2013年05月31日

荻原規子「RDG2レッドデータガール はじめてのお化粧」

RDG2

 荻原規子 著
 「RDG2レッドデータガール はじめてのお化粧」
 (角川文庫)



生まれ育った紀伊山地を出て、東京に鳳城学園に入学した鈴原泉水子。学園では、山伏修行中の相楽深行と再会するも、二人の間には縮まらない距離があった。弱気になる泉水子だったが、寮で同室の宗田真響と、どの弟の真夏と親しくなり、なんとか新生活を送り始める。しかし、泉水子が、クラスメイトの正体を見抜いたことから、事態は急転する。生徒たちは特殊な理由から学園に集められていた・・!!大人気RDGシリーズ第2巻!
−裏表紙より−


1作目でかなり嫌がっていた泉水子が、とうとう東京に出てきました。鳳城学園という高校に進学したわけですが、先に転入を済ませていた深行と共に在籍することになり、心強いというよりも複雑な心境になる泉水子。

新しい環境になかなか馴染めないタイプですから、ビクビクしながら過ごしていたのですが、寮で同室になった真響(まゆら)と気が合うようで、彼女と共に行動して少しずつ前向きになっていきました。

と思ったら、クラスの中に不穏な人物がいることに気づき、また怯える生活に・・。深行と二人で正体を暴いた様子を真響に見られ、どうなることか?と思ったら、どうやら味方になってくれそうな雰囲気。

彼女の存在が泉水子の中で大きな物となっていきます。また、彼女の弟・真夏も泉水子を助け、前を向いて歩いていかせるための大きな力となっています。


真響、真夏の二人は今後も頼りになりそうですし、好感がもてる良いキャラクターなので楽しみです。まあ、まだまだ秘密がありそうな存在でもありますが。

深行との仲もうまくいきそうだと思っていたら、またひと波乱あって逆戻り。最後は何とかうまくいきそうにはなりましたが、今後もこの二人は不安定な関係を続けていくことになりそうです。


学園内部にもいろいろありそうです。最後にある人物も再登場しましたし、まだまだ話は始まったばかりという感じです。泉水子の成長と共に、楽しみなことがたくさんあります。続きも早く読みます。


<RDGシリーズ>
「RDGレッドデータガール はじめてのお使い」


↓ ランキングに参加中 お帰りの際にポチッ×2と押して行って下さると嬉しいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

posted by DONA at 11:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:萩原規子

2013年05月30日

柴田よしき「風精の棲む場所」

風精の棲む場所

 柴田よしき 著
 「風精(ゼフィルス)の棲む場所」
 (光文社文庫)


京都・北山の奥深く。ミステリ作家の浅間寺竜之介は、愛犬のサスケとともに、地図にも載っていない風神村を訪れた。村に棲息する美しい蝶を模した舞を見てほしいと、ファンの少女から誘われたのだ。通し稽古の直後、舞手の一人が胸を刺され殺された。多感な少女たちの想いが複雑に交錯する。「村の乙女の伝説」が暗示する神隠しの真相とは!? 哀切の本格ミステリ。

猫探偵・正太郎シリーズにも登場していた作家の浅間寺竜之介先生が主役となっている話です。もちろん、愛犬のサスケも一緒。犬は嫌いな私ですが、このサスケはかわいい! 正太郎と一緒にいるときは、関西弁をペラペラしゃべる犬なのですが、今回は人間しかそばにいないので「ワン」としか言いませんけどね・・。


ファンだという少女・美夢からメールをもらい、地図に載っていない村を訪ねることになった竜之介。山奥の村で、徒歩で向かうしかなく、なかなか困難な道行となります。村は、かなり昔の雰囲気を残している場所で、電気は一応とおっているようですが、街灯もなく、舗装されていない道路と、藁ぶき屋根。そして屋根からは白い煙が立ち上っています。

