべきなんじゃないか」と諭します。


今回の半沢は、子会社の証券会社に出向しています。そこに持ち込まれた買収案件を親会社の銀行に横取りされたことで、怒りが爆発!親会社に盾突くような方法で立ち向かっていきます。出向しただけなのですから、いつかは銀行に戻ろうとして保身に走りがちですが、そこは半沢らしく、間違っている物は間違っている!と強気の姿勢で立ち向かいます。

前半はどういう問題があるのかの説明に費やされていきますが、後半どうやって半沢が事態をひっくり返して、すっきりと終わらせてくれるのか、楽しみで読むスピードもますます上がりました。

その半沢の姿を部下の森山が、顧客を優先し、自らの地位さえ顧みない肝のすわった仕事ぶり。知恵と努力で相手を上回り、僅かな糸口から事態を逆転に導く手腕。と評します。銀行員としてここまでの褒め言葉があるでしょうか?私の中でどんどん男前になっていきます・・。

最後まですっきり爽快、そして落ち着くべき所に全て落ち着いて、半沢にも変化があり、次も楽しみになりました。文庫化はまだまだ先でしょうが、じっくり待つことにします。


<半沢直樹シリーズ>
「オレたちバブル入行組」
「オレたち花のバブル組」


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2015年10月30日

買った本

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 丸山正樹 著
 「デフ・ヴォイス」
 (文春文庫)


社会派ミステリということで、また深く考えさせられることもあると思いますが、読むのが楽しみです。

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 大山淳子 著
 「猫弁と魔女裁判」
 (講談社文庫)


猫弁シリーズ最終巻だそうで、残念ではありますが、どんな結末を迎えるのか楽しみでもあります。


今月は4冊だけ買いました。いつになったら読書数は増えるのか・・。

2015年10月26日

富樫倫太郎「SROY 四重人格」

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 富樫倫太郎 著
 「SROY 警視庁広域捜査専任特別調査室 四重人格」
 (中公文庫)


東京と秋田で、トリカブトによる毒殺事件が発生。手口に一貫性がなく、同一犯か複数犯か絞れず捜査は難航していた。その最中、耳や手首が切り取られた惨殺死体、銃殺死体が東京近郊で相次いで見つかる。すべての現場に残る同一人物の指紋から、SRO室長の山根新九郎はある仮説を立て犯人に迫っていく。  大人気警察小説、待望のシリーズ第六弾−裏表紙より−


約1年半ぶりのSRO。やっと新作が読める!とワクワクしながら読み進めました。やはり今回は房子おばさんは封印の巻。名前は何度も出てきますが本人は全く出てきません。

そして、久しぶりにメンバー全員が揃って、事件の捜査に当たります。でも相変わらず個性が生かされないというか、室長だけいればいいんじゃないの?という感じの展開。室長が推理したことを、他のメンバーが裏付けして真相に迫っていくことになります。

前半は本当にやられっ放し。とりあえず、読者は連続殺人が行われていることを知っているのに、警察関係者は誰も気づいていない状況が半分くらいまで続いています。やっともしかして連続殺人では??という考えを持ったSROが動き出しますが、その時点で何人死んでいるやら・・。

しかも本当にくだらない理由で。イライラする気持ちはわかりますが、殺さなくても・・というレベル。全く関わりのない人ですし、その場さえ離れてしまえば困ることもないのに、妙な正義感を発揮してしまう犯人。


この犯人は副題から何となく想像がつくように、とても変わった人です。不思議というか。自分の中でここまで会話されるとどんな気持ちになるんだろう?この人の主人格は誰なんだろう?色々考えながら読みました。

私には理解できない気持ちです。まあ、今までの犯人たちも全く理解できませんでしたが。


今回もエグイ描写が多くて、人も大量に死ぬわけですが、房子おばさんお陰でかなり免疫が出来たようで、あまり読みづらさはありませんでした。そんな風になっている自分にちょっと驚きました。良いのか?これで・・・。


