2025年03月11日

浅倉秋成「六人の嘘つきな大学生」

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 浅倉秋成 著
 「六人の嘘つきな大学生」
 (角川文庫)※電子書籍


成長著しいIT企業「スピラリンクス」が初めて行う新卒採用。最終選考に残った六人の就活生に与えられた課題は、一カ月後までにチームを作り上げ、ディスカッションをするというものだった。全員で内定を得るため、波多野祥吾は五人の学生と交流を深めていくが、本番直前に課題の変更が通達される。それは、「六人の中から一人の内定者を決める」こと。仲間だったはずの六人は、ひとつの席を奪い合うライバルになった。内定を賭けた議論が進む中、六通の封筒が発見される。個人名が書かれた封筒を空けると「●●は人殺し」だという告発文が入っていた。彼ら六人の嘘と罪とは。そして「犯人」の目的とは――。−出版社HPより−


様々な賞を受賞した話題作だそうです。映画化もしたそうですね。この原作を買ってから電車の吊り広告で知り、流行りに乗っかったみたい!と苦笑。配役は見ないようにして読みました。

読み終わって、どの登場人物も俳優さんの顔が浮かばなかったです。若い役者さんがわからないのが大きな理由でしょうけど、これを映像化しようと考えたのが不思議でした。

始めの事件が起きた部分を含め、どうやって映像にするんだろう? ある種のミスリードが面白いのに、映像で見たらミスリードも何もないと思うんですが。

気になるなら映画を見たら良いのでしょうけど、そこまで思い入れはないので見ないと思います。


個人的に就活というのを経験していないので、ここまで必死になるものなのかと、そこは面白かったです。だいたい、最終選考まで残った6人でチームを作れという無理難題にも驚いたのに、やっとチームが機能してきたと思ったら今度は「やっぱり1人だけ雇いますわ」って!

しかも、みんなで話し合って誰が就職するか決めてね!っておかしすぎです。私だったら「もう結構です」って帰ると思うのですが、せっかくここまで来たし・・と考えるのもわからなくもないです。

カメラが設置された閉ざされた空間での話し合い、というか蹴落とし合いが始まったと思ったら、6通の封筒が発見されます。それぞれの名前が書かれた封筒に入っていたのは、それぞれの過去の罪を告発した文章や写真でした。


誰がその封筒を置いたのか? それぞれ犯した罪の内容も衝撃的で、どこまでが真実なのかもわからず、疑心暗鬼にかられる6人。

罪が告発された人から脱落していく状態で話し合いが続き、最終的にどんな結末を迎えるのだろう?と気になりながら読み進めました。

・・が、読むスピードはあまり上がらずでした。

まず、就活で一つの会社に対してそこまで思い入れることが出来るんだろうか?と疑問でしたし、初対面に近いのに恋心が見え隠れするのも好きではないですし、何より登場人物たちが特徴がありそうなのにあまり掴み切れなかったのが読みにくい原因だとは思います。

名前があっても常に「誰だっけ?」と戻るような状態が続いたのがしんどかったです。

最終的に誰が仕掛けたことだったのかも、誰が採用されたのかもどうでもよくなっていました。

名前とキャラクターが一致しなくて困る、ということは映像を見た方が良いのか??


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タグ:浅倉秋成

2025年03月03日

2月のまとめ

オフマイク (集英社文庫)オフマイク (集英社文庫)
一つの番組を必死で守ろうとする姿勢は素敵でした。こんな時代だからこそ余計にそう思います。事件は意外とあっさりと終わりましたし、何だか非道な奴みたいに描かれている人に拉致された割には特に何もされず、というのは違和感ありましたけど、暴力シーンが欲しいわけではないのでまあいっかという感じです。
読了日:02月05日 著者:今野 敏


魔女の娘 (メディアワークス文庫)魔女の娘 (メディアワークス文庫)
題名の通り、魔女の娘なのですが実は魔法が使えない少女。魔法をレンタルして魔法学校に入学するというお話。設定は面白かったのですが、主人公はあまり好きになれず。でも内容は最後まで飽きずに読めました。続く・・という感じで終わっていますが、続くのかな?
読了日:02月13日 著者:冬月いろり