あまりのレトロさに懐かしさよりも驚きを感じながら、村の雰囲気を満喫していました。

そして、本来の目的である舞を見ることになり、あまりの優雅さに涙しながら食い入るように見つめ、感動していると、その直後に舞手の一人が殺害されて発見されました。

ある意味密室状態で、目撃証言から犯人がいないという結果になり、竜之介は犯人を捜すことにしました。


舞の様子はとても丁寧に描かれていて、まるでその場にいて見ているような感動がありました。私の乏しい想像力でも綺麗な映像が浮かびました。ただ、事件の推理をするときに誰がどの位置にいて、どのように出入りして・・と説明をする場面はかなりわかりにくかったです。図にしてほしいくらい。

まあ、図にされたからといって、推理できたとは思えませんけど・・。

あまりにも理不尽な動機による殺人。でもそのきっかけを作った理由はとてもいじらしく、かわいいもので、その落差が妙に悲しさを誘いました。

と、普通のミステリーかと思ったら、最後にもう一つ不思議な出来事が起きて、始めから終わりまで、この題名にふさわしい、不思議な雰囲気をもった作品になっていました。


↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

posted by DONA at 12:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:柴田よしき

2013年05月29日

買った本

まだ読んでいない本があるというのに、本屋さんにゆっくり行ける時間があったので、買ってしまいました。


独立記念日

 原田マハ 著
 「独立記念日」
 (PHP文芸文庫)


最近お気に入りの作家さん。一応、全部読んでみようかな?と思っていて、この本も探していました。やっとまともな状態の本を発見したので購入です。


風待ちのひと

 伊吹有喜 著
 「風待ちのひと」
 (ポプラ文庫)


以前読んだ「四十九日のレシピ」が面白かったのでこちらも購入。面白かったら良いな・・。


結構広い本屋さんに行って、うろうろしていたらうれしくなってしまいました。思わずニヤニヤ。かなり怪しい姿だったと思いますあせあせ(飛び散る汗)

今月は 8冊 でした。
ちょっと少な目??

2013年05月28日

椰月美智子「るり姉」

るり姉

 椰月美智子 著
 「るり姉」
 (双葉文庫)


十代の三姉妹が「るり姉」と呼んで慕うるり子は、母親の妹つまり叔母さん。天真爛漫で感激屋で、愉快なことを考える天才だ。イチゴ狩りも花火も一泊旅行もクリスマスも、そして日々のなんでもない出来事も、るり子と一緒だとたちまち愛おしくなる―。「本の雑誌」2009年上半期エンターテインメント・ベスト1に輝いた傑作家族小説。ラストの静かな感動が胸いっぱいに広がる。−裏表紙より−


初めましての作家さんです。

読みやすい文章で、温かい雰囲気の話でした。

全編通して語られるのは「るり姉」と呼ばれる女性のこと。でも、るり姉自身の視点の話はありません。なのに、読み終わったとき、るり姉のことが大好きになっているんです。会ってみたい、話してみたいと思ってしまう。

るり姉のことを語るのは、姪っこの3姉妹と、実の姉(3姉妹の母親)、恋人・開人の5人。現在から去年、4年後まで時間の流れもわかって、子どもたちの成長もわかりますし、恋人との関係もよくわかるようになっています。


現在のことは長女・さつきの視点で話が進みます。現在のるり姉は、病気になっています。どんどん痩せていくるり姉の様子が描かれていて、3姉妹もそれぞれ心配そうにしています。もしかして死んでしまうのか・・と心の隅に浮かぶ度に、否定しているさつきの様子がいじらしいです。言動は生意気なんですけどね。

去年のことは母親であるけい子の視点で。さすがるり姉のお姉さん!という感じで、なかなか面白いキャラクターの持ち主です。彼女の惚けた感じも好きになりました。


一番、気に入った話は、恋人・開人くんの視点の話でした。恋人といるときのるり姉は、姪っ子たちといるときとは違う雰囲気。甘える部分も出てきて、更に魅力が上がりました。2人の関係は微笑ましくて、幸せになってもらいたいと強く願ってしまいました。


主人公が病気・・というと、最悪な結末を思い浮かべてしまいますが、この作品では良い意味で裏切られて、ハッピーエンドだったので良かったです。

これが普通の終わり方だったら、悲しくて仕方ないと思いますし、きっと面白さも半減したでしょう。


ミステリに疲れたときに、癒しになる1冊です。



↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

タグ:椰月美智子
posted by DONA at 11:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:その他

