2015年02月24日

近藤史恵「モップの魔女は呪文を知っている」

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 近藤史恵 著
 「モップの魔女は呪文を知っている」
 (実業之日本社文庫)


深夜の病棟に現れた“魔女”の正体を新人看護師が追うと!?
清掃作業員・キリコが日常の謎をクリーンにする本格ミステリー「女掃除人探偵」シリーズ、実業之日本社文庫初登場! 小児病棟に入院している子どもたちのあいだで「病棟に魔女がいる」との噂が立ち、新人看護師・さやかがその正体をつきとめようと奔走するが・・。深夜のオフィスで、スポーツクラブで、猫のブリーダー宅で、キリコが謎をあざやかに解決!
−裏表紙より−


今回から出版社が変わりました。実業之日本社文庫は見つかりにくいことが多いので、結局前作から間を空けて読むことになってしまいました・・。

水の中の悪意」「愛しの王女様」「第二病棟の魔女」「コーヒーを一杯」の4編収録されています。今回もキリコは様々な場所を掃除しています。スポーツクラブ、オフィスビル、病院・・・そこで偶然出会った働いている人と話すようになり、謎の話を聞かされてその解決をしていきます。

どの話も面白かったのですが、特に印象に残ったのは「第二病棟の魔女」でした。印象に残ったというか、この話を読み終わったら、他の話は飛んでしまうくらいだったんですよね。

病気でもない我が子を病気にして、「病気の子どもを献身的に看病している健気な母親」という印象を周りに植え付けようとする精神的な病になっている母親の話です。“代理ミュンヒハウゼン症候群”という名前で聞いたことはあったのですが、こういう病って、周りにいる人たちにとっては大変な問題になりますよね。特に子どもにとってはたまりません。

この話に出てくる子どもに対してもかわいそうに・・という痛ましい気持ちで読み進めていたのですが、実はこれだけでは話は終わりませんでした。最終的には意外な展開があって、最後まで「え!?」と何度も思わされました。

お陰で他の話が霞んでしまったわけですが、どんな展開になったのか?はネタバレになるので書けません・・。キリコにも思わぬ事情があって、そこにも驚かされました。

さり気なくシリーズとして話が前作から繋がっているんですよね。

今回は大介は出てきませんでした。話の中には名前は出てきますけど。キリコと大介の何とも言えないぎくしゃくした関係はいつうまくいくのか、その辺りも読んでみたいと思います。

シリーズはまだあるので、次こそは早めに読みます!


<掃除人・キリコシリーズ>
「天使はモップを持って」
「モップの精は深夜に現れる」


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2015年02月18日

矢崎存美「ぶたぶたのおかわり!」

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  矢崎存美 著
 「ぶたぶたのおかわり!」
 (光文社文庫)


「ぶたぶた」シリーズの名物店が、再び登場!とびきりの朝食を提供するカフェ「こむぎ」。秘密をひとつ話さなければいけない不思議な会員制の喫茶店。町の和風居酒屋「きぬた」。そして今回、新たに築地のお寿司屋さんとしても、ぶたぶたが大活躍! 山崎ぶたぶたは、今日もどこかであなたのために、料理の腕を振るっています。すこぶる美味しい、短編コレクション。−裏表紙より−


魔女の目覚まし」「言えない秘密」「「おいしい」の経験値」「ひな祭りの前夜」の4編収録。

今まで出てきたぶたぶたさんがやっていた店が再登場します。最後の1編だけは新しい店ですが。

どの店がどの本だったかまでは覚えていませんが、読み進めると「あった、あった」と思い出してきました。

魔女の目覚まし」は朝食の美味しいカフェです。なかなか起きられない会社員が、ぶたぶたさんのカフェ(というか、ぶたぶたさんに)出会ったことで、少しずつ目を覚まして仕事ができるようになっていく物語です。彼がぶたぶたさんに会ったときの驚き方にニヤニヤしてしまいました。驚くことで目覚められるという彼の言い分には納得です。