北町同心 一色帯刀 (角川文庫)北町同心 一色帯刀 (角川文庫)
視点がコロコロ変わるのでちょっと読みづらいことがありましたが、内容的には面白いとは思います。あっさりしすぎな気はしますし、登場人物たちがキャラがあるような無いような微妙さがありました。主人公も堅物なんだろうけどそこまで堅物感が出ていませんでした。
読了日:02月19日 著者:喜安 幸夫


【小説2巻】本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第一部「兵士の娘2」【小説2巻】本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第一部「兵士の娘2」
1巻からかなり間が空いての読書となりましたが、アニメも見ていたのですぐに世界観に入ることが出来ました。相変わらず色々知識が多いマイン。もし私がこんな状況になっていたら何も出来ずに喰われて無くなるだろうと思います。紙が作りたくても作り方を知りませんし、料理や簡易シャンプーも何で出来ているか知りませんから。何となく先まで知っていますが、原作はどんな風に描かれるのか楽しみなので読み進めます。
読了日:02月27日 著者:香月美夜



全部で4冊。もっと読んだ気がしていましたが、1冊なかなか読み終わらないのがあったので仕方ないかな?

久しぶりに読んだ「本好きの下剋上」は面白いです!

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2025年02月27日

買った本

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 坂木司 著
 「ショートケーキ。」
 (文春文庫)


お気に入りの作家さん。読みやすい連作短編でした。


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 浅倉秋成 著
 「六人の嘘つきな大学生」
 (角川文庫)※電子書籍


ネットでの感想を読んで面白そうだったので購入。映像化もされたそうですね。


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 北川ミチル 著
 「バタフライは笑わない」
 (文芸社文庫)※電子書籍


電子書籍を購入する際、セールになっていたので購入してみました。


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 アミの会 編
 「キッチンつれづれ」
 (光文社文庫)※電子書籍


お気に入りの作家さんが多い、アミの会。面白い作品が多かったです。

2025年02月26日

霜月りつ「神様の子守はじめました。12」

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 霜月りつ 著
 「神様の子守はじめました。12」
 (コスミック文庫α)


神子たちの軽井沢別荘ライフ!! ご近所の小説家・三波先生に軽井沢の別荘を借りてやってきた梓と四神子たち。 別荘は三波先生の映像化されたミステリードラマの撮影場所でもあってミステリーおたくの水精の翡翠や俳優の大ファンでもある白花は、ワクワクで大はしゃぎ。大興奮の翡翠は悪ノリして、白花大号泣の演出までしてしまい!?森を探索したり、遊園地にいったり、神子たちとのんびり別荘ライフを満喫しようとする梓だったがまたも思わぬトラブルが続出でーー!!−裏表紙より−


う〜〜ん・・あらすじ以上のことを思い出せない!

またこんな状況になってしまいました。

ただ思い出すのは、白花が憧れの俳優に会い過ぎってことと、こんなに何度も会っているのにその度に緊張して話せなくなるなんてかわいい!ってこと。


ほんと、このシリーズは読んだらすぐに感想書いておかないと忘れてしまいます。

いい意味であっさりした内容です。


<神様の子守シリーズ>
「神様の子守はじめました。1」
「神様の子守はじめました。2」
「神様の子守はじめました。3」
「神様の子守はじめました。4」
「神様の子守はじめました。5」
「神様の子守はじめました。6」
「神様の子守はじめました。7」
「神様の子守はじめました。8」
「神様の子守はじめました。9」
「神様の子守はじめました。10」
「神様の子守はじめました。11」


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タグ:霜月りつ

2025年02月21日

近藤史恵「おはようおかえり」

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 近藤史恵 著
 「おはようおかえり」
 (PHP文庫)


おはようおかえり――それは「無事に、早く帰ってきて」という願いが込められた言葉。北大阪にある和菓子屋「凍滝」の姉妹、小梅とつぐみ。姉の小梅は家業を継ぐため、毎日和菓子作りに励み、自由奔放な妹・つぐみはエジプトへの留学を目指していた。ある日、亡くなった曾祖母の魂が、何故かつぐみの身体に乗り移ってしまう。戸惑う小梅に曾祖母は「ある手紙を探してほしい」と頼んでくるが――。芋あんのキンツバ、六方焼き、すずめのこなし、最中・・和菓子の香りもふくよかに、正反対の姉妹をあたたかく描く家族小説。−裏表紙より−


あらすじを読む前に題名を見ていると「おはよう、おかえり」と朝の挨拶と帰ってきたのを迎える挨拶を続けて書いているのだと思っていました。関西弁だと思って読むとわかりやすいですが「早く帰っておいで」ってことでした。

老舗和菓子屋の姉妹の話です。姉の小梅は長子だということで、何となく和菓子屋を継ぐのかな?と考えていて、毎日和菓子作りをしています。ある意味長女らしいタイプかな?