2013年05月25日

小路幸也「スタンド・バイ・ミー」

スタンド・バイ・ミー

 小路幸也 著
 「スタンド・バイ・ミー 東京バンドワゴン」
 (集英社文庫)


東京、下町の老舗古本屋「東京バンドワゴン」。営む堀田家は今は珍しい三世代の大家族。今回もご近所さんともども、ナゾの事件に巻き込まれる。ある朝、高価本だけが並べ替えられていた。誰が何のために?首をかしげる堀田家の面々。さらに買い取った本の見返しに「ほったこん ひとごろし」と何とも物騒な目―っせ―時が発見され・・・。さて今回も「万事解決」となるか? ホームドラマ小説の決定版。第三弾!!−裏表紙より−


相変わらず、慌ただしく、騒々しく、でも温かい物語でした。

物騒な出来事も、実は裏に深い事情があって、誰かが誰かのことを考えて仕方なく起こした事件で、話を聞いたら納得できるというか、実は物騒なことでは無かったという展開。

泣いてしまうほどの感動はないですが、全編通して、温かい雰囲気のある、優しい気持ちになれる話ばかりで、ちょっと顔がニヤケてしまうことも。

やっぱり我南人さんが最高です。あまりの破天荒ぶりに笑えて仕方ないです。これで孫がいるんですから驚きです。いつになったら落ち着くんだ!って突っ込み入れたくなります。

まあ、彼が落ち着いてしまったら、物語の面白さは半減してしまうでしょうけど。


家族が3人増え、更に昔住んでいた女性や、勘一の妹なども一緒に住もうということになって、ますます大所帯となってきました。

家の増築問題も、うまく解決しそうですし、また賑やかな話が読めそうです。


↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

タグ:小路幸也
posted by DONA at 16:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:その他

2013年05月23日

買った本

風精の棲む場所

 柴田よしき 著
 「風精(ゼフィルス)の棲む場所」
 (光文社文庫)


偶然見つけた本。この作家さんは大好きなので、迷わず購入。どんな話なのか楽しみです。


RDG2

 荻原規子 著
 「RDG2 はじめてのお化粧」
 (角川文庫)


シリーズ第2弾。ちょっと間があきましたが、購入しました。


久しぶりにのんびり本屋で過ごせました。買ったのは2冊だけでしたけど、何だか久々に本に囲まれて楽しかったです。

2013年05月21日

高橋由太「もののけ、ぞろり」

もののけ、ぞろり

 高橋由太 著
 「もののけ、ぞろり」
 (新潮文庫)


宮本武蔵の弟子・伊織は亡き母を蘇らせる外法に失敗、弟が白狐と化してしまう。人間の姿に戻るべく、本物の外法使いを探す兄弟が辿り着いたのは、夏の陣に揺れる大坂城だった。妖術で徳川家康に応戦していた淀殿は、豊臣秀吉や織田信長を復活させ大騒動に。襲いかかる物の怪から弟を守るため、伊織は妖刀村雨でもののけたちをメッタ斬り!愉快痛快、新感覚時代小説。文庫書下ろし。−裏表紙より−


初めましての作家さんです。

なかなか不思議な世界観の話でした。解説によると「ハガレン」という漫画と設定が同じだとか。私はよく知らないのでわかりませんでしたが「ハガレン」の設定が好きな人なら楽しめるということなのでしょう。


読み始めてしばらくは、設定に付いていけない状態が続き、置いて行かれている感が強かったのですが、キャラクターの面白さに少しずつ入り込んで読めるようになっていきました。


舞台は、江戸初期。家康が江戸幕府を開いて、息子に天下の座を渡した頃の話です。宮本武蔵の弟子・伊織とその弟・鬼火が主人公です。鬼火は亡き母を生き返らせるために用いた外法に失敗して、人間の名前を消され、白狐の姿にされてしまった少年です。