言えない秘密」は会員制の喫茶店です。アップルパイの美味しい店だったはずなので、あの本かな?と想像はできますね。この喫茶店に修業に来た学生が、実は色々と秘密を抱えていて・・という話です。秘密とは言ってもかわいい秘密で、ほのぼのとした空気が流れます。


「おいしい」の経験値」は和風居酒屋です。食べることに興味が無く、味音痴だと思われる主婦が少しずつ“おいしい”経験を重ねて食にこだわりをもっていく話です。食べることが大好きな私にはよくわからない感情ですが「おいしい」がわからないのは、寂しいだろうと思います。


ひな祭りの前夜」はお寿司屋さんです。これは初登場です。でも、お寿司屋さんは出てこないので次にこの店の話を書いてもらいたいです。これに出てきた奥さんが最高!でした。笑いながら読み終えました。


今回もぶたぶたさんに癒され、料理によだれをたらしそうになり、ぶたぶたさんと出会って驚く人たちに笑わされ、最後まで面白く読めました。次も楽しみです。


<ぶたぶたさんシリーズ>
「ぶたぶた」
「刑事ぶたぶた」
「ぶたぶたの休日」
「夏の日のぶたぶた」
「クリスマスのぶたぶた」
「ぶたぶた日記」
「ぶたぶたの食卓」
「ぶたぶたのいる場所」
「ぶたぶたと秘密のアップルパイ」
「訪問者ぶたぶた」
「再びのぶたぶた」
「キッチンぶたぶた」
「ぶたぶたさん」
「ぶたぶたは見た」
「ぶたぶたカフェ」
「ぶたぶた図書館」
「ぶたぶた洋菓子店」
「ぶたぶたのお医者さん」
「ぶたぶたの本屋さん」


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2015年02月16日

買った本

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  近藤史恵 著
 「モップの魔女は呪文を知っている」
 (実業之日本社文庫)


お気に入りのシリーズ。この巻から出版社が変わりました。なかなか見つからずにウロウロ・・。やっと見つけたので購入しました。


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  横山秀夫 著
 「64ロクヨン 上下」
 (文春文庫)


この作家さんの新作、やっと出ました!大好きな作家さんなのになかなか新作が出なくて寂しかったです。

2015年02月14日

今野敏「晩夏」

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  今野敏 著
 「晩夏」東京湾臨海署安積班
 (講談社文庫)


台風一過の東京湾で、漂流中のクルーザーから他殺体が発見された。遺体が発見された船室には鍵が掛かっていて・・。東京湾臨海署・強行犯第一係の安積警部補らは、被害者の身元確認を始める。一方、第二係の相楽たちは、前日に開かれた新木場でのパーティーで発見された、変死体の事件を追っていた。どちらも捜査が滞る中、重要参考人として身柄を確保されたのは、安積の同期で親友の速水直樹警部補だった―。安積は速水の無罪を晴らすことができるのか!? 大ベストセラー安積班シリーズ、待望の文庫化。−裏表紙より−


1年半ぶりに文庫化されたシリーズ。やっと出たか〜!と大喜びで読み始め、勿体無いですが一気読み状態でした。

大体いつも、事件が起きて安積班が捜査を始め、安積には必ず妨害したがる上司や同僚が現れ・・というパターンなのですが、いくら読んでも飽きないんですよね。お気に入りのシリーズです。


あらすじにあるように、安積の同期でもある速水警部補が重要参考人として取り調べを受けることになるのですが、その事件の捜査をしていたのは、安積の班ではありませんでした。でも、速水が犯人であるはずがないと確信している安積は、自分の捜査をしながらも、気になって仕方がありません。

まあ、冷静に考えたら、彼が犯人だなんて変だと思う証拠ばかりだったわけですが、捜査一課が彼をかなり重要視したため、安積も怒りを爆発させてしまいます。

友のためなら、上司にも意見を言うぞ!という安積の姿勢はとてもかっこいいです。でも、後でウジウジと「言い過ぎたかな」なんて悩むところもあるのですが。そこがまた人間臭くて良いんですよね。