妹の小梅はそんな姉の姿を見ているせいか、正反対に自由奔放で、演劇に精を出し、エジプトに留学したいと言い出しています。姉が和菓子屋を継ぐのも、長子だからと継ぐ必要はないのでは?と考えているようです。

まあ姉妹ってそんなものかな?とは思いますが、お互いになんとなくイライラするのもわかる気はします。


ある日小梅がいつものように店に行こうとしている時、珍しく起きていたつぐみから掛けられた言葉が「おはようおかえり」でした。あまり若い人が使う言葉でもないのでちょっと違和感を覚えながらもその時はそのまま流していたのですが、だんだんつぐみの様子に変化が。

その後、亡くなった曾祖母の魂が乗り移っていることが判明します。始めは戸惑うのですが、意外とあっさりとその状況を受け入れる小梅。そして寝ている間に身体を乗っ取られているつぐみは疲れが取れず、しかも何となく記憶もあって悩んでいたため小梅がつぐみに状況を説明することに。張本人であるつぐみもこれまたあっさりと状況を受け入れるのには驚かされました。

でもそこに時間をかけている場合ではないわけです。老舗和菓子店の危機を心配して戻ってきたと思われた曾祖母ですが、実はそれ以外に大きな理由がありました。

個人的にはその辺りからの流れはいらないと思ってしまったのですが。もっと和菓子店のために色々工夫していく描写が読みたかったです。

心残りはわかりますが、亡くなってまで気にすることか?と納得できずでした。


結末は良い感じに収まってくれたので、姉妹のこの先の人生も読みたいと思いました。でも曾祖母の心残りが解決したからには続編はないのかな?


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2025年02月13日

椹野道流「最後の晩ごはん 後悔とマカロニグラタン」

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 椹野道流 著
 「最後の晩ごはん 後悔とマカロニグラタン」
 (角川文庫)


芦屋の定食屋「ばんめし屋」に節分の時期が。巻き寿司の提供で盛り上がる中、海里の後輩・李英が店を訪れる。体を壊し役者を休業中の彼は、海里が通う朗読のレッスンに参加したいと言う。海里は快諾するが、師匠で女優の悠子と李英のやりとりを聞いて、李英のほうが才能があるのではと愕然とする。それを機に仲違いをしてしまうが、店長の夏神のはからいで、有馬温泉に2人きりで旅行することに・・。友情と親子愛に涙溢れる第17弾!−裏表紙より−


前作で身体を壊してしまった李英。なかなかの重症だったため、リハビリに時間がかかり、役者として復帰するのはまだ先のようです。

そんな李英が、海里が習っている朗読のレッスンに一緒に行きたいと言い出します。良いリハビリになるだろうと喜んで一緒にレッスンを受けましたが・・。

李英を連れて行くと言ったときになんとなくこんな展開になるのでは?と心配しましたがやっぱりね。


何か月もレッスンを受けてきている海里よりも、初めてレッスンを受けた李英の方が才能あるのか!?と愕然とするまでは仕方ないですが、その後の拗ね拗ねモードはいただけません。


挙句に李英にまでキツく当たってしまう始末。さすがの李英も怒ってしまい、珍しく喧嘩になってしまいました。


大人同士のことですし、普通ならこのまま縁を切って終わるのですが、周りの助けもあって2人で話し合うため温泉旅行へ。

彼らの性格が素直なので、自分の気持ちをしっかり伝えて、きれいに仲直りします。ここはさすが海里だな、と感心しました。こうやって自分の否を認め、自分に向き合って言葉で伝えられたらどんなに良いだろうと羨ましくなりました。


いつもの霊の話は、朗読の師匠・悠子の亡き息子のことでした。この場面は涙なしでは読めません。こちらもしっかり向き合うことが出来て、愛情を確認し合えて本当に良かったです。