鬼火が話す言葉は兄である伊織にしかわかりません。2人はいつも一緒にいて、喧嘩もしながら行動しています。

鬼火を元の姿に戻すために、外法使いを探している伊織。天下人の家康のそばにいれば会えるのではないか?と思っています。家康のことを「狸のおっさん」と失礼な呼び方をする伊織ですが、家康には気に入られていて、かわいがってもらっています。

伊織のことは呼び捨てなのに、鬼火のことは「≪鬼火≫殿」と呼びます。その辺の事情も説明が無いのでどうしてなのかよくわかりませんが。


家康と共に赴いたのは、大坂城。有名な“夏の陣”のど真ん中!・・とはいえ、普通の歴史小説ではないので、ここから奇想天外なことが起きてきます。

家康に抵抗していたのは、淀殿。まあこれも歴史と同じですが、淀殿の戦い方が妖術!更には、とっくに死んだはずの信長に秀吉まで登場!

ちょっと呆然とする展開ですね・・。でも、妖術を使った戦いはなかなか面白かったです。

そして、何より笑えたのは、真田幸村のこと。なぜか、この小説ではオネエという設定で、ごつい身体なのに化粧をして、オネエ言葉をしゃべるんです。

気持ちの悪い彼を怖がる、伊織と鬼火の様子も笑えました。


1冊だけではまだ何もわからない状態。きっと鬼火が人間に戻ったら終わるんでしょうが、それはまだまだ先のようです。


↓ ランキングに参加中 お帰りの際にポチッ×2と押して行って下さると嬉しいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

タグ:高橋由太

2013年05月20日

三浦しをん「舟を編む」

舟を編む

 三浦しをん 著
 「舟を編む」
 (光文社)


【辞書】言葉という大海原を航海するための船。
【辞書編集部】言葉の海を照らす灯台の明かり。
【辞書編集者】普通の人間。食べて、泣いて、笑って、恋をして。 ただ少し人より言葉の海で遊ぶのがすきなだけ。
玄武書房に勤める馬締光也。 営業部では変人として持て余されていたが、 人とは違う視点で言葉を捉える馬締は、 辞書編集部に迎えられる。新しい辞書『大渡海』を編む仲間として。 定年間近のベテラン編集者、日本語研究に人生を捧げる老学者、 徐々に辞書に愛情を持ち始めるチャラ男、そして出会った運命の女性。 個性的な面々の中で、馬締は辞書の世界に没頭する。 言葉という絆を得て、彼らの人生が優しく編み上げられていく――。 しかし、問題が山積みの辞書編集部。果たして『大渡海』は完成するのか――
−出版社HPより−


文庫化を待っていたら、偶然借りることができたので、早めに読むことができました。ありがたいことです。

ずっと話題だったこの作品。確かに面白かった。ちょっと思っていた感じとは違っていましたけど。


主人公の馬締光也は、名前の通りとても「まじめ」な男性。まじめというより、ある意味「変な人」かも?でも、一つのことにこれだけ集中して全力を傾けられる性格は、うらやましくもあります。

まじめさんの仕事は、「大渡海」という新しい辞書を作ることです。

辞書を作る。・・と、簡単に書いていますが、気が遠くなるくらい、時間がかかることなんです。考えてみれば当たり前なんですけど、意外と気づいていませんでした。

辞書って、膨大な言葉が書かれていて、それぞれに細かい説明が付いていますよね。載せる言葉自体を選ぶだけでも膨大な時間がかかって当然なわけです。載せる言葉が決まっても、その言葉をどのような言葉で説明するか?を考えなければなりません。

それまで出版されている辞書も参考にしながら、今の時代に合うような説明文を加えます。それを、載せる言葉すべてにつけるわけですから、10年以上かかっても仕方ない・・。

更に装丁も考えます。特にこの「大渡海」は中身の紙にもこだわっています。薄くて、でも裏の字が写らないような、めくりやすくて紙が手に吸い付くような感触の紙。製紙会社も大変な苦労を重ねます。

様々な人の力を借りて、仕上がっていく辞書。


辞書を作る人たちの想いや人生を全て盛り込んだ、壮大な物語になっています。

読み終わったら、自分の持っている辞書を改めて開いてみたくなるでしょう。かなり愛着を感じるようになると思います。



↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

タグ:三浦しをん
posted by DONA at 14:04| Comment(2) | TrackBack(0) | 読書:その他

2013年05月18日

買った本

るり姉

 椰月美智子 著
 「るり姉」
 (双葉文庫)


ネットでの評判が良かったので買ってみました。面白かったら良いな〜。


スタンド・バイ・ミー

 小路幸也 著
 「スタンド・バイ・ミー」
 (集英社文庫)


「東京バンドワゴン」シリーズ3作目です。なかなか追いつけないですが、地道に読んでいきます!