今回は、安積班のメンバーはほとんど脇役にまわり、活躍を見せてくれず寂しい状態でした。その代わりに、捜査一課から来た若手刑事が、安積と組んだことで面白い展開がありました。その刑事のお陰で速水のかっこよさもまた際立った感じです。

前作で、女性刑事が参加することになり、私は彼女の存在が不安だったのですが、今回その女性刑事もほとんど登場せず。やっぱりいらなかったんじゃないの?と疑ってしまいました。今回は、安積班たちも活躍する場面が少なかったので、次の作品で安積班が活躍したときに彼女がどう活躍するのかを見てから判断することにします。

次はどんな話かな?楽しみです!


<安積班シリーズ>
「二重標的」
「虚構の殺人者」
「硝子の殺人者」
「警視庁神南署」
「神南署安積班」
「残照」
「陽炎」
「最前線」
「半夏生」
「花水木」
「夕暴雨」
「烈日」


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2015年02月12日

原田マハ「風のマジム」

風のマジム

  原田マハ 著
 「風のマジム」
 (講談社文庫)


伊波まじむは、通信会社琉球アイコムの派遣社員として働く二十八歳、自分が何をすべきか判らず漠然と日々を送っていた。彼女の運命を突然変えたのは社内ベンチャー募集の告知。まじむは郷土沖縄のさとうきびでラム酒を造るという事業を提案する。成功は無理と蔑む正社員。まじむの夢は果たして実現するか?−裏表紙より−


主人公は、伊波まじむという名前の女性。“まじむ”とは、真心という意味の沖縄弁だそうです。かわいい名前ですよね。ちょっと重たい気もしますけど、この名前に負けない精一杯がんばって生きている女性です。

28歳という年齢よりも若く感じていた彼女が、どんどん成長して、立派な社会人になっていく様子は読んでいて微笑ましかったですし、単純に「すごい!」と感心しました。


派遣社員として、何となく日々を過ごしていたまじむが、会社で行われたベンチャー募集を目に留めた所から物語は展開していきます。毎日、おばあとバーで飲んで帰っていた彼女は、おばあがラム酒を飲みながら「これは、風の育てたお酒だ」と言ったことをヒントに、沖縄で採れるサトウキビを使ったラム酒を作りたい!と考えるようになります。

それを企業としてできないか?と思い、リサーチを重ねて、ベンチャー募集に応募します。

もちろん、お酒を造るというのは簡単に出来ることではなく、材料をそろえることはもちろん、場所の確保、お酒を造る許可をとることや、造ってくれる醸造家を探すことも必要でした。

たくさんの問題を前に、まじむがどうやって成功させていくのか?


まじむは、周りの人たちにかなり助けられていく、ラッキーな女性です。それは、彼女の人柄とラム酒に対する情熱のお陰ではあるのですが、次々現れる問題を一つ一つ乗り越えていく彼女の姿には勇気づけられましたし、応援したくなりました。


ラム酒は個人的にも好きなお酒です。これを読みながらラム酒を飲めたらどんなに良かったかと思いました。また、あとがきにこの話が実在の人物をモデルに書かれた物だと書いてあり、美味しそうなラム酒(「コルコル」というそうです)も紹介してありました。沖縄のさとうきびで出来た風のお酒・ラム酒。ぜひ飲んでみたいです。


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2015年02月09日

買った本

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 今野敏 著
 「晩夏」東京湾臨海署安積班
 (ハルキ文庫)


やっと文庫になりました!楽しみにしていたので、テレビも見ないで一気読み!しました。


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 矢崎存美 著
 「ぶたぶたのおかわり」
 (光文社文庫)


いつのまにか新刊が出ていました。相変わらずサクサク読める作品です。

2015年02月03日

パトリック・デウィット「シスターズ・ブラザーズ」

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 パトリック・デウィット 著
  茂木健 訳
 「シスターズ・ブラザーズ」
 (創元推理文庫)