今回も何となく解決したような、していないような微妙な終わり方をしたので、また彼も登場しそうな気はします。そして、次回はきっと房子おばさん登場!でしょうから、これも楽しみに(楽しみにしてしまっている自分にもショック)待つことにします。その前に、房子おばさんの本が文庫化されるようですが。


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2015年10月19日

買った本

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 池井戸潤 著
 「ロスジェネの逆襲」
 (文春文庫)


半沢直樹シリーズ第3弾。ドラマが大当たりしたので、逆に私はちょっと冷め気味ではありますが、読み始めるとやっぱり面白いです。


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 原田マハ 著
 「ジヴェルニーの食卓」
 (集英社文庫)


この作家さんの本も見つけたらなるべく買うようにしています。これはどんな話かな?楽しみです。

2015年10月15日

今野敏「任侠病院」

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 今野敏 著
 「任侠病院」
 (中公文庫)


日村誠司が代貸を務める安岐本組は、所帯は小さいが、世の中からはみ出た若者を抱えて、天下に恥じない任侠道を貫いてきた。ところが最近一部の地元民から暴力団追放の動きが起こり、めっきり肩身が狭くなった。そんな中、今回、組長が持ち込んだのは病院の再建話。日村は、個性豊かな子分たちと、潰れかけた病院の立て直しに奔走するが・・。笑いあり涙ありのおなじみ「任侠」シリーズ第三弾!−裏表紙より−


「とせい」から続くシリーズ第三弾。今回、表紙の雰囲気が急に変わって驚いています。それに合わせて、今までの一作目の「とせい」は「任侠書房」として再出版されました。「任侠学園」も表紙が変わって再出版。シリーズの人気が出るのはうれしいことです。


出版社、高校と立て直してきた彼らですが、今回はとうとう病院に手を出してしまいます。組長はのんきな感じですが、日村は相変わらず振り回されて、板挟みになって大変そうです。ニヤニヤしながら読み進めました。

今回、病院不振の裏には別の組織の存在があって、更に日村は胃が痛い状況になっています。しかも、組がある地域で追放運動まで起こり、マル暴刑事からは「外出禁止」とまで言われてしまい、ますます動きにくい状況に。

でも組長は何も変わりがありません。どっしりと構えていて、日村に「誠司、考え過ぎだ」と言います。頼りがいのある良い親分なんですけど、頭の中で考えていることを全て出してくれるわけではないので、不安が募ってしまうんですよね。

読んでる者としては、この後親分がどうやってスカッと解決させてくれるのか、楽しみでしかないのですが。


病院経営というのは、なかなか複雑で、素人では踏み込めない部分もたくさんありました。このシリーズらしく、最終的には自分たちでがんばって行こう!と前向きな気持ちにさせて、手を引くわけですが、今回も鮮やかな手腕でした。

若干、何でもうまくいきすぎな感じはありますが、このシリーズはこれでオッケー!

最後までスッキリ楽しく読めました。


次はどんな仕事に手を出すのかな? 今から楽しみです。


<とせいシリーズ>
「とせい」
「任侠学園」


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2015年10月07日

アリ・ブラントン「書店猫ハムレットの跳躍」

書店猫ハムレット

 アリ・ブラントン 著
  越智睦 訳
 「書店猫ハムレットの跳躍」
 (創元推理文庫)


ニューヨーク、ブルックリンの書店を大叔母から相続した、三十代半のダーラ。堂々と書棚を徘徊し、緑色の目で冷たく客を睥睨する黒猫ハムレットが店のマスコットだ。ある日、ダーラは近所の工事現場で常連客の死体を発見してしまう。その脇には動物の足跡が。最近、夜に外を出歩いているらしいハムレットのものなのか? 名探偵猫ハムレット登場の、コージー・ミステリ第一弾。―裏表紙より―


新たなコージーシリーズに出会いたくて、「本が好き」で献本申し込みしました。


書店と黒猫。私の好きな2つがミックスされるなんて!ワクワクしながら読み始めました。

でも、途中で何度か引っかかりが。初めての話のはずなのに“ご存知の通り”的な記述が出てくるんです。もしかして2作目なのか?とあとがきを見ても“本邦初紹介”とありますし、裏表紙にも“第一弾”とあります。訳し方の問題か?と再び読み進めてみたのですが、やはり引っかかりが。改めてあとがきをじっくり読んでみると、本邦初紹介ではありますが、シリーズとしては2作目だとか。