2013年05月17日

薬丸岳「虚夢」

虚夢

 薬丸岳 著
 「虚夢」
 (講談社文庫)


通り魔事件によって娘の命は奪われた。だが犯人は「心神喪失」状態であったとされ、罪に問われることはなかった。心に大きな傷を負った男は妻とも別れてしまう。そして事件から4年、元妻から突然、「あの男」を街で見たと告げられる。娘を殺めた男に近づこうとするが・・。人の心の脆さと強さに踏み込んだ感動作。―裏表紙より―


この作品もとても重い内容でした。自分が当事者にならない限り、ニュースで取り上げられていても右から左へ流してしまうようなことを、しっかり考え直そうと思える作品でした。


今回取り上げられているのは「刑法三十九条」の問題です。この数年特によく聞くようになった気がする法律ですね。三十九条には“心神喪失者の行為は、罰しない。心神耗弱者の行為は、その刑を軽減する。”ということが書かれています。

つまり、罪を問うには「責任能力があるかどうか」が重要なのです。責任能力が無いと判断されれば、罪の意識も無いから仕方ないということなんですよね(すごく簡単に言ってますけど)。

通り魔によって娘を殺された両親は、この刑法によって更に苦しめられます。娘を殺した犯人は「統合失調症」だったため、罪に問われることなく、裁判されることもなく、病院で治療しただけで、たった3年入院しただけで社会へ戻れたのですから。

母親は、ある決断をし、娘の仇を取るために動き始めます。彼女が書いた手紙の内容を読むと、母親というのは本当に強いもので、子どもに対する愛情は絶対で、あまりの偉大さに圧倒されました。そして、あまりの悲しさに泣けてきました。


被害者の両親の話以外に、犯人が関わっている“ゆき”という風俗で働く女性の話も描かれています。彼女にも悲しくて辛い過去があり、ここでは詳しく書きませんが、ゆきの問題も重くのしかかってきました。


とても重いテーマで、読んでいる間ずっと「自分ならどう感じるのだろうか」と考えさせられました。三上が言っていた、
人を殺そうとする時点で、その人間の精神は病んでいるのではないだろうか、ということだ。それは犯行時の瞬間的な物かもしれないが、正常な精神ではないから人を殺せるのではないのか
ということは、私もいつも思っていました。まともな精神状態で殺人ができるわけないんですよね。なのに「心神喪失」って何だろう?ある特定の人だけがそうやって罪を逃れるのは納得できません。確かに病気といわれれば、仕方ないのかもしれませんけど、被害者の立場になると「仕方ない」では済みませんよね。

この犯人と同じ「統合失調症」にかかっているからといって、犯罪を犯すわけではなく、ほとんどの人は病気と闘って静かに暮らしているのです。なのに事件を起こす人がいるせいで、この病気の人が差別視されるのも違うと思います。

でも、罪を逃れるのは納得できません。・・・・本当に難しい問題です。


また別の作品も読もうと思います。もう少し間をあけてからですが。


↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

posted by DONA at 11:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:薬丸岳

2013年05月14日

西條奈加「善人長屋」

善人長屋

 西條奈加 著
 「善人長屋」
 (新潮文庫)


善い人ばかりが住むと評判の長屋に、ひょんなことから錠前職人の加助が住み始めた。実は長屋の住人は、裏稼業を持つ“悪党”たち。差配の儀右衛門は盗品を捌く窩主買い。髪結い床の半造は情報屋。唐吉、文吉兄弟は美人局。根っからの善人で人助けが生き甲斐の加助が面倒を持ち込むたびに、悪党たちは裏稼業の凄腕を活かし、しぶしぶ事の解決に手を貸すが・・・。人情時代小説の傑作!−裏表紙より−