粗野で狡い兄・チャーリー。普段は優しいが、キレると大変なことになる弟・イーライ。悪名とどろく凄腕の殺し屋シスターズ兄弟は、雇い主の“提督”に命じられ、ある山師を消しにサンフランシスコへと旅立つ。ゴールドラッシュに沸く狂乱のアメリカ西海岸で、兄弟は何に出遭い、何を得て、そして何か失うのか? 世界の読者に衝撃を与えたブラッディ&ブラックな傑作、文庫化!−裏表紙より―


本屋さんで平積みされているのを見て興味を持ち、「本が好き!」で献本申し込みしました。


まず表紙のインパクトにやられました。銃を構えている2人の姿と見せかけて、実は背後に髑髏! よくできた表紙ですよね。内容にもぴったり合っています。

古い時代の西部劇的な話で、馬に乗って旅をしたり、銃で決闘したりするような内容になっています。凄腕の殺し屋、シスターズブラザーズという兄弟の物語で、弟・イーライが語る方法で話が進められていきます。

そのせいで、弟が兄のことをどう思っているかはよくわかるのですが、兄・チャーリーが弟のことをどう思っているのかはわからないままでした。とりあえず「かわいい奴め!」的な感情をもっているのはわかりますけど。

この2人が雇い主である“提督”に命令された仕事(もちろん暗殺)をこなすために、サンフランシスコまで旅をするその道中から描かれています。旅の間にもさまざまな人物と出会い、次々と殺害し(!)事件を巻き起こしていく兄弟。

やたらと人は死ぬし、すぐにキレるし、読んでいて顔をしかめたくなる描写も多いのですが、なぜかこの2人は憎めないんですよね・・。

イーライに至っては、実は良い奴なんじゃないか?と思ってしまうほどでした。まあ実際にはサラッと人を殺せる奴なんですけどね。でも兄のチャーリーよりは人間味はありました。


この旅で兄弟が何を感じて何を手に入れて、何を失うのか?がテーマになっていて、最後には良い物を(再び)手に入れることができたので、救われました。

彼らのその後の人生を読みたいと思いましたが、冷静に考えてみるとこれで終わって良かったような気もします。この先の人生はきっと物語にするほどにもない平凡で平和な、ある意味とても幸せな人生になるはずですから。


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2015年02月02日

1月のまとめ

ビブリア古書堂の事件手帖 (6) ~栞子さんと巡るさだめ~ (メディアワークス文庫)ビブリア古書堂の事件手帖 (6) ~栞子さんと巡るさだめ~ (メディアワークス文庫)
シリーズを読み進める毎に、古書に対する情熱というか、思い入れの深さにぞっとさせられます。そこまでして手に入れたい古書って何なんだろう?そういう貴重な本を大切に保管しておくことは必要でしょうけど、自分の手元に置きたい願望の強さにちょっと引いてしまいます。栞子と大輔のつながりも明らかになって、ますます絆は深まるのか?まあそこはどうでも良いですけど、母親との関係はうまくすっきりおさめてもらいたいものです。
読了日:1月13日 著者:三上延


誘拐されたドーナツレシピ (コージーブックス)誘拐されたドーナツレシピ (コージーブックス)
相変わらず美味しそうな表紙です。でもレシピを見ると美味しくなさそうなんですよね…。今回も冒頭から思いっきり事件に巻き込まれたスザンヌ。結構良い感じで速い展開で楽しめました。ただ私にはちょっと恋ばなが多いかな?
読了日:1月20日 著者:ジェシカベック


シスターズ・ブラザーズ (創元推理文庫)シスターズ・ブラザーズ (創元推理文庫)
ミステリーではありませんでしたが、不思議な魅力で引き込まれました。殺し屋の話で、たくさん殺されるのに何だろう?妙に面白かったです。表紙のインパクトもすごい!
読了日:1月28日 著者:パトリック・デウィット



え〜!?自分でもびっくりの3冊でした・・。

確かにあまり読んでいない気がしましたけど。本屋さんにもしばらく行っていなかったので、先日行って癒されてきました。本も買ったので、また載せます。

今月はせめて5冊くらいは読みたいな・・。


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posted by DONA at 15:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:まとめ