なるほど納得です。ハムレットの魅力が2作目(本作)の方がよく出ているからという理由だそうですが、やはり順番に読まないとつじつまが合わない所や、登場人物たちの性格や人生などが把握しきれない部分が多くて、しっくりいきません。

2作目から訳すのであれば、それなりに文章に説明が必要になるでしょうが、それも出来ないから頭に“?マーク”が浮かんだままになる所がありました。


でもやっぱり、黒猫はかわいいです。黒猫は愛想がいいことが多いと思っているのですが、このハムレットは猫らしくツン!としたクールな性格。それが書店にぴったりなんですよね。あまり客にくっついてくるような猫だったら書店には向かない気がします。本を選んでいるときに、サラッとそばを通過する猫。最高のシチュエーションです!


物語は、ダーラが従業員を探す所から始まります。普通に面接して、人柄や経歴で決めるわけにはいかないのが、ダーラの悩み。面接で好印象でも、ハムレットが嫌いだったら不採用。そこが簡単そうで難しいのです。

今回の面接でハムレットが気に入ったのは、若い男性。彼はダーラと何やら問題があったようなのですが、そこはクリアできたようです。この部分も1作目を読まないとわからないのかもしれません。


コージーらしく、動機はわからなくても犯人は何となくわかりますし、主人公が特に調べを進めて犯人に近づいているわけでもないのに、ボロを出すパターン。ただ、このシリーズでは黒猫・ハムレットが犯人のヒントをいくつか与えてくれますから、それを元に推理すれば良いわけです。主人公は解けなかったのですが。


主人公・ダーラがどうも好きになれなかったのですが、書店員の2人や、元刑事で探偵をやっているジェイクや、刑事のリースなどは魅力的だったので、また続きも読んでみようと思います。次に訳されるのは、3作目らしく、1作目はいつ読めるのか?不安ではありますが。


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2015年10月01日

9月のまとめ

神様の御用人 (メディアワークス文庫)神様の御用人 (メディアワークス文庫)
私も良彦と同じくらい神社や神様に対する知識が無いので、一緒になって感心してしまいました。良彦はちゃんとお参りしているだけマシかも。もふもふの狐神に惚れてしまいそうになりつつ読み終えました。軽い文章の割りに重い話もありました。
読了日:9月4日 著者:浅葉なつ


新装版 鍵 (講談社文庫)新装版 鍵 (講談社文庫)
かなり前に書かれた作品だそうで、ポケベルなんて懐かしい物まで出て来ました。内容は古さを感じさせない面白さがありました。妹にイライラしている兄の態度にイライラさせられましたが。それにしても、ここまでの事件を起こすほどのことか?と呆れてしまう結末でした。他に方法あったでしょ??人間、焦るとろくなこと考えませんね・・。
読了日:9月11日 著者:乃南アサ


なぜ絵版師に頼まなかったのか (光文社文庫)なぜ絵版師に頼まなかったのか (光文社文庫)
あまり読むことがない明治時代のでした。髷の人もいて、着物姿と洋装が入り混じる町は、混乱するこの時代を表していますね。そういう時代背景など興味深く読めました。怪しい人物がたくさん出て来て面白かったです。北森鴻さんの作品、また探して読もうと思います。
読了日:9月23日 著者:北森鴻


初対面でもアッという間に話が弾むメソッド初対面でもアッという間に話が弾むメソッド
題名から勝手に、初対面の人と1対1で会話するときうまく会話できるようになる方法が書かれていると思っていたのですが、読んでみると「アガリ症」の方に重きが置かれていました。個人的に、大勢の前で話す方が緊張しないので、ちょっと残念。でも参考になる所もありました。
読了日:9月25日 著者:松本幸夫



4冊でした・・。簡単に読める本を入れての数なので、読めていませんね〜。今月も忙しそうだからまた読めないかも。


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posted by DONA at 15:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:まとめ