登場人物たちが本当に魅力的で、一気に話に引き込まれました。

裏稼業を持つ人たちが集まって住んでいる「善人長屋」に、本物の善人が引っ越してきました。ある手違いで住むことになった善人の加助は、長屋の人たちが人助けをしたのを見て感動してしまい、それからは自分で次々と困った人を拾ってくるようになりました。

そんな彼が持ち込む厄介な出来事を、文句を言いながらも手伝う長屋の人たち。

差配の娘・お縫は、裏稼業を持つ自分の親のことも、長屋の住人のことも好きになれない気持ちをもっていて、彼らの生き方に納得がいかない状態でした。

そこへ、根っからの善人が来て、人や厄介ごとを拾ってくるため、それに関わるうちにお縫の気持ちに少しずつ変化が。

加助の持ち込む人助けには、彼らの裏稼業がどうしても必要になってきて、彼らのお陰で善行もできるわけで、そのことに気付いて彼らを見る目にも変化が起きました。

長屋の住人の昔馴染みや、人生に大きく関わってきた人を助けることもあり、特に「犀の子守歌」は感動し、泣きそうになりました。


ここに出てくる人たち、みんなのことがすっかり気に入ってしまったので、ぜひ続編も読みたいです。シリーズ化して長く続けてもらえたら嬉しいです。


↓ ランキングに参加中 ポチッと押して下さると嬉しいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

posted by DONA at 13:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:西條奈加

2013年05月11日

「神戸ルール」

神戸ルール

 都市生活研究プロジェクト<神戸チーム>
 「神戸ルール」
 (中経出版)


大人気ルールシリーズ最新刊は、異国情緒が全国的に人気の神戸!「神戸風月堂のゴーフルの缶が家に転がっている」「南京町で中華はあまり食べない」「MYベスト夜景スポットを持っている」など、神戸っ子なら誰もが納得する共通ルールや暗黙の了解を、面白おかしく紹介します!−出版社HPより−


神戸に住んでいても知らないことが多かったです。例えば、「神戸ノート」の存在!・・なんだそれ??知りませんでした。まあ、説明を読んでもどんなノートなのかわかりませんでしたけど。

「とくれん」がメジャーじゃないのも驚きました。みなさん、ご存知無かったんですね〜。今食べたらそこまで美味しいと思うかどうかわかりませんが、あの頃は美味しかったな〜。


気になったのは「何しとう?」というセリフ。私としては「何しとぉん?」と表記したい!実際に発音してみるとわかると思うのですが。神戸の方、どう思われますか?


神戸って、兵庫県民という意識が低いと書いてありましたが、それは自覚あります。「どこの出身?」と聞かれると絶対に「神戸」と答えますから。しかも「神戸市」ではなく「神戸」。

なぜ「神戸」なのか?はこの本を読むとわかります(笑)


色々、突っ込みたい所もありますが、神戸人の気持ちとか、神戸の土地柄とか、知ることができて面白いですよ。神戸人のことを知りたいと思う人がいるかどうかは疑問ですが。


↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

posted by DONA at 16:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書:その他

2013年05月10日

畠中恵「ひなこまち」

ひなこまち

 畠中恵 著
 「ひなこまち」しゃばけシリーズ11
 (新潮社)


いつも元気に(!?)寝込んでる若だんなが、謎の木札を手にして以来、続々と相談事が持ち込まれるようになった。船箪笥に翻弄される商人に、斬り殺されかけた噺家、霊力を失った坊主、そして恋に惑う武家。そこに江戸いちばんの美女探しもからんできて――このままじゃ、ホントに若だんなが、倒れちゃう!−出版社HP紹介文より−


今回も連作短編です。若だんなの元へ「お願いです、助けて下さい」と書かれた木札が舞い込む所から話は始まります。この木札、誰が出したのかわからないのですが、若だんなは気になって仕方がありません。しかも、5月10日までに助けてほしいと、期限まで設けてありました。