それにしても、この作品に出てくる人たち、良い人ばかりです。こんな人ばかりなら世の中平和だろうな。

まだまだ続きそうなので、楽しみです。


<最後の晩ごはん>
「ふるさとだし巻き卵」
「小説家と冷やし中華」
「お兄さんとホットケーキ」
「刑事さんとハンバーグ」
「師匠と弟子のオムライス」
「旧友とおにぎり」
「黒猫とドーナツ」
「忘れた夢とマカロニサラダ」
「海の花火とかき氷」
「聖なる夜のロールキャベツ」
「秘された花とシフォンケーキ」
「閉ざされた瞳とクリームソーダ」
「地下アイドルと筑前煮」
「初恋と鮭の包み焼き」
「後輩とあんかけ焼きそば」


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2025年02月05日

中村ふみ「月の都 海の果て」

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 中村ふみ 著
 「月の都 海の果て」
 (講談社文庫)


天下三百三年九の月。元徐国王の風来坊・飛牙は、天に戻れなくなった天令の那兪を連れて東の越国へ。王都では瀕死の王のもと、二人の王子が後継争いの真っ最中。巻き込まれた飛牙は二宮の陣営に軟禁されるが、折悪しく「屍蛾」と呼ばれる暗魅が大発生する。放浪の英雄は越国を滅亡の危機から救えるか?−裏表紙より−


シリーズ3作目です。

毎回、もう良いかな?と思いつつ、なんとなく読み進めています。


今回の舞台は越国。この国の王は瀕死の状態で、まともに話すことも出来ない状態です。でもまだ生きているので、誰かが跡を継ぐわけにもいかず、使えない国王を配したまま国は動いています。

実際に動かしているのは国王の妻。彼女は飛牙の大叔母に当たる人で、彼が国に来たことを知ると会いたがります。

せっかくの対面も何だかお互いに含みを持った何とも微妙な感じ。表面上は楽しそうではありますが。


いつまでも国王の妻が国を治めるわけにはいかないので、国王が亡くなった場合は王子が継ぐことになるわけです。ただ、国王には王子が2人いてお互いに権力争いをして部下が真っ二つに分かれる事態になっています。

更に実はもう1人王子がいるということで、城から出て暮らしている彼も跡目争いに巻き込まれてしまいます。


探している弟もこの跡目争いに一枚嚙んでいたり、国を遅く「屍蛾」という暗魅まで飛んできたり、とにかくドタバタ状態です。

とはいえ、すべての事態はサラッと流れていく感じで、あっさりと読み終わるのですが。


次は最後の国なので、終わりかな?と思っていたらどうやらまだ数冊あるようです。外伝もあるとか!?

どこまで読むかは微妙ですが、とりあえず本編が終わる5巻までは読もうかな。


<天下四国シリーズ>
「天空の翼 地上の星」
「砂の白 風の姫」


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タグ:中村ふみ

2025年02月03日

1月のまとめ

よろずを引くもの: お蔦さんの神楽坂日記 (創元推理文庫)よろずを引くもの: お蔦さんの神楽坂日記 (創元推理文庫)
シリーズ4作目。表題作はいつの時代も問題になっていることが描かれていて、やる方は軽い気持ちだろうけど、被害者はたまらない。時々追いかけて事故に合ってしまって「やりすぎ」と世間から叩かれて・・という話を時々聞きますが、被害者の気持ちになると追いかけたくもなるだろうと思います。面白半分なのがまたたち悪い。他の話も面白く読めました。
読了日:01月06日 著者:西條 奈加


淑女の休日 (文春文庫 し 34-6)淑女の休日 (文春文庫)
ホテルに泊まりたい、ちやほや世話を焼いてもらいたいとは決して思えないので、理解できない部分もありましたが、謎解きは面白かったです。ただ、登場人物のイメージがわきにくいせいか、だれがだれだかわからなくなるのが困りました。相関図も欲しかったです。事件自体は悲しかったですし、理不尽すぎるとも思います。
読了日:01月16日 著者:柴田 よしき


江戸寺子屋薫風庵 (小学館文庫 Jし 01-4)江戸寺子屋薫風庵 (小学館文庫 )
かわいい表紙とは裏腹にちょっと重めな内容でした。子どもたちはかわいらしいというより繊細でしっかりしている感じ。先生である尼さんは自信が無さ過ぎて頼りなく感じます。かわいらしい日常が描かれるのかと思えば、事件が発生して予想と違ったのが残念でした。続きがありそうな雰囲気で終わりました。
読了日:01月22日 著者:篠 綾子