そこで、今まで以上に気合を入れて、人助けに精を出すことになりました。

珍しく寝込んでいることが少なかった若だんな。まあ、後半になると具合は悪くなっていくのですが・・。そんな若だんなの所へ、色んな困りごとを抱えた人たちが相談に訪れます。

もちろん、いつものように妖絡みの事件なのですが、若だんなの推理能力と、妖たちの調査能力で、何とか一つずつ解決していきます。

私のお気に入り、鳴家も大活躍?してくれました。


色んな相談事の他に、題名にもなっている「雛小町」を選ぶという大役まで押し付けられることになる若だんな。雛小町というのは、江戸の町できれいな女性を番付で発表し、その中から選ばれた一番きれいとされる女性のことで、番付に載った女性の中から一番を決める役目になった訳です。

女性としては選ばれたいだろうと思われる「雛小町」ですが、実はある大名の側室になるという特典が付いていることで、親と娘の温度差が生まれてしまいます。

親としては大名家に入れた上に、もしかしたらそのうち「ご生母」になれるかもしれないという栄誉ある出来事だと思うわけですが、娘とすれば、好きな男性に嫁ぐことも出来ない上に「側室」だなんて!となるわけです。

そんなわけで、雛小町選びにも様々な争い事や、事件が起きていきます。当然、若だんなも巻き込まれ・・。


ちょっと、パワーダウンしたか?と思われたシリーズですが、今回は面白かったです。若だんなも少し大人になりましたし、まだまだ初登場の妖怪も出てきますし、また面白い仲間が増えて、今後が楽しみです。

(どうぞ、みんなが幸せになりますように)


<しゃばけシリーズ>
「しゃばけ」
「ぬしさまへ」
「ねこのばば」
「おまけのこ」
「うそうそ」
「ちんぷんかんぷん」
「いっちばん」
「ころころろ」
「ゆんでめて」
「やなりいなり」


↓ ランキングに参加中 お帰りの際にポチッ×2と押して行って下さると嬉しいでするんるん

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

posted by DONA at 11:23| Comment(3) | TrackBack(0) | 読書:畠中恵

2013年05月09日

高野和明「6時間後に君は死ぬ」

6時間後に君は死ぬ

 高野和明 著
 「6時間後に君は死ぬ」
 (講談社文庫)


6時間後の死を予言された美緒。他人の未来が見えるという青年・圭史の言葉は真実なのか。美緒は半信半疑のまま、殺人者を探し出そうとするが―刻一刻と迫る運命の瞬間。血も凍るサスペンスから心温まるファンタジーまで、稀代のストーリーテラーが卓抜したアイディアで描き出す、珠玉の連作ミステリー。


表題作の他「時の魔法使い」「恋をしてはいけない日」「ドールハウスのダンサー」「3時間後に僕は死ぬ」の4編が収録されていて、最後にエピローグとして「未来の日記帳」という話が書かれています。

この作家さんにしては、明るめ(?)の話かもしれません。題名がちょっと怖い雰囲気ですし、ミステリー色が濃いイメージですけど、どちらかというとファンタジーチックな話でした。


山葉圭史という男性が全ての話に出てきます。彼は「他人の未来が見える」という特殊能力をもっています。

未来というのは幸せなことばかりでは無いわけで、表題作で彼が見てしまったのは、美緒が6時間後に殺害される場面。そこで、見ず知らずの美緒にそのことを伝えます。

そんなことを突然言われた美緒は、当然すぐには信じることができません。細々した出来事まで当てられたことで少しずつ彼のことを信じることになり、2人で犯人を探し始めます。

この話と「3時間後に僕は死ぬ」はミステリーらしくて、容疑者を1人ずつ消していきながら、誰が犯人なのかを推理していくのがとても面白かったです。しかも、タイムリミットが決まっていて、少しずつ時間が無くなっていくので、スリルも味わえます。きっとハッピーエンドだろうと予測はできても、ハラハラドキドキしてたまりませんでした。


他の3編はファンタジーっぽかったです。とても優しい話ばかりで、特に「時の魔法使い」が私は気に入りました。こういうことが私にも起きたらどうするかな?と考えながら読み、最後まで楽しめました。

エピローグでは、素敵な文章が。

『明日は、きっといい日だよ。』

最後に元気がもらえる、良い本に出会えました。


↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

posted by DONA at 10:10| Comment(2) | TrackBack(0) | 読書:高野和明

2013年05月08日

買った本

虚夢

 薬丸岳 著
 「虚夢」
 (講談社文庫)


ネットで感想を読んで面白そうだったので購入。また重い話かな?でも面白いと思うので楽しみです。


善人長屋

 西條奈加 著
 「善人長屋」
 (新潮文庫)


ずっと探していた本。やっと見つけたので購入し、さっそく読んでいます。


2013年05月07日

木内昇「浮世女房洒落日記」

浮世女房洒落日記

 木内昇 著
 「浮世女房洒落日記」
 (中公文庫)


お江戸は神田の小間物屋、女房・お葛は二十七。お気楽亭主に愛想つかし、家計はいつも火の車。それでも風物たのしんで、美顔の探求余念なし。ひとの恋路にゃやきもきし、今日も泣いたり笑ったり。あっけらかんと可笑しくて、しみじみ愛しい、市井の女房が本音でつづる日々の記録。−裏表紙より−


時代小説のはずが、いきなり始まったのはファンタジー風の話。ちょっと混乱しながら読み進めると、その部分は「この日記を公開することにした経緯」が書かれているのだということがわかりました。・・が、最後まで読んでも必要かな?と疑問に感じました。

日記の部分が始まると、読みやすくなりました。


お葛という27歳の女性が江戸時代に書いている日記で、特別大きな問題が起きるわけでも、劇的な人生があるわけでもありません。それでも、彼女の文章が面白く、普通の日常が書かれているので共感できる部分も多くて、最後まで楽しめました。

小間物屋を営んでいるお葛には、頼りがいが無く働きも悪い亭主と、落ち着きのない息子とおとなしい娘がいます。日記の内容はほとんど、亭主に対する愚痴です。働かない亭主のせいで家計が火の車だとか、亭主の考え方や行動をバカにしたり・・。

時代が変わっても夫婦の悩みは変わらないんだな・・と妙に感心しました。共感できること多いと思います。


もう一人、清さんという小間物屋を手伝う人が同居していて、彼の恋路にもお葛は悩みます。

彼女の良い所は、悩みが長く続かなくて、いつも明るい所。甘いものを食べたり、初物を食べたり、花見なんかをしているうちにあっさりと忘れてしまえます。

火の車と言いながらもサラッと買い物をしたり、寄席や芝居を見に行ったりするのも笑えます。

「痩せなきゃ」と言いながら甘い物を食べてしまう所も、今の人と同じで、笑ってしまいました。

何だかんだ言いつつ、旦那さんや子どもたちのことが大好きで、今の生活に満足し、実は幸せなんだろうということが伝わってきて、読んでいる私も幸せな気持ちになりました。


ちょっと重い話を読んだ後などにお勧めです。



↓ ランキングに参加中 ポチッと押して下さると嬉しいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

タグ:木内昇

2013年05月06日

メープルクッキー

   メープルクッキー

メープルシロップを生地に混ぜたクッキーです。

美味しくできました。


↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

2013年05月05日

マフィン

   マフィン

シンプルなマフィンが食べたくなって作りました。

生地を作っているときに、ちょっと分離したので焦りましたが、何とか無事に膨らんでくれてよかったです。

焼く前にアーモンドスライスを乗せようと思っていたのに、すっかり忘れました・・。


↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

2013年05月04日

スティックパン

   スティックパン

スティック状のパンです。

形を作るのは簡単なので、作りやすかったです。

珍しく美味しくできました。


↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

2013年05月03日

スノーボールクッキー

   スノーボールクッキー

今日は出かけるので、簡単な物を。

何度も作っているので、失敗もなくいつも美味しくできます。


↓ ランキングに参加中 ポチッ×2と押して下さるとうれしいです。

   人気ブログランキングへ にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