キャラメル・ピーカンロールは浮気する (mirabooks)キャラメル・ピーカンロールは浮気する (mirabooks)
せっかくハンナは3姉妹なんだから妹たちのキャラを以前のように分けておいたらいいのに、アンドリアのこともお菓子作りの名人かのような設定にしてしまったら代り映えしないよね。今まではミシェルを名助手にしていたのになぜ変えたのかも意味不明。ハンナは一人で生きていく!と決めたかのようなのに2人の男性を翻弄して何なの!?・・と文句が次々出てしまいます。でも最後が気になるので続きも読むでしょう。
読了日:01月26日 著者:ジョアン フルーク


コープス・ハント (角川文庫)コープス・ハント (角川文庫)
始めから嫌な展開から始まり、顔をしかめながら読んでいたら急に裁判シーン。犯人がすでに捕まって裁かれているのかと思ったら真犯人は別にいるというパターン。ワクワクしながら読みましたが、違う人たちの場面があって混乱しているうちにあっさりと解決。もっとページ数を増やしてもっと時間をかけて解決してほしかった気がします。暴力以外の妨害がもっとあっても良さそうです。
読了日:01月30日 著者:下村 敦史



全部で5冊。

重めの本が多かったかな。

特に印象に残ったのは「よろずを引くもの」です。

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2025年01月28日

柚月裕子「ミカエルの鼓動」

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 柚月裕子 著
 「ミカエルの鼓動」
 (文春文庫)


北中大病院の西條泰己は、手術支援ロボット「ミカエル」での心臓手術を成功させ、院内での地位を不動のものにした。しかし病院長は、心臓手術の名手・真木一義をドイツから招聘。難病の少年の治療方針を巡り、最先端医療か従来の術式かで二人は激しく対立する。そんな中「ミカエル」にある問題が発覚して―。−裏表紙より−


「ミカエル」と名付けられた手術支援ロボットを巡る問題がテーマになっています。

医師の西條は「ミカエル」を使っての心臓手術を成功させ、ミカエルの第一人者になっていました。もちろん所属する大学病院での地位も確固たるものにしていました。

病院長もミカエルを使う最先端技術を推進しているようでしたが、突然、ドイツから心臓手術の名医・真木を呼び寄せて病院で雇うと宣言しました。

納得がいかない西條。そんな中、西條を慕ってミカエルを使用した手術を行っていた若手医師が自殺したことを知ります。更に記者からミカエルのある問題について言及されます。

そして難病の少年が入院し、その治療方針を巡って、西條と真木は対立することに。



大きな流れとしてはこんな感じです。ページ数も多く、ずっしり読み応えのある作品ではありましたが、読んでいると不快なところが多かったです。

とにかく西條が「ミカエルに何が起きたんだ!?」と悩み始め、自分で使ってもわからず、誰に聞いても教えてもらえず、病院での地位も危うくなるし、病院長は冷たくなるし、夫婦仲もあやしくなるし・・・と不幸を一気に背負い込んだかのようなウジウジぶりで、何とも言えないプライドや権力に固執する感じとか、読んでも気持ちは理解できませんでした。

そんな医師1人のプライドよりも人の命の方が何倍も重要で、命を助けるためならあらゆる手を使ってほしいのに、どちらかというと後回しのようになっているのがイライラしました。

病院長ももっとはっきり言えばいいのに、絶対的権力をもっているかのように描かれている割には、西條に気を使っているのかきちんと説明しない。結局彼は病院の利益しか考えていないということなのでしょうけど。


最終的な手術についてはまあこれで良かったようには思えましたが、それまでの部分が長すぎて途中ダレてしまいました。

もっと削れる部分があったような気がします。


それとも、そういう削れそうな部分が無かったら、西條の苦しみが理解できないのか? 読んでも理解できなかったですけど。


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タグ:柚月裕子

2025年01月23日

買った本

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 近藤史恵 著
 「おはようおかえり」
 (PHP文庫)


お気に入りの作家さんです。題名の読み方を勘違いしていましたが、内容は面白かったです。


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 柚月裕子 著
 「ミカエルの鼓動」
 (文春文庫)


なかなかずっしり重い内容でした。とにかく長かった